JNNドキュメンタリー ザ・フォーカス 2019年6月17日放送回

放送日 2019年6月17日(月) 1:20~ 1:50
放送局 TBS

番組概要

オープニング (その他)
01:20~

オープニング映像。

いじめ予防 ~対策先進国になるには?~ (バラエティ/情報)
01:20~

2017年9月、足立区立六木小学校では授業で「いじめ場面のロールプレイ」が行われていた。近年ではいじめの認知件数が増加しており、全国4校に3校で認知され、2017年には41万4378件となり、7件に1件は「3か月経っても解消せず」という結果となった。子どもの生命や心身、財産に重い被害が生じた疑いがある「いじめ重大事態」も増えており、2017年では474件となり、前年度より2割増しとなった。国立教育政策研究所の追跡調査により、小4から中3の6年間で、「いじめ被害に1度でもあった」が90%、「いじめ加害を1度でもした」が90%という事実が判明した。事後的で対症療法的と批判されてきた日本のいじめ対策。一方で北欧では定期的におこわなれる「いじめ予防授業」が効果をあげ、「いじめ対策・先進国」と呼ばれる国も出てきている。日本が「いじめ対策・先進国」と呼ばれるために、今何が出来るるのかに迫る。

2018年3月、東京都港区でいじめシンポジウム「ヒューマンラブエイドvol.1」が開催された。当時小学校の校長であった仲野繁は、子どもたちが主役のいじめ予防活動に積極的に取り組んできた。2012年に仲野は足立区立辰沼小学校の子どもたちと「辰沼キッズレスキュー隊」を発足し活動を始めた。きっかけは2011年に大津で中学2年の男性生徒がいじめにより自殺した事件であり、この事件の影響から2013年には「いじめ防止対策推進法」が成立した。仲野はこの事件について子どもたちに「君たちはどう思う?」・「どうしたい?」・「どうすればいいかな?」などと問い続けた。その結果、子どもたちは休み時間に校内パトロールを実施し、いじめ防止を呼びかけるなど自ら行動を開始し、「いじめが起きにくい学校」を実現した。「辰沼キッズレスキュー隊」の活動は仲野が校長を退いてからも継続しており、今もなお深刻ないじめは発生していない。現在ヒューマンラブエイド共同代表を務めている仲野はいじめ予防について子どもたちに問いかけ、子どもたち主導で対策すれば、自然と子どもたちが望む環境となり、難しいことではないのだと語った。しかし仲野と子どもたちが開始した「辰沼キッズレスキュー隊」の活動は中々広がることはなかった。

キーワード
足立区立六木小学校
国立教育政策研究所
いじめ
港区(東京)
ヒューマンラブエイドvol.1
足立区立辰沼小学校
いじめ防止対策推進法
ヒューマンラブエイド
辰沼キッズレスキュー隊

いじめ予防 ~対策先進国になるには?~ (バラエティ/情報)
01:26~

2018年3月、仲野はNPO法人「ジェントルハートプロジェクト」主催の「いじめ問題の実態を知り理解を深めるための勉強会」に参加していた。いじめを苦にした自殺により娘を亡くした大森冬実は、子どもたちの笑顔や夢をいじめという卑劣なもので消してはいけないと呼びかけた。大森の娘は自殺で亡くなる2年前の15歳の頃、20歳の自分へ宛てた手紙を書いており、将来への期待が綴られていた。大森は学校側の対応に現在も憤っており、特に問題視しているのは人気者であった担任教師の言動であり、大森の娘をいじりやすい生徒と認識した担任教師の軽率な言動がいじめにつながる空気を作り出したと考えている。勉強会の後、大森に話しかけた仲野は学校側は学力向上が最優先となっており、いじめ対応が後回しになっている現状を伝えた。いじめが発生した小学校の現役校長である女性は教師としてや学校としての判断が遅れ、迅速な対応ができなかったことがいじめに繋がってしまった一番の原因であるのだなどと述べた。この小学校ではいち早く用務員が被害生徒の異変に気がついたものの、他の教職員と共有できず対応されなかった。

2018年6月、仲野はNPO法人「ジェントルハートプロジェクト」主催の「いじめ問題の実態を知り理解を深めるための勉強会」にて今度は自ら参加者に、学校現場では世間が思う以上にいじめ防止・いじめ対応が進んでおらず、いじめ対策を推進してきた自分は、現場では奇人変人扱いを受けてきたなどと伝えた。この日、仲野と共に壇上に上がっていた教育評論家の尾木直樹は足立区立辰沼小学校の子どもたちによる「辰沼キッズレスキュー隊」の活動は世界で見てもトップレベルの活動であり、足立区立辰沼小学校の子どもたちは他校の子どもたちより他社の痛みを感じるアンテナが高く、いじめ発生率が低いのだと発表した。仲野や尾木は「子ども主体のいじめ防止活動」普及につながる法改正を訴えた。勉強会に参加していた笠浩史衆院議員は足立区立辰沼小学校の視察を希望した。2018年7月、「いじめ防止対策推進法」の改正を検討する超党派議員により足立区立辰沼小学校の視察が行われていた。視察を終え、仲野は議員たちに、いじめに反対する子どもたちがどれだけ多いのかを可視化して周囲に示し続けることが大切なのだと伝えた。通常の学校ではいじめをただ傍観するに留まる生徒が多いが、足立区立辰沼小学校の取り組みは傍観者にならないようにする空気を生み出していた。7年前に「辰沼キッズレスキュー隊」が設立して以来、何度もメディアで取り上げられるも、なぜか普及しなかった背景に、仲野は学力向上が優先され、活動事態が評価されないことにあるなどと語った。

足立区立辰沼小学校の活動の中心は課外活動であり、教職員の負担も増える不安もあり、普及に繋がらなかった。いじめ予防を課外活動ではなく定期的な授業として取り入れ傍観者に働きかけることで効果を出している国々がある。ノルウェーやフィンランドなど、北欧のそうした国は「いじめ対策・先進国」と呼ばれている。ノルウェーの学者、ダン・オルヴェース教授が始めた「オルヴェースいじめ予防プログラム」を行った学校では、いじめ被害の割合が24%から64%減少し、フィンランドでは「KiVaプログラム」実施校でいじめ被害の割合が30%減少した。フィンランドの小学校では月1回のペースで年10回のいじめ予防授業が行われ、主体的に試行錯誤しながら学んでいる。そしていま日本でも北欧発の「いじめ予防授業」が始まろうとしてる。2017年9月、足立区立六木小学校では4年生に向けた3回連続の「いじめ予防授業」が実施されていた。1回目の授業では被害者への悪影響を具体的にイメージをもつことを、2回目の授業ではいじめをどのように予防するかの方法論を、考察やロールプレイを実施して学んだ。そして3回目の授業では助けること以外にも傍観者が変わる方法があることを教えた。3回連続の予防授業を開発した東京大学大学院教授の佐々木司はこうした予防授業の効果を詳しく検証していく必要があるのだと語った。

2018年6月、東京世田谷区もいじめ予防授業の導入を検討し始めていた。この日、世田谷区教育委員会は、フィンランドに幾度となく足を運んでいる大阪教育大学教育学部教授である戸田有一を招き、「いじめ防止に関するプログラム検討委員会」を開催した。戸田は、ポイントはいじめの芽を見つけ大きくしないこと、傍観者への働きかけが大切なのだと語った。2018年11月、世田谷区立池之上小学校にていじめ予防のモデル授業が実施された。モデル授業では被害者の気持ちを具体的にイメージし、いじめに対し、自分ならどう行動するか具体的に考えることができる授業となった。いじめ予防授業を通して主体的にいじめを見つめることで、自分は傍観者にならないという意識付けが実現していた。

キーワード
ジェントルハートプロジェクト
いじめ問題の実態を知り理解を深めるための勉強会
辰沼キッズレスキュー隊
いじめ防止対策推進法
超党派
足立区立辰沼小学校
ダン・オルヴェース教授
オルヴェースいじめ予防プログラム
KiVaプログラム
東京大学
大阪教育大学
世田谷区教育委員会
世田谷区(東京)
世田谷区立池之上小学校

いじめ予防 ~対策先進国になるには?~ (バラエティ/情報)
01:45~

2019年1月、「子ども主体のいじめ予防活動」を広めようとする仲野は葛飾区立よつぎ小学校に訪れていた。仲野は葛飾区立よつぎ小学校からアドバイスを求められ、この日は「子ども主体のいじめ予防活動」の活動名を子どもたちと話し合った。仲野は、こうしたいじめ予防活動を広めるためには小学校の校長の意識改革も必要であり、子どもたちが怖いものだと認識しているいじめを振り払う覚悟が求められるなどと語った。視察を経て、当初案13条2項三の「子ども主体の予防活動」を提唱する文言が、後に出た馳座長試案で削除されてしまった。2019年5月9日、仲野は文言の復活を訴えるための要望書を手に国会を訪れていた。文言削除の背景には教師たちへの負担増加が懸念されていると考えた仲野は、要望書と共に子ども主体のいじめ予防活動が実現されれば教師たちの負担は減るのだと訴えた。

キーワード
葛飾区立よつぎ小学校
馳座長
国会

エンディング (その他)
01:48~

エンディング映像。

  1. 前回の放送
  2. 6月17日 放送
  3. 次回の放送