首都圏情報 ネタドリ! 「川崎登戸児童殺傷事件 子どもの安全をどう守るか」

『首都圏情報 ネタドリ!』(しゅとけんじょうほう ネタドリ)とは、NHK総合で2018年4月13日から生放送されている関東・甲信越向けの情報番組である。NHK総合・中国地方でも不定期に土曜10:55 - 11:22のローカル枠で放送されている。

出典:goo Wikipedia

放送日 2019年6月1日(土) 10:55~11:22
放送局 NHK総合

番組概要

オープニング (その他)
10:55~

松田利仁亜が川崎登戸殺傷事件の現場から報告。この事件で二人が死亡、17人が重軽傷を負った。警察によると、男は川崎市に住む51歳の容疑者で自ら首を刺して死亡した。なぜ事件は起きたのか。

首都圏情報 ネタドリ! (ニュース)
10:55~

川崎登戸殺傷事件が起きたのは、今月28日、川崎多摩区。現場は川崎市の登戸駅の近くで、目撃証言などから状況が徐々に明らかになってきた。当時、スクールバスを待つ児童の列ができていた。容疑者はまず、コンビニの近くにいた男性の背中を刺し、そして子どもたちを次々と襲った。倭文覚教頭は「列の広報で子どもたちの叫び声が聞こえてきた」「彼は何も話をするでもなく叫び声を上げるでもなく怒鳴り散らしもせず無言でした」と語る。その後、スクールバスの運転手が容疑者を追いかけたところ、市バスの停留所付近で自殺した。亡くなった男性は外務省に10人ほどしかいないミャンマー語の専門家だった。日本ミャンマー・カルチャーセンターの所長は、亡くなった男性について「日本とミャンマーの関係を深めようとしていたと思う」などと話した。そしてカリタス小学校の6年生も亡くなった。カリタス小学校の内藤貞子校長が会見で亡くなった6年生について、本当に笑顔いっぱいでおはよう御座いますと返してくれるお子さんだった、などと話した。

事件を起こした容疑者について事件から3日が経ってもその人物像には多くの謎が残されている。近所の人は容疑者の姿を見かけることはあまりなかったという。近所の人などによると、容疑者の両親は離婚し、おじとおばに引き取られた。小学校の卒業アルバムの将来なりたいものの欄には動物園の飼育係と書いてあった。容疑者の中学時代の担任が取材に応じた。一方で、中学の同級生は「ちょっと変わっているなと言う印象、無表情ではないがうっすらと笑みを浮かべていて声をかけるような人でもないし、親しくなりた負いうと思わせる人でもなかった」と語った。川崎市は長期間の引きこもり傾向にあったと見られている。川崎市によると、一昨年11月、親族から同居しているおじやおばに介護サービスを導入したいと相談があったという。そしておじとおばが容疑者の部屋の前に手紙を置いたといい、これについて容疑者は「食事や洗濯を自分でやっているのに引きこもりとはなんだ」と答えたという。近所の人は「事件の3日くらい前にうちの前を通った時」に見かけたと話した。警察は容疑者が事件を起こすまでの経緯などを調べている。

犯罪学が専門の小宮信夫さんらをスタジオで紹介した。小宮は、川崎登戸殺傷事件について大阪の池田小学校事件と秋葉原の通り魔事件をミックスしたような社会に対して大きなインパクトを与えるための犯罪だという気がすると語る。相手が死んでもいいという人間なのでこれまでの防犯教育などでは防ぎきれない、とも語った。鈴木陽平記者は、今回の事件では容疑者が事件直後に自殺しているため、警察が容疑者を直接取り調べることができず、動機の解明は限界があるといえるといい、おととい行われた自宅の捜索では大量殺人に関する雑誌2冊があったことが明らかになっている、などと説明した。

犯罪学が専門家の常磐大学 元学長は、長期間仕事のつかず引きこもり傾向にあったと見られている容疑者について、人間関係をほとんど持たなくなる中で複雑な思いを募らせて言ったのではないかと考えている。事件の背景には自殺を考えた犯人が無関係な人たちを巻き添えにする拡大自殺があるのではないかと指摘する専門家も入る。筑波大学の原田隆之教授は「最後自殺をすることが大きな目的、こちらのほうが大きな目的だが、今回はより社会の耳目を集めて大きなことをしでかす、そういった彼なりの歪んだ自己顕示欲ではなが、そういう心理があったのではないかということは推測できる 」と話した。その上で容疑者の年齢に注目し「攻撃性というものはやはり20代・30代あたりがピーク、50代になると急激に犯罪も少なくなる」「この年齢になるまで攻撃性とともにたくわえていたのか解明していかなければならない1つのテーマではないかなと思う」と話した。

小宮信夫は、川崎登戸殺傷事件の容疑者について疎外感とか孤立感を強めていって、自分の人生に未練はないと、だけど一人で去っていくのは癪に障る、ここまで貶めた社会に対して反撃を加えて、自分は大きいんだということを証明しながら去っていくという思いだったのでは、と推察した。その上で、引きこもりの人たちの99.9%は犯罪はしないので、引きこもりの人が犯罪予備軍とみなすのは問題があると語った。自殺した容疑者の男が引きこもり傾向にあったと報じられたことを受けて、引きこもりの当事者などで作る団体は、誤解や偏見が助長されることを懸念する声明文を出した。高橋みなみは、無言で近づいて刃物を振り回してきた、普段の生活で子どもたち、自分自身を守るのは簡単ではないと感じたと語った。今回の事件を受けて、学校の外で、子どもたちの安全をどう守っていけばいいか、戸惑いが広がっている。

事件現場周辺の小学校では、事件翌日から子どもたちに付き添いながら登校する保護者の姿が多く見られた。これまでも前触れもなく起こる事件に対し、人の目による見守り活動が重視されてきた。去年5月、新潟市の小学生が下校途中に殺害された事件で、国の指導の元、通学路の安全点検を強化する動きが広がった。川崎市では警察のOBなどを中心としたスクールガードリーダーを配置していた。事件が起きた地域でスクールガードリーダーを務める71歳の男性は、「予測がつかない、避けられない、そういう事故が最近多い気がする」「本当にやりきれない」と語る。国の方針では小学校5校に一人の割合で配置することが目標とされている。ところがこのスクールガードリーダーの男性は一人で7校を担当していて「人員確保するのは登戸地区だけではなく(難しさが)あると思う」などと語る。教員や住民の力だけで子どもの安全を守るには限界があると指摘する人もいる。日本子どもの安全教育総合研究所の理事長は「ここからは防犯という専門性を持った、例えば警察官という制服を着た人が、具体的に姿を見せるだけでも抑止力になる」などと語っていた。

松田利仁亜は、安全確保にどこまでコストやマンパワーをかけるかが問われていると語る。小宮信夫さんは、今回のように死んでもいいという犯罪者による犯罪を防ぐのは難しいが、一つは考えられる方策として最新テクノロジーを使い、人間の興奮状態を画像診断するソフトが有り、今設置されている防犯カメラに入れていくと、カメラ自身が警察に通報するという事ができるという。他にも、簡単に防げる犯罪は確実に防ぐことが大事で、防犯の対象は人ではなく場所であり、景色であるという発想の転換が必要で、入りやすく見えにくい場所に気をつけることだと話した。今後の捜査のポイントの最大の焦点は背景の解明。

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