海洋探査船タラ号 日本へ

放送日 2017年8月27日(日) 13:35~13:50
放送局 NHK総合

番組概要

海洋探査船タラ号 日本へ (バラエティ/情報)
13:35~

フランスの海洋探査船タラ号は10年以上地球温暖化の海への調査を行っており、初めて日本に上陸した。フランス・ロリアンを出発して9ヶ月後の今年3月、神戸港でタラ号を出迎えた。今回は太平洋のサンゴ礁の調査を行う。筑波大学海洋生態学のシルバン・アゴスティーニ助教をはじめ、世界中から専門家が集まった。

最初の調査ポイントは東京湾内の勝山沖。海底には20平方メートルにわたってサンゴの森が広がっていた。日本はサンゴ礁分布の北限。黒潮が温かい海水を運び、温暖化の影響もあってサンゴが冬を越えられるようになった。

温暖化の進んだサンゴ礁の未来を暗示するポイントがある。CO2で海洋酸性化が進み、pHがわずかな減少をするだけでサンゴは骨格が作りにくくなる。伊豆諸島の式根島の調査では通常より500倍酸性化の進んだバブルポイントを見つけた。このエリアでは魚の姿は見当たらない。近くで見つかったホラガイは殻が溶けていた。

温暖化が進むことで起きるもうひとつの悪影響。去年の夏、沖縄ではサンゴ礁の大規模な白化が起きた。メガエルニーニョが発生し、水温30℃以上の海域が広範囲に広がった。日本最大の石西礁湖では97%のサンゴが白化。それから半年、瀬底島では死滅したサンゴと復活したサンゴが見られた。

タラ号は最終目的地の北谷に到着。一行は読谷村にあるサンゴの養殖場「さんご畑」に向かった。去年ここでサンゴの危機を救うかもしれない発見があった。高い海水温でも白化しないサンゴだ。ウスエダミドリイシというごく普通の種類だったが、4年かけて強い太陽光に適応させ、白化しないサンゴに育てた。これを海に移植すると、高い海水温に耐えられることが分かった。普通のサンゴと何が違うのか、白化しないメカニズムの研究が進んでいる。白化しないサンゴの体内にはバクテリアが特に多いことが分かったが、謎の多くは解明されていない。

タラ号が日本を離れる日。採取したサンプルは世界の研究所へ送り出された。タラ号は今後、10万キロの旅を続ける。科学者の希望を乗せた冒険は今も続いている。

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