クローズアップ現代+ ▽緊迫の“59万人避難”記録的大雨・混乱も…今後の見通しは

『クローズアップ現代+』(クローズアップげんだいプラス、英語: Today's Close-up)は、1993年からNHKで放送されているニュース・報道番組。放送開始時の番組名は『クローズアップ現代』。火曜日 - 木曜日の放送でNHK総合テレビジョンとNHKワールドTVおよびNHKワールド・プレミアム(2008年9月29日放送分からノンスクランブル放送)で放送されている。略称は『クロ現』。

出典:goo Wikipedia

放送日 2019年7月4日(木) 22:00~22:30
放送局 NHK総合

番組概要

記録的大雨 “全市避難”で何が起きたのか (ニュース)
22:00~

昨夜の大雨で大規模な避難を迫られた人々がいた。妊娠9ヶ月の女性は安心できる避難所を探し回っていた。九州南部を襲った記録的な大雨は6日間に渡って降り続き、地中にしみこんでいつ土砂災害が起こってもおかしくない状況だった。鹿児島市全域では、59万人に避難指示が出ていた。しかし、早くに出した避難指示がかえって混乱を招く状態になっていた。

鹿児島県南さつまでは、あちこちで道路が冠水して車は迂回を余儀なくされていた。さらに高齢の男性が、道路の崩落に気づかずに車ごと転落して怪我を負っていた。昨日、鹿児島県を襲った記録的な大雨は、平年の7月1ヶ月分の雨量となっていた。鹿児島県の各地で市街全域を対象とした、避難指示が相次いでいた。専門家は今回の雨は、九州北部豪雨を思い起こさせたと話す。今回の豪雨の中で最も避難の対象者が多かったのは、人口59万の鹿児島市だった。鹿児島市に避難指示が出たのは昨日の午前9時35分で、この頃からネット上ではどこに避難したらいいのかという声が飛び交っていた。

全域への避難指示を決断した鹿児島市の危機管理課は、市民1人1人に危機感を持ってもらいたいと考えていた。番組ではかつてない豪雨の実態を取材した。昨日の午後10時すぎ、市の中心部から車で15分の鹿児島県中山町にあった避難所は、大勢の市民が避難をしていて避難をためらっている市民がいた。妊娠9ヶ月の女性は別の避難所に避難したが、避難所が崖に近かかったので再び移動する事にした。

避難指示が出た地域の中に、どう行動すべきか難しい選択に迫られた人々がいた。全員が認知症のグループホーム担当者は、施設が川や崖から離れていたので避難しないことを決断していた。共働きの立岡さんは避難指示が出た時は仕事中で、子供達が自宅にいた。自宅のすぐ前にはかつて溢れた事のある川があり、立岡さんは仕事をすぐ切り上げて避難した。立岡さんは避難を自ら判断することが難しかったと話していた。

今回の豪雨について京都大学防災研究所の中北さんは「昨年の西日本豪雨と同様、梅雨前線が停滞した状態で長く雨が降った。そして、1993年の8・6水害でも実際に土砂が崩れて大変な被害があった」などと振り返っていた。今回の全市避難は7月1日、42万人余りに市民の7割超に出た「避難勧告」から始まった。翌日、気象庁は会見で「自らの命は自らが守らなければならない状況が迫ってきている」と訴えた。そして昨日、9時35分に鹿児島市全域に避難指示が出された。その直後に気象庁は記者会見を開き「場合によっては大雨特別警報を発表する」と伝えていた。今日になり、鹿児島県では避難指示が解除された。東京大学の関谷さんは「市全域の水害の危険がある人全員が避難という意味だったが、市全域の全員が避難と誤った意味で捉えた人が多かった。自分が避難するべき場所かどうかは、ハザードマップの確認を」と呼びかけていた。広い範囲に指示を出していたのはこれまであったが、国のガイドラインでは適切な範囲に絞り込むのが望ましいとしていた。横浜市の場合では、土砂災害警戒区域の中でも特に危険な110か所をピンポイントに絞る取り組むをしていた。警戒レベルは5段階に新たに制定され、今回の鹿児島市では4のレベルに相当していた。7月1日でのレベル4と、3日になってからのレベル4を気象庁が発表したのでは切迫度が異なり、自治体も苦労したとみられている。

鹿児島大学の地頭薗教授は、今回の豪雨の被害の全容を掴むために上空から調査を行った。調査からは土砂崩れが鹿児島県内の広範囲でいくつも起きていた事がわかった。中には住宅を襲った所もあり、地頭薗教授は警戒を強めていた。大量に降った雨が地下深くまでしみこんで起きる土砂崩れの「深層崩壊」は、甚大な被害をもたらす。今後発生する地域も全国に広がっており、今回降り続いた雨でも深層崩壊の恐れが高まっていた。湧き水から地下水の量を測定すると、複数の場所で危険な状態となっていた。土壌には今もなお、大量の水が含まれていて今後も深層崩壊のリスクを警戒するべきと地頭薗教授は指摘した。

1週間近く降り続いた今回の雨は、わずかに水蒸気の入り込みがずれていたら被害が拡大していたという。去年7月、平成最大の水害となった「西日本豪雨」と今回の豪雨は同じような条件で引き起こされたという。海気の流れを見てみると、西日本豪雨の時と今回の豪雨で両方とも東西に広がっているものの、今年はやや南に位置していた。ほぼ同じ位置にとどまった今回の梅雨前線に、南の海上からもたらされた水蒸気が大量に流れ込んだ。その結果、発達した雨雲が次々と同じ地域に発生したという。

今後は九州だけではなく、東北地域でも気をつける必要があると中北さんは話す。今回の雨量は平年の7月1ヶ月分の雨量が超え、入り込んでくる水蒸気が多くなっているとみられている。森野さんは梅雨前線が九州と本州付近に停滞するとみられるので、全国的に注意が必要だと呼びかけた。最後に中北さんは「災害はまた起きます。おたくでも」とし、関谷さんは「全員避難の意味を知る。伝える」としていた。

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永田川
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紀伊半島
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梅雨前線
気象庁

エンディング (その他)
22:29~

クローズアップ現代+の次回予告。一瞬即発のアメリカvs.イラン ~武力衝突は避けられるか~

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