クローズアップ現代+ ここまできた!?不妊治療▽子宮移植で子どもを産んだ私…

『クローズアップ現代+』(クローズアップげんだいプラス、英語: Today's Close-up)は、1993年からNHKで放送されているニュース・報道番組。放送開始時の番組名は『クローズアップ現代』。火曜日 - 木曜日の放送でNHK総合テレビジョンとNHKワールドTVおよびNHKワールド・プレミアム(2008年9月29日放送分からノンスクランブル放送)で放送されている。略称は『クロ現』。

出典:goo Wikipedia

放送日 2018年5月7日(月) 22:00~22:25
放送局 NHK総合

番組概要

オープニング (その他)
22:00~

いま日本では夫婦の5組に1組が不妊治療を行っている。体外受精や代理出産などの選択肢が増え続ける中、最先端の不妊治療として注目が集まっているのが“子宮移植”。母や姉など別の女性から支給を移植して出産を目指す臓器移植だ。世界では既に11の新たな生命が誕生している。今回、番組ではホームページで子宮移植の情報を配信。意見を寄せてくれた方々を取材した。

キーワード
国立社会保障・人口問題研究所
第15回出生動向基本調査
不妊治療
体外受精
代理出産
卵子凍結
ヨーテボリ(スウェーデン)
子宮移植
臓器移植

ここまできた!?不妊治療 “子宮移植”で子どもを… (バラエティ/情報)
22:01~

不妊の原因は精子や卵子に問題がある場合と、子宮に問題のある場合とがある。この内、子宮の病気などで妊娠が難しい女性の選択肢はこれまで代理出産という方法に限られてきた。代理出産は受精卵を第三者の子宮に入れて代わりに産んでもらうものだが、日本では認められていない。そこにいま新たな選択肢として“子宮移植”が加わろうとしている。これまで世界10か国で40例以上の手術が行われ、日本でも研究が進められている。

3月、田中アナウンサーは不妊治療の先進国スウェーデンを取材に訪れた。子宮移植によって世界で4番目に生まれたキャッシュくんの母・ロリータさんは、生まれつき子宮がないロキタンスキー症候群。14歳の時にその事実を知り、自分は欠陥があると孤独に感じたという。治療を受けたのは世界で最先端の子宮移植研究を行っているヨーテボリ大学病院。産婦人科医のマッツ・ブランストローム医師は、3年前に世界で初めて子宮移植による出産を成功させた。ロリータさんはまだ研究が動物実験の段階だった7年前に説明を受け、4年前に臨床研究の順番が回ってきた。ドナー提供を申し出たのは既に子どもを生み終えた38歳の姉だった。手術を受ける女性は夫との間で体外受精をし、受精卵を凍結、移植した子宮が定着した後に受精卵を入れる。ドナーの多くは母や姉妹。高齢であっても出産経験のある人の方が移植に適しているのだという。ロリータさんは子宮を移植した1年後に妊娠し、帝王切開でキャッシュくんを出産した。産後に子宮を摘出したため、免疫抑制剤などの薬を長期間飲む必要もなかった。ドナーとなった姉にも健康上の問題は起きていない。

少子化対策を推し進めるスウェーデンでは不妊を病気として扱い、治療を実質無償化している。不妊治療の制度が整えられていたからこそ社会の理解も進み、世界に先駆けて子宮移植に踏み切ることができたのだ。4月、子宮移植を受けることになっている女性がマッツ医師の診察を受けていた。その手術を見学に訪れていたのは慶応大学のチーム。日本でも10年前から研究が進み、動物実験を成功させるなど技術を確立しつつある。一方、日本では社会的な価値観に基づいた評価が必要になるとして慎重な声も。

関西地方に住む30代の景子(仮名)さんも、ロリータさんと同様に生まれつき子宮がないロキタンスキー症候群。5年前に結婚した夫は病気への理解を示してくれているというが、景子さんは産めるものなら産みたいと話す。現在34歳。子宮移植の日本への導入が年齢的に間に合うのか、期待と不安が入り交じる日々を送っている。

スタジオにはことし1月にロシアで代理出産し、第一子を授かった丸岡いずみさん。当時子宮移植という選択肢があればトライした可能性はある、自分で産みたいと考える女性は多いのではないかと話した。不妊治療に詳しい京都大学名誉教授の菅沼信彦は、背景には臓器移植の発展のほか、閉経後の母親が娘の代理出産を行うケースなどからある程度の年齢になっても機能するということが判明したことがあるだろうと分析。また、子宮移植は単なる生殖医療ではなく臓器移植や周産期管理、小児科管理など幅広い医療が必要。各々のルールを統合するため、日本子宮移植研究会を立ち上げ、議論を進めているという。慶応大学や名古屋第二赤十字病院などは各施設でチームを作り準備をしているとのこと。また、心臓などの生命維持臓器とは異なる子宮移植において、ドナーに対するリスクやどこまでを不妊症の治療として行うかなどの議論も進めていかなければ社会的コンセンサスを得られないと述べた。

いま日本の不妊治療は増え続け、体外受精だけでも年間42万件を超えている。子宮移植について取材した情報を番組HPで公開したところ、不妊に悩む人々からの切実な声が数多く寄せられた。不妊治療を続ける人たちにとって、高額な治療費は深刻な悩みとなっている。2年以上治療を続けている女性は仕事と治療を両立できず、ことし3月に退職。どうして治療が保険適用にならないのか、と苦しみを語った。また、家族や周囲に理解してもらえないという悩みも多い。治療を続けて6年になるという40代の女性は、不妊治療で仕事を休むことが職場で理解されず、辞めざるを得なくなったという。退職後は病院にしか通わず、社会から孤立したような思いを感じていると語った。

6年近く不妊治療を続けた丸岡いずみさんは、流産を経験して気持ちがどん底に落ちたことがあったと明かした。治療している人間同士で心の中を話し合ったらどうか、とも考えたが、治療途中の友人が自信を喪失するケースもあり話はできなかったという。また、ロシアで代理出産をする前にアメリカでトライした際、日本とは異なり産婦人科医・精神科医・当事者という3人がセットで動いていたことが印象的だったと語った。菅沼氏はいつできるか分からない治療を繰り返さなければならない、というところが一番苦しいところではないかとコメント。

スウェーデンでは38歳以下であれば不妊治療に保険が適用され、実質無料で治療を受けることが可能。事実婚や独身女性であっても保険は適用される。不妊の問題が国民全体の課題として共有されたことで、不妊治療に対する理解も広がっている。

スウェーデンで不妊治療の取材を行った田中泉アナウンサーは、「治療を受けている方が前向きだったことに驚いた。不妊は誰もがなりうるもので治療をするのは当たり前だという感覚を多くの人が持っており、治療をサポートする制度を誰もが受けられることも安心感に繋がっている」と話した。菅沼氏は40年前に比べ“不妊”に対する考え方はかなりオープンになってきており、多くの患者同士が話し合える環境が出来てきているが、制度的な問題として高度生殖医療を保険適用として認めない医療保険制度には課題があると指摘した。また、番組HPには「不妊治療は自然に逆らうもので自分はやりたくない」との声も寄せられた。それぞれに合った選択肢を自由に選べるようにするには、皆の人生をそれぞれが認められるような社会になればいいと丸岡さんがコメント。菅沼氏は子宮移植が一番だと言っているわけではなく、選択肢として定置できるよう技術の確立に向けて努力していくと語った。

キーワード
国立社会保障・人口問題研究所
第15回出生動向基本調査
不妊治療
体外受精
代理出産
卵子凍結
ヨーテボリ(スウェーデン)
子宮移植
臓器移植
不妊
スウェーデン
ロキタンスキー症候群
ヨーテボリ大学病院
慶応大学
日本子宮移植研究会
名古屋第二赤十字病院
流産
ストックホルム(スウェーデン)
人工授精

エンディング (その他)
22:24~

エンディングの挨拶。

クローズアップ現代+の次回予告テロップ。

番組公式LINE、Facebook、Twitterのテロップ。

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