クローズアップ現代+ “核廃絶”分断を越えて〜ノーベル平和賞 そして日本は〜

『クローズアップ現代+』(クローズアップげんだいプラス、英語: Today's Close-up)は、1993年からNHKで放送されているニュース・報道番組。放送開始時の番組名は『クローズアップ現代』。火曜日 - 木曜日の放送でNHK総合テレビジョンとNHKワールドTVおよびNHKワールド・プレミアム(2008年9月29日放送分からノンスクランブル放送)で放送されている。略称は『クロ現』。

出典:goo Wikipedia

放送日 2017年12月11日(月) 22:00~22:25
放送局 NHK総合

番組概要

オープニング (その他)
22:00~

核兵器禁止条約の採択に尽力した国際NGO「ICAN」に与えられたノーベル平和賞。アメリカなど核保有国が抗議の意思を示す中、被爆者として初めてサーロー節子さんによるスピーチが行われた。北朝鮮による核開発が加速する中、核廃絶ををめぐって国際社会が対立を深めている。唯一の戦争被爆国でもあり、アメリカの核の傘にも依存している日本は分断を乗り越える役割を果たせるのか。ノーベル平和賞が投げかける、核なき世界への道のりを考える。

キーワード
ノーベル平和賞
ノーベル平和賞 授賞式
サーロー節子さん
核廃絶
核兵器禁止条約
ICAN
朝鮮中央テレビ
北朝鮮核問題
河野外務大臣

“核廃絶”分断を越えて 〜ノーベル平和賞 そして日本は〜 (バラエティ/情報)
22:01~

ノーベル平和賞授賞式で核兵器禁止条約による核廃絶を訴えたICANと被爆者・サーロー節子さん。一方で、核保有国や日本などの核の傘に守られる国々は条約へ反対の姿勢を見せている。対立をどう超えていくのか。番組ではスピーチのウラ側に込められた想いを取材した。

ノーベル賞の授賞式を控えたICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)の事務所を訪れた。20~30代の若いメンバー達が各国へ地道に働きかけた結果、核兵器禁止条約の採択へと繋がった。核保有国を中心に条約への反対も鮮明になる中、スピーチの半分をサーローさんに託す異例の決断を下した。分断を乗り越え国際社会を動かすには、被爆者の強いメッセージが必要だと考えたのだ。7月、122の国と地域の賛成で採択された核兵器禁止条約。しかし、アメリカなどすべての核保有国と、日本など“核の傘に守られる国々”は反対している。ICANのベアトリス事務局長は、「私達が次にやるべきは、彼らに考えを変えさせること」と語った。

ICANから重要な役割を託されたサーロー節子さん。授賞式のスピーチで国際社会を動かす言葉を探し続けていた。サーローさんは13歳の時、広島で被爆。結婚してカナダに移住した後も核廃絶を訴えてきた。被爆者にこういう舞台が与えられることは二度とないだろうと語るサーローさん。核兵器禁止条約に反対している国々にこそ言葉を聞いてほしいと願っていた。10日、授賞式。アメリカなどの核保有国が抗議の姿勢から大使の出席を見送る中、スピーチが始まった。スピーチの最後、サーローさんは自らの命を救った光にかけ、「いま核兵器禁止条約こそが私たちの光です。諦めるな、頑張れ、光を目指して進み続けなさい」と、核廃絶への強い願いを言葉にした。

サーローさんら被爆者やICANが核廃絶へと挑む一方で、被爆国である日本の役割が問われている。核廃絶への道筋の一つは、核拡散防止条約。核保有国の核を持つ権利は認めたうえで、削減を義務付けている。もう一つは核兵器禁止条約。核兵器を即時禁止し、保有国へ廃絶を迫る。核の傘に依存する日本などの国々はあくまでNPT(核拡散防止条約)で進めることが現実的としているのに対し、禁止条約を支持する国々はNPTだけでは削減は停滞しているとして、禁止条約とセットで進めるべきとしている。今後日本はどう動くのか、河野外務大臣へと問う。

ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)がノーベル賞を受賞したことについて河野外務大臣は、核廃絶というゴールは日本政府も共有しており、非常に喜ばしいとコメント。また、広島・長崎の実相を伝えてきた被爆者の努力が認められたことも日本として喜ばしいと述べた。一方で、日本が核兵器禁止条約に参加していないことには批判の声もあがっている。河野外務大臣は、北朝鮮核・ミサイル開発のなか、国民の生命や財産をどう守っていくかという現実と安全保障の狭間にあると説明。非核三原則を謳う日本としてはアメリカの核抑止に頼らざるを得ず、それを損なわないために禁止条約に加わることはできないとした。「ゴールは同じだがアプローチが違う」と話す河野外務大臣。核兵器国に働きかけを行い、いわゆる“最小限ポイント”まで核を減らしていきたいと話す。一定まで核兵器の数を減らすことができれば“廃棄されているか”を査察する枠組みを作り、最終的に“最小限ポイント”から廃棄への道筋を作れるのではないかとした。

河野外務大臣が指摘した“最小限ポイント”という考え方は、日本が抱えるジレンマの中で選ばれたものだった。核兵器禁止条約へ向けた議論が本格化したのは4年前。始めは“核兵器の非人道性”を話し合う国際会議だった。この頃はまだ被爆者と共に積極的に議論へと参加していた日本政府。しかし、翌年の会議からは非核保有国の間で“禁止条約を早急に作るべき”との機運が高まった。核廃絶を訴えてきた日本だが、核兵器を即禁止するかどうかは態度を決められずにいた。唯一の戦争被爆国として、核廃絶の議論をリードしてほしいと期待される日本。一方で、アメリカの核の傘に守られている立場からその意向も重視しなければならない。そんな中、番組では2015年に開かれた国際会議の非公式の場での各国の発言音声を入手。日本が“現状の核軍縮の枠組みを活かしながら最終的に核兵器を全面的に禁止する”という提案を行っていたことが判明した。これには核の傘の下にある他の国々も同調していた。しかし、こうした動きに対してアメリカは圧力を強化。NATO加盟国へ核兵器禁止条約へ強く反対することを求める文書を送っていたことも明らかとなっている。今年3月、国連で核兵器禁止条約の交渉会議が始まった。核保有国などがボイコットを表明する中、日本も不参加を決めた。日本の席に置かれた折り鶴には、「ここにいて欲しかった」と日本に対する失望が綴られていた。

日本政府は、核廃絶に向けた新たなアプローチを模索している。禁止条約で露わになった核保有国と非保有国の分断を少しでも解消しようと、外務省は先月下旬、世界各地の専門家16人を集め賢人会議を開いた。アメリカやロシアといった核保有国にくわえ、日本やドイツなど核の傘に依存する国、ニュージーランドなど核兵器禁止条約を推進する国の専門家も交え、共に議論する場をつくろうというのだ。会議の冒頭、禁止条約の賛成派が条約の必要性を訴えた。これに対し、核保有国側は「近年、北朝鮮を除けば新たな核拡散は起きていない」と反論。日本が主張する“最小限ポイント”については、「期限を決めなければ現状の黙認と同じ」「数を減らすだけでなく、使用をどこまで制限するかについても議論スべき」などと多くの課題が指摘された。被爆者で唯一の賢人会議メンバーとなった朝長万左男さんは、異なる立場をこえて歩み寄る道を模索することこそ被爆国の役割だと考えている。次回の賢人会議は来春を予定。

河野外務大臣は「賢人会議」の役割について、核兵器禁止条約を推した国とそうでない国を一つの場としてまとめる強い意志があると話し、来春に提言をまとめ、NPTの第2回準備会合に日本として提出したいとした。核保有国あるいはアメリカ寄りといわれる日本が「橋渡し役」をどう果たすのか。河野外務大臣は非保有国だけで核兵器を禁止しても保有国がなくさなければ廃絶はできない、すべての国をひとつの基板にのせ、同じゴールに向けて歩いていこうと日本が声を掛け、皆が賛成してくれていると述べた。また、核抑止の実効性・有効性については、核抑止が働いた結果広島・長崎の間違いを繰り返さない状況を作り出してきたと指摘。今後の課題は核抑止をどう使わずに済むようにしていくかだとし、“最小限ポイント”を議論し、最終的に核をなくす方向へいきたいとした。最後に、核兵器禁止条約の意義について、核軍縮が停滞していた中で“やっぱりやらないとだめ”とみんなを奮い立たせた役割は非常に大きいと発言。市民社会には市民社会の役割、政府には違う役割がある、同じ方向に向け両方が努力し、一緒にゴールへとたどり着きたいとした。

核軍縮が停滞していると認めたうえで、核兵器禁止条約の意義にも言及した河野外務大臣。一方で、禁止条約には参加しないという姿勢は崩していない。ノーベル平和賞で浮き彫りになったのは日本が抱えているジレンマだ。核廃絶の具体的な道筋を日本が示せるのか、一層問われている。

今週のラインナップ予定が露出。

番組フェイスブック、ツイッター、LINEの宣伝テロップ。

テロップ:NHKオンデマンドで配信します

キーワード
ノーベル平和賞
サーロー節子さん
ノーベル平和賞 授賞式
核廃絶
核兵器禁止条約
ICAN
ジュネーブ(スイス)
国連本部
トロント(カナダ)
核拡散防止条約
北朝鮮核・ミサイル問題
非核三原則
オスロ(ノルウェー)
田中煕巳さん
メキシコ
NATO
広島県
賢人会議
NPT
facebook
@nhk_kurogen
LINE クロ現プラス公式アカウント
NHKオンデマンド

スポット

この番組で紹介されたアイテムは登録されていません。
  1. 前回の放送
  2. 12月11日 放送
  3. 次回の放送