明日へ−つなげよう− 選 証言記録「豊穣の海を取り戻せ〜闘う漁師 8年の記録〜」

放送日 2019年3月10日(日) 2:35~ 3:18
放送局 NHK総合

番組概要

オープニング (その他)
02:35~

オープニング映像。

豊穣の海を取り戻せ 闘う漁師8年の記録 (バラエティ/情報)
02:38~

福島県いわき市小名浜沖では原発事故の2年後に始まった試験操業は週に3日行われている。震災前は1日で100万円以上の水揚げもあったという。漁師によると、福島県では指折りの漁場となっているという。福島県沖は北からの親潮と南からの黒潮がぶつかる潮目の海となっている。

震災当時、暴走する原発を冷却するために自衛隊、消防庁などが官民挙げて注水作業を行った。原子炉爆発の危機的状況が回避されたのは震災から10日が経過してからであった。首相官邸には原子力の専門家が招集された。

国は汚染水漏れが発覚した直後から海洋モニタリング調査を行っていた。その結果、コウナゴから国の基準の100倍、1万ベクレルを超える放射線物質が検出された。福島県の漁師たちが漁業復活の願いを託す試験操業が始まると、国より2倍厳しい放射能の検査を行い、基準を下回ったものだけを出荷した。だが、福島県の農産物に対する不安が消費者に広がっていた。

自ら厳しい条件の下で試験操業を始めた後も汚染水の問題は続き、原子炉建屋に大量に流れ込んだ地下水が、メルトダウンした核燃料と触れて、高レベルの汚染水となり、量は1日400トンであった。

2014年5月に海洋放出が始まった。だが、その後も汚染水対策は続き、消費者の不安が収まることはなかった。汚染水の影響は漁師だけでなく水産物を扱うすべての業種に及んだ。震災後、水産加工業などの廃業は相次ぎ、地域経済は停滞していく。

ある男性はこれまでの経験を活かしてイベントPR会社を立ち上げて水産業の復興に取り組んでいる。男性によると、新しく出会ったお客さんからのリアクションがすごく楽しかったという。男性は新しい魅力を探して町の水産関係者を訪ねている。

2018年8月に国は汚染水処理に関する公聴会を開き海洋放出の意見を聞いた。更に処理水の中にトリチウム以外の放射性物質も除去されずに残っていたことが発覚した。トリチウム処理水の処分方法は国の専門家委員会で検討されているが、目処は立っていない。

福島県漁業協同組合連合会の会長は、流通の市場も含めて元に戻るというのが本格操業なのかなとも思っていると語った。東日本大震災からまもなく8年、いわき市の復興は少しずつ前に進んでいるが、原発の廃炉の見通しは不透明なままとなっている。

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