ふるさとの希望を旅する〜地域再生のヒントを求めて〜 2015年10月12日放送回

放送日 2015年10月12日(月) 17:00~18:00
放送局 NHK総合

番組概要

オープニング (その他)
17:00~

島根県の海士町。隠岐牛、米、岩がき、塩などが名産だ。ここに移住したいという若者が増えているという。住民と町役場がともに地域づくりをすすめてきた。NHKでは、地域づくりアーカイブスというホームページを開設した。各地のとりくみを見ることができる。この番組では全国のすぐれたとりくみを見ていく。

海士町についたとたん、「ないものはない」というスローガンのポスターがいたるところに貼ってあった。店には、島の特産物が売っていた。海士町島民ホールには、海士町に視察におとずれた全国各地の人たちが集まっていた。地域の未来を話し合う。

オープニング映像。

キーワード
岩がき
隠岐牛
海士町(島根)
NHK地域づくりアーカイブス
さざえカレー
藤里町(秋田)
神山町(徳島)
南小国町(熊本)

ふるさとの希望を旅する〜地域再生のヒントを求めて〜 (バラエティ/情報)
17:05~

海士町は、地域づくりをリードすることになっているが、最初はどん底だった。16年前、町は財政が破綻寸前の危機に陥っていた。経費節減に乗り出し、公共事業も1割に減らした。しかしそれだけでは危機からだっせず、公務員の給与を減らし、採用も減らし、借金は減った。これからの産業は、島で産業を起こすと決断した。

特産物開発をまかされた奥田さんは、島のさざえでカレ-をつくることを思いついた。開発は、農協婦人部で行った。一流シェフを招き、試行錯誤をし、2年かかった。しかし、カレーをレトルトに詰め、殺菌すると風味がかわってしまった。工場長がいままで捨てていたさざえの肝を入れることを提案した。そうしてさざえカレーは3年でできあがった。今では年間2万食を売り上げている。このあと、次々と特産物を開発していった。

民族研究家の結城さんが登場。外の力に頼らず、地元にあるものでさがしたことが海士町の偉いところで、地元の自信になっていると話した。町長は、島には宝物が眠っている、あるものを磨いていけばオンリーワンになれると話した。

海士町にあつまった自治体の方がそれぞれ海士町を勉強したいという話をした。内多アナウンサーが、NHK地域づくりアーカイブスの説明をした。海士町が2年前から人口増加していることについて、見ていく。

いま、続々と若者が海士町に移住を希望し、子どもが増え、保育施設はいっぱいだという。また、町営住宅を増設しているが需要においついていない。若い世代を増やすための戦略を増やしていた。17年前に、商品開発研究生という制度をつくり、島の助っ人を募集した。研究生は、町から15万円支給される。研修生が商品開発をしたものを紹介した。これまで30人の若者が島を訪れている。町の交流促進課では、若者の活躍する場を用意することだと話した。また若者は、島のくらしを守るための暮らしが、やりがいにつながったと話した。

島の繁栄を願うお祭りが開かれていた。踊りの輪の中に、移住者たちの姿もあった。483人の移住者があり。一昨年増加に転じた。

若者たちが移住していることについて、結城さんは、都会は4割が非正規雇用である、人の役に立つというやりがいを、若者たちの力を役立てるべきだと話した。海士町での、子育て支援策などを紹介した。子育て支援は未来への投資だと町長は話した。海士町は福祉が課題で、これから求められるところだと話した。

秋田県藤里町。コンビニなどがない町のある店では、ひきこもりの若者たちでにぎわっていた。社会にでる訓練をしている。元ひきこもりの若者たちは店の外でも働いていた。社会福祉協議会の菊池さんが中心となり、ひきこもりの若者たちを地域の力にしたいと考えていた。9年前、高齢者を介護している人から、ひきこもりの若者を調べてほしいと言われたという。情報をあつめ、リストを作成、3600人の町で100人がひきこもっていることがわかった。ひきこもりの人へ、卓球やカラオケなどの活動を企画したが、ほとんど来なかった。

社会福祉協議会の採用試験に、20代の若者が現れた。自分も働きたいと訴えた。彼らは働く場所を求めているということがわかった。まず、ヘルバーなどの資格の研修を企画し、ひきこもりの家にチラシを配ると、次々とひきこもりの人たちがやってきた。彼らは、働く場がなかった人だとわかった。

ひきこもりの人たちのための就労施設を2010年に開設した。商店街とも連携し、今後、商店街の後継者が生まれることを期待しているという。また、10年ひきこもっていた男性は、社会福祉協議会に就職し、いまは、特産品づくりを担うリーダ-となっていた。ひきこもっていた100人のうち80人が働き始めていた。

社会に弾かれたり傷ついたりした人たちは彼らは心の中では求めていることがいっぱいあると思う、働く場は故郷にもありチャンスを作ることが問われてくる、などと話した。また菊池さんは、高齢者も活躍の場がなく引っ込みがちになっていると思うので、町民すべてが生涯現役を目指せる事業にしたいと語った。海士町長は福祉以外の課題で、IT企業との連携などをあげた。

主産業の林業が衰退し高齢化率が47%の徳島県神山町で、最近東京などのIT企業が続々とオフィスを構えるようになってきた。大きな魅力となったのは町内全域に張った光ファイバー。地域再生の新たなモデルが評判を呼び視察が殺到している。故郷にUターンしてIT企業で働く人も。システムエンジニアの團さんは東京で電車に乗るたび体調を崩していたと話した。團さんの今の楽しみは会社の庭にある畑で野菜を作ること。今は体調も回復し仕事への集中力もあがったという。また、ITを駆使した新しい営業サービスを提供している会社社長は、ネット環境さえあれば場所はどこでもいいと話した。

神山町へのIT企業の誘致を進めてきたのは地元のNPO代表・大南さん。大南さんは神山に進出したいIT企業を募り、空き家を斡旋してきた。大南さんは、ITの人々と地域の人が一緒に変化しながら新しい物を生み出すことがこれからの地方を切り開いていく一つになると思うと話した。また、IT企業の力を借りて地域の課題を解決しようという動きもある。IT企業に務める本橋さんは地域の人から、農作物を荒らす猿をITの力で追い払ってほしいと相談され、地域の人と一緒に対策を考え始めている。

海士町長は、色んなことがITを使って出来るということがわかり素晴らしいと思うと話した。神山町の大南さんは、IT企業のクリエイターが気づくことが町を変える一つの原動力になっているということは大きな事実だ、などとコメントした。また神山町の課題は教育で、神山町の中学生のほとんどが徳島市内の学校に進むため高校3年間の故郷の刷り込みが欠如するのが将来的に辛いと思う、などと話した。

島根県立隠岐島前高校はここ数年急速に生徒数を増やし注目を集めている。生徒数が最も少なかった7年前からV字回復を遂げたが、その理由は高校と地域住民が魅力的な教育を作ろうと努力を続けてきたから。地域学という授業では、生徒はまず取り組む地域の課題を選び、実際に地域に出向きテーマに選んだ課題の解決方法を考えていく。地域学が生まれる元は、6年前に始まった「ヒトツナギ」という活動。この活動では島の課題である観光客の減少に取り組んだ。生徒たちは島の魅力は地域住民だと考え、島の暮らしを巡るツアーを企画し実行。活動を通して島への愛着が強まり、生徒たちの自信にも繋がった。

更に海士町では5年前公立の塾を開設。民間よりも低料金で、講師は東京の教育関係の大企業で働いた経験があり島にIターンしてきた多彩な人々。この塾の夢ゼミという授業では、子どもたちがそれぞれの夢を発表し、その実現に向け講師陣がアドバイスを送るというもの。島出身の川本さんは夢ゼミがきっかけで進路を決めた。地域の課題として畜産農家の減少を取り上げ、神奈川で成功している養豚農家より最先端の経営を知り、今はその養豚農家でアルバイトをしている。隠岐島前高校では5年前から島留学という制度も開始。この魅力的な教育が評判を呼び、受験倍率が2倍を超えた。

大南さんは、生きる力を教えられ島へ誇りを持った生徒が10年後や20年後に島に帰ってきて、世代間の循環が起こりそうでわくわくする、とVTRの感想を話した。菊池さんは、大人が自分の町に誇りを持てれば子どもたちにも伝えられるという発想でやっていきたいとコメント。海士町長は人材が長い意味での地域の持続性に繋がると語った。また、「仕事を創りにふるさとに帰ってきてください」と言っている、と続けた。他に、これからを考える一つのきっかけになった、自分の町にないものもあるものも見えた、などという感想があがった。

キーワード
さざえカレー
NHK地域づくりアーカイブス
ふくぎ茶
CAS凍結センタ-
ひきこもり
藤里町(秋田)
海士町(島根)
神山町(徳島)
光ファイバー
本橋大輔さん
ヒトツナギ
隠岐國学習センター
Iターン
慶応義塾大学
夢ゼミ
宮治大輔さん
高橋周二さん
菊池孝子さん

エンディング (その他)
17:57~

議論後、会場に集まった人々は海士町が作った学習塾の夢ゼミを視察。故郷の課題を真正面から受け止め解決策を見つけ出していった海士町の地域づくりを始め、それぞれの町はそれぞれの課題の向こう側に未来の希望を見つけ出している。

キーワード
海士町(島根)
夢ゼミ
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