国会中継 「参議院TPP特別委員会質疑」 〜参議院第1委員会室から中継〜

国会中継(こっかいちゅうけい)は、日本の国会の会期期間中に随時放送される中継番組であり、現在では、通常はNHKの総合テレビとラジオ第1で「国会中継」のタイトルで放送されているテレビ番組・ラジオ番組を指す。ただし、過去にはNHK以外の放送局が委員会審議を中継した例もある。

出典:goo Wikipedia

放送日 2016年12月5日(月) 13:00~16:40
放送局 NHK総合

番組概要

参議院TPP特別委員会質疑 (ニュース)
13:00~

参議院第1委員会室から中継。安倍首相と関係閣僚が出席しTPPに対する我が国の対応と厚生労働関連分野をテーマに集中審議が行われる。委員長は林芳正。

自由民主党の二之湯武史による質疑。TPPは地域の安定的発展に貢献する安全保障的な枠組みでもありこれからの、自由貿易体制による日本の経済成長戦略またアジア太平洋地域における平和的発展、これからの戦略について安倍総理に話を聞いた。安倍総理はアジア太平洋地域の市場を日本に取り込んでいく事こそが日本が成長して行く道なんだろうと思うなどと話した。

二之湯武史はTPPのような自由貿易体制で得られた利益をどのように国民に分配していくのかが大事だと思っている。TPPのような自由貿易体制で得たGDPの拡大を、政策体型全体によって確実に実質賃金の上昇に繋げていく、そういった仕組みをしっかりと作り上げて行く必要があるなどと述べた。安倍首相は、頑張った人が報われる、汗を流した人が報われる社会をどのように作っていくか。そして1人の人に富が集中しない社会をどのように作っていくかが大切などと話した。

二之湯武史はそれぞれの国が1国主義を掲げて弱肉強食の削り合いをするだけの国際社会ではだめであって、分配や環境、持続可能な経済、そういった大きな概念を公益資本主義という政策体型に作り上げ、それを各国に紹介をしていく。それこそが21世紀の地域や世界の平和安定に貢献するんだろうと思っている。21世紀の日本外交はどうあるべきかを安倍総理に聞いた。安倍総理は世界は今、岐路に立っているんだろうと思う。世界において1部の国が、1部の企業がほとんどの富を集中してしまうのか。そして混乱する世界に入っていくのか。そうではなくて新しいシステムを考えていく時代に入っているんだろう。未来に向けて新たな政策体型を打ち出していただきたいなどと述べた。

民進党・新緑風会の櫻井充による質疑。アメリカがTPPを参加しないと表明している。総理がアメリカの背中を押すと言っているが、背中を押すのはトランプ次期大統領ではなくてオバマ大統領ではないかと。日本がこれだけの事をやってきて、最後の仕事としてきちんとまとめなさいと、安倍総理から申しあげるのが筋ではないかと思うが総理の考えを聞かせて下さいなどと述べた。安倍総理は、オバマ大統領にも最後のリーダーシップを発揮していただくべくTPP首脳会議を開催するよう、我が国から米国にも働きかけを行い、米国もその判断をし12ヵ国のTPP首脳会議が行われたということではないかと思いますなどと話した。

櫻井充は自由経済に対しては全面的に否定するわけでは無いが、一方で保護主義があるかのように総理はご答弁している。どこまでが保護主義にあたるのか。ガット・ウルグアイラウンドのときに関税をかけて対策を行ってきた。その結果、農産品などある程度守られてきた。こういったことは保護主義政策にあたるのか?と質問。安倍総理は、我々が重要5品目を守ったのは保護主義かと言えば決して、それは保護主義ではない。自由貿易の中でしっかりとしたルールとともにそれぞれの国々が特徴ある農業について守っていくことができるというのは当然のこと。極端な保護主義が紛争の芽を育てているのは事実だろうと思う。そんな中で自由貿易こそが世界の平和と繁栄に不可欠であることを認識して時計の針を逆戻りさせてはいけないなどと話した。

櫻井充はグローバル化が進んでいった場合は一般的に物価は上がっていくものなのか、それとも下がるのかと質問。日本銀行の中曽副総裁はグローバル化は世界的な供給力の増加に伴い物価下落要因となります。新興国などの成長力が高まれば世界的な需要増加させる要因になる。グローバル化に伴う世界的な需要増加ということまで含めて考えるとグローバル化が物価下落要因なのか上昇要因なのか、確定的な事は言えないなどと話した。

櫻井充はアメリカがもしTPPから抜けた場合には日本の経済的メリットはTPPにおいて、どのようになると試算されているのか?と質問。石原伸晃は目安として経済効果は、これまで述べさせていただいてるものの半分程度になってしまうと考えて差し支えないなどと述べた。櫻井充はTPPで保険はどのような措置をしたのか?と質問。安倍総理は我が国の公的医療保険制度に影響を与えるような内容は一切含まれていない。

櫻井充は、がん保険の保有契約件数は外資系のA社が全体に67%を占めている。日本国内の企業は全体の20.2%。民間のがん保険は、ほぼ外国の企業に席巻されている。なぜ海外の企業に席巻されるようになったのか?などと質問。麻生太郎は1974年当時に、がん医療に特化した保険商品を日本は有してなかった、それがもともとの始まり。がんの補償を含めた第三分野の市場規模は単品のがん補償の14倍位に膨れ上がっているなどと話した。櫻井充は郵便局で、がん保険の取扱いしてるのはA社のみ。販売代理店だとすれば、全ての商品を売れるというのが保険業法で定められているのに、残念ながら1社しか売れないようになっているなどと述べた。高市早苗は、どの社の保険を取り扱うかを決めるのは日本郵政グループの判断。日本郵政グループはかんぽ生命以外22社の保険商品を取り扱っていて、内19社が国内保険会社であるなどと述べた。安倍総理は、負担を抑えるために民間の保険会社を入れて国の支出を抑えていこうなどと言うことは考えていないなどと話した。

公明党・佐々木さやかによる質疑。TPPについて引き続き早期の発効にむけて一環した行動を主体的に行うべきだと思うが、この点について総理の考えを聞きたいと述べた。

安倍総理の答弁。TPPは関税を下げるだけではなく、ルールを決めることであると同時に、中小企業も恩恵を受けることができる。ルールを世界に示す大きな意義がある、模範となるのがTPPだと述べた。

佐々木議員の質疑。医療保険についてはTPPの適応がないと理解しているが、あたらめての確認と、国民皆保険の重要性と維持について確認したいと述べた。

安倍総理は、TPPには我が国の公的医療保険制度に影響を与える内容は一切含まれていない、と述べた。

佐々木議員は、薬価の高騰が懸念されている、日本の現在の薬価決定のプロセスに何か変更があるのかということと、TPPによって外国の製薬会社が圧力をかけるようなことはあるのかについて、説明を求めた。

塩崎厚生労働大臣の答弁。何ら変更する必要はないということと、外国企業の意見を受け入れる義務はまったくないので、TPP協定によって薬価の高騰や、国民皆保険が財政の面から脅かされる懸念は全くあたらないと述べた。

佐々木議員の質疑。携帯電話やインターネットなどのサービスについて、どのような内容で、発効後の協議などの説明を求めた。

富永総合通信基盤局長が、携帯電話の国際ローミングについて、海外渡航時に自分の携帯電話で海外の通信サービスを利用できるものであり、料金を低廉化することで渡航者は自国との通話や滞在国内での通信が利用しやすくなると述べた。TPPの国際ローミングは、透明でありかつ合理的な料金となることを促進することについて契約国間で協力するように規定されていると述べた。

佐々木議員は、料金の引き下げにつながるよう取り組んで欲しいと述べた。また、電子商取引など海外での消費者の保護についてTPPに入っていることについて、消費者担当大臣の所見を伺いたいと述べた。

松本消費者・食品安全担当大臣が答弁。TPPにはオンライン消費者の保護に関する規定が設けられている、各契約国の事業者との越境取り引きを安心して行うことができる環境の整備が確保されることになり、消費者の保護にもつながると述べた。

佐々木議員の質疑。電子商取引においての個人情報について、どのような保護の制度になっているかと尋ねた。

其田個人情報保護委員会事務局長が、来年春ごろ全面施行を予定している改正個人情報保護法について、域外適用の規定が新設された、法制度上、消費者の個人情報は保護されると述べた。

佐々木議員は、TPPに個人情報保護の定めがあることは、さらなる安心につながると述べた。海外の事業者とのトラブルがあった場合、消費者庁としてはどのような相談窓口があるのか説明を求めた。

松本大臣は、消費者庁は事故情報の収集を行い、消費者に提供するとともに、必要に応じて注意喚起を実施している、加えて、海外事業者とのトラブルに関しては消費者からの相談を受け付ける窓口として、国民生活センターに越境消費者センター(CCJ)を設置し、消費者からの相談に対し助言・支援等を行っていると述べた。

佐々木議員は、CCJに寄せられた件数は数千件を超えており、これからも増えるのではないかと見込まれる、体制がととのったことで非常によかったと思っていると述べた。海外提携先機関は現在10ヵ国と聴いている、TPP参加国についても拡大をつとめていただきたいと述べた。

松本大臣は、トラブル解決能力を強化するため、連携体制を拡充する必要があると認識している。現在20の国・地域を管轄する10の消費者機関等と連携・関係を構築している。現在、連携のない4ヵ国や、トラブル件数の多い国との消費者相談機関等に対して接触するなどしている、引き続き、CCJとの連携の拡充を図ってまいりたいと述べた。

佐々木議員は、女性の活躍と経済成長の持つ意義について総理の所見を求めた。

安倍総理の答弁。女性の経済への参加、能力向上を目的とする協力を奨励している、世界の経済成長にとって女性の活躍が益々求められている中、TPP協定のような経済ルールを作る上で、女性のはたす役割に大きな焦点をあてる考え方が根底にあり、1億総活躍社会と同じ目的だと理解していると述べた、

佐々木議員が、自分自身も決意をすると述べ質問を終えた。

日本共産党・辰巳孝太郎の質疑。民泊について解説。旅館業法上の許可のない民泊は違法であるかと尋ねた。

塩崎厚生労働大臣は、民泊サービスであっても現状では旅館業の許可を得ずに営業を行えば旅館業法に違反することになると答えた。

辰巳議員は、今年4月に旅館業法が改正され、営業許可を取得しやすくしたわけだが、現在の許可件数を尋ねた。

塩崎大臣は、5月末現在で、51件、その後も増加していると延べた。

辰巳議員は、エアビーアンドビー社を利用しての民泊は300万人を超えたとされていると述べた。騒音問題や、オートロックの意味がないなどの声があると話した。これについて総理に意見を求めた。

塩崎大臣は、旅館業の許可を受けさせるために、許可をとりやすくしたので、引き続きこれからも指導していきたいと述べた。

辰巳議員は、仲介業者に対してやめさせるという措置はとったのかと尋ねた。

田中国土交通副大臣が答弁。民泊の仲介業者に対し、4月1日付けで厚労省と国交省連名で要請をしたと述べた。仲介業者もサイト上に要請内容を表示するという対応をしてもらっていると述べた。

辰巳議員は、登録証を確認した上でサイトに乗せる対応もできるはずだと話し、これが十分な規制なのかと尋ねた。

安倍総理は、民泊のサービスを提供する上において、許可をとらなければいけないことについて、周知徹底させていこうということであると述べた、

辰巳議員は、取締りの強化を政府としてやるべきと話した。政府も昨年12月、シェアリングエコノミーの適正な確保の対応をまとめている、外国企業にも日本国内に事務所の設置を求めて安全や衛生に必要な規制を設けるべきという方向性が取り決められたが、本年5月にこれが削除され、事務所の設置はTPPの条文に抵触するからという答弁であった、そこを読み上げて欲しいと述べた。

石原大臣が、TPP協定10章6条について読み上げた。

辰巳議員は、現地拠点設置要求の禁止条項と言われているものだと話した。政府は民泊新法の法案提出を予定しているが、法令違反の場合は、立入検査・業務停止などを課せるとなっているが、拠点をもたない外国法人に対して罰則を課すことはできるのかと尋ねた。

田中副大臣は、日本に拠点のない企業への罰則は困難である、一方において、外国法人に対するとりしまりの実効性確保のために法令違反行為を行ったものの名称などを公表できるようにするということが盛り込まれていると答えた。

辰巳議員は、日本と外国の法人とで罰則がかけられるのとかけらないのはイコールフッティングではないのではないかと尋ねた。

石原大臣は、罰則等については検討中である、制度設計を行う場合そのことを含めた内外事業者のイコールフッティングを含めた検討がなされることが必要ではないか、具体的な制度設計についてはまだ途中であると述べた。

辰巳議員は、イコールフッティングではないことを認めたということだと話した。外国法人に対し事務所の設置を求めることができないのは、安全や衛生の規制ができないということにとどまらず、課税・徴税ができないと話した。恒久的施設(PE)について解説、恒久的施設に認定される要件を示して欲しいと述べた。

吉田主税局参事官が答弁。恒久的施設とは、法人税法上、外国法人の国内にある支店・工場など事業を行う場所、外国法人の国内にある建設作業場、国内における自己の権限のあるものそれに準ずるものとされている、なお、外国法人がその他資産を購入する業務のためにのみ使用する場所などについては恒久的施設の定義からは除かれると答えた。

辰巳議員は、補助的なものであれば恒久的施設とはならないが、本質的な事業を行う場合は日本にある店・事業所などは恒久的施設として認定をされるということだと話した。アマゾンジャパンの例を紹介。どういう協議になったか説明を求めた。

麻生大臣が答弁。アマゾンジャパンは個別の業者のため、守秘義務があり具体的な答弁はできないが、一般論として、租税条約の規定に適応しない、国際的な二重課税が生じた場合、納税者からの申し立てには外国税務当局と総合協議し問題解決を図ると述べた。

辰巳議員は、アマゾンだけでなく多国籍企業の課税逃れが世界的な問題となっている、スターバックス社がイギリスに700店舗を展開しながら法人税をほとんど収めていなかったことが判明し大きな怒りの声があがった。世界の課税・租税回避によってどれくらいの税収が失われているのか示していただきたいと述べた。

吉田参事官の答弁。OECDは2014年の水準における法人税収の遺失規模を世界全体で1000億ドルから2400億ドルと推究しているところだと述べた。ただ、このデータは、課題が多く残されており、実態を示す結果にはさらなる検討が必要と結論づけている。

辰巳議員は、アップルやグーグルは、ダブルアイリッシュアンドダッチサンドイッチなどで節税をしていると解説。BEPSプロジェクトについて解説。恒久的施設認定逃れを厳しく戒めていると話した。BEPSプロジェクトでのとりくみについて示して欲しいと述べた。

麻生大臣が答弁。PEの認定が限られている範囲となっている以上、極めて合法的に行われており、BEPSプロジェクトの中で、定義を拡大する方向でOECDの条約を改正するよう勧告したものだと話した。商品の保管など恒久的施設と認め、進出先で課税を認めるようにしようというのが内容となっていると述べた。

辰巳議員は、租税回避を行うグローバル企業に対して、国として恒久的施設の適用範囲を広げて適正な課税をしていこうということがある。BEPSプロジェクトにおいて、電子商取引の課税をどこで行うのかどのような結論を得たのか紹介してほしいと述べた。

麻生大臣は、現行の国際課税ルールでは課税が十分に行えないとして、どう対応するか議論された内容について紹介。所得に課税できるようにするために、恒久的施設の概念というものを複数のオプションを検討されるのがしかるべきではないかと述べた。日進月歩ですすむ電子商取引は飛躍的にすすむ可能性がある、ひきつづき状況は丁寧にモニタリングしていくべきということで勧告が出されていると述べた。

日本維新の会・石井苗子の質問。日本維新の会はTPP推進派であるとした上で、トランプ氏の離脱表明をあげた。そうした中で審議の継続がなぜ無駄ではないかということについて証明してほしいと話した。安倍首相は国々が共通のルールを作っていく枠組みが今後必要でそれがTPPであり、成長していくアジアに公平公正な枠組みが必要であると話し、単なる関税撤廃や貿易の自由化ではないと主張した。

次の質問。日本の意見を受け入れてもらうためにはどうするのかという点について、安倍総理は発展していく中国とどう向き合っていくかが経済においても最大の課題とした。TPPが進まなければアジアの秩序はアールセップに移るとみられるという。自由貿易は岐路に立っており、自由で公正なTPPの経済圏を作っていく正しさを我々は示さなければならないと話した。また訪日外国人の話に変わり、大阪万博やオリンピック誘致について問われると安倍総理は地域経済活性化につながると話し関係省庁に積極的に協力を指示していると伝えた。

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