NHK予算審議 NHK平成31年度予算審議〜参議院総務委員会

放送日 2019年3月28日(木) 23:50~ 4:09
放送局 NHK総合

番組概要

オープニング (その他)
23:50~

オープニング映像。

NHK予算審議 (ニュース)
23:50~

日本放送協会の平成31年度予算と事業計画について、参議院総務委員会で行われた審議の模様をお伝えする。収支予算、事業計画、資金計画は放送法第70条の第二項の規定に基づいて総務大臣の意見を付して国会に提出する。石田真敏氏が収支予算、実業計画などの概要を説明。協会の職員や委託先の不祥事の再発防止に取り組み、ガバナンス強化とコンプライアンスの徹底に組織を上げて全力をあげ、子会社改革を着実に進める必要があるという意見があると合わせて説明した。

上田良一会長が平成31年度の収支予算、事業計画、資金計画について補足説明。受信料については公平負担の徹底に向け、受信料制度の理解促進と営業改革をより一層推進し、支払い率の向上に務め負担軽減策を実施する。さらに今年10月に実施される消費税率引き上げに関しては際して受信料に額の改定を行わないこととする。効率的で透明性の高い組織運営を推進し、一昨年12月に公表したNHKグループ、働き方改革宣言の実現に向けた取り組みを進める。建設計画では、緊急報道設備や4K、8Kスーパーハイビジョン設備を整備するとともに、いかなる災害時等にも安定的にサービスを継続するための設備整備などを実施。また、東京・渋谷放送センターの建て替えを引き続き推進していくとしている。受信料などの収入7247億円、国内放送費などの支出7277億円を計上。事業収支における不足、30億円については財政安定のための繰越金の一部をもって充てることにしている。資本収支は収入として減価償却資金など、総額1063億円を計上し、支出には建設費など1033億円を計上している。資金計画は収支予算、事業計画に基づいて資金の需要、調達を見込んだものと説明した。

自由民主党の二之湯智議員は「日本放送協会が受信料の支払い率向上のためにどのような政策を行っているのか」と質問。松原洋一理事は「営業改革を進める一方、放送やホームページなどを活用し、受信料制度の理解・促進に取り組んでいて、受信料の公平負担の徹底に努めたい」と語った。また、17年12月に最高裁は受信料制度は合憲とし、受信料収入、支払い率の向上に繋がっているという二之湯氏は「テレビを所有し、番組を視聴していながら受信料が未払いの世帯が存在する。仮に当該世帯が受信料を支払った場合、その総額は?」と質問。理事は「受信契約には様々な種類がある他、免除等の制度もある。支払い率が100%になったときの収入額を示すことは難しい」と答えた。なお、理事は大都市圏での支払い率の向上を重要課題と位置づけ、訪問によらない活動の強化を図っているという。

二之湯氏は「諸外国の公共放送と日本とでは営業経費に差があり、原因は何か?」と質問。理事は「未払い者に対する罰則など、海外とで制度の違いが営業経費率の差に影響していると思われる」と答え、営業経費の抑制に努めたい考えだという。なお、最高裁の判決以降、受信料収入、支払い率の向上に繋がっているが、未払い世帯がまだまだ多く、戸別訪問する活動が必要だという。上田良一会長は「受信料をめぐっては視聴者から様々な意見が寄せられておりますが、公共放送、公共メディアとして、豊かで良い放送をお届けすること、4K・8K放送のコンテンツ強化、国際放送の充実、情報セキュリティ強化など重点項目に必要な予算は確保してまいる」と語り、公平負担の徹底による受信料確保、業務改革によって支出を一定水準に管理していきたいという。

大河ドラマの話題に移り、二之湯氏は来年に明智光秀の生涯を描いたドラマが放送されることについて語った上で、選定過程に疑問を呈した。木田幸紀専務理事は「企画を決める際、1年に渡って視聴者の興味を惹く、波乱万丈な生涯を送った主人公、時代に即したメッセージを伝えること、時代設定が特定の時代に偏らないことが留意される。明智光秀を主人公としたドラマでは最新研究を参考にしつつ、新しい人物像を描いていく」と語った。また、ドラマの舞台となる史跡、関連する歴史遺産も紀行で紹介し、その地域の多様な自然、歴史、文化、風俗を広く伝えていきたいという。

二之湯氏は「日曜討論などの討論番組に一部の大学の専門家ばかりを招聘しているように思われる。地方大学の学者など幅広い人選を努めて欲しい」と要望した。

自由民主党の山下雄平議員は8年前、政治部の記者をしていた時、東日本大震災に遭遇。日本放送協会は公共放送として震災報道に質・量ともに力を入れていると感じていたが、経年とともに量の面で減少傾向に感じているという。上田会長は「震災発生日を中心に特別番組を放送している他、NHKスペシャルでは津波に関して新たな科学的知見をお伝えした。ネットならではのコンテンツも提供し、定時の番組でも震災報道を行った」と語り、今後も復興に向けた課題、震災教訓などを報じていきたいという。山下氏は「災害の風化がNHKから始まっているなどと言われぬよう、公共放送として、地方で起きた災害についても、その後も報道に注力していくべき」と話すと、上田会長は「地震や台風、豪雨など最近の災害は激甚化、広域化している。視聴者に情報を届けるために改良を重ねている」と施策を挙げ、防災、減災に繋がる報道を目指したいという。

山下雄平氏は御巣鷹の尾根の事故の報道を描いた「クライマーズ・ハイ」について語り、災害報道については質、量にも力を尽くして欲しいと要望した。次に諸外国ではニュース専門チャンネルがあるなか、NHKでも設けるべきではないかと質問。会長は「実施体制の面で課題があると認識している。災害時には特設ニュースを編成し、報道を行う体制を整備している」と語った。次に山下氏はオンデマンド、DVDの収益について質問。木田幸紀専務理事は「オンデマンドについて、今年度は約20.6億円の収入を計上し、黒字を見込んでいる。DVDに関しては収入算定は難しいが、DVDや出版など番組活用の副次収入は平成29年度決算で49億5000万円となっております」と答えた。

山下氏は「受信料で作られた番組を二次利用して商売しているのは国民の感情からすると、どうなのかと感じないわけではありません。過去に放送した番組も自由で無料で見られるようにしてはどうか。事実上の受信料引き下げに繋がるのでは」と見解を尋ねると、坂本専務理事は「NHKオンデマンドですが、受信料財源とは別の区分経理としてやっているところ。放送法の改正が実現すれば、常時同時配信と合わせて、放送した番組を一定期間、見逃しサービスとして配信することを考えております」と語った。

NHK元記者の大沼みずほ議員はNHKの働き方改革について質問。上田会長は長時間労働の抑制に向け、スタジオ収録は原則として22時に終了する取り組みを継続し、地域放送局の泊まり業務についても負担軽減に繋げている。他にも在宅勤務の拡充、モバイルワークの推進に向けたインフラ整備などにも努めているという。次に大沼議員は字幕や手話放送に言及し、木田専務理事は「地上波、衛星放送ともに字幕放送の拡充に努める。具体的には字幕付与の要望があった、将棋フォーカス、囲碁フォーカス等の番組に字幕を付与する。手話を学ぶ人のための放送もしていく」などと語った。オリンピック、パラリンピックの放送では音が聞こえにくい方にも楽しめる演出を目指す。2018年の平昌五輪で自動字幕サービスを試みたところ、非常に効果的、かつ的確だったといい、東京五輪、パラリンピックでもその知見を活かしたいという。

大沼議員は日本放送協会はベトナム、中国に拠点局があるなか、海外放送について知見を尋ねた。木田専務理事は「地域放送局が掘り起こした日本各地の話題をこれまで以上に海外に伝えることができるようになりました。国際放送のキャスターが地域の現地からお伝えする特集も発信しております。今後も連携を強化し、地域社会への貢献に努めてまいる」と語った。大沼議員は地域からの発信を充実化させるため、地域局への予算配分の検討を要望した。

女性や障害者、外国人の採用などダイバーシティ実現のための取り組みについて、松坂千尋理事は「女性の採用割合について昨春は36%となっておりますが、今春はこの割合を上回る見込み。また、昨年度の管理職に占める女性の割合は8.7%。採用に際して、障害の有無、国籍は問わず、多様な人材確保、働き方の推進に努めております」と語った。なお、大沼議員曰く、松坂理事は女性記者に理解のある上司であり、当時の女性記者から親しまれていたという。

社民党の又市征治議員は翁長雄志県知事の県民葬での首相に対するヤジが報じられなかったこと、衆議院での野党代表が水を飲む様子を強調して報じるなど、NHKに偏向報道がみられる」と懸念を示した。保守系新聞も「NHKの政治報道は安倍政権寄り」などと批判している。上田会長は「不信任決議の趣旨、弁明に関する報道につきましては野党議員の質問趣旨が正しく伝えられていないのではといった問い合わせが寄せられた。今後も報道機関として、正確な事実に基づき、公正・公平・不偏不党、自ら律して放送にあたってまいりたい」と語った。

又市議員からの事業計画に関する質問を受け、黄木紀之理事は「2019年度の子会社からの配当は通常の配当に加え、特例的な大型配当を求めることを経営計画に盛り込んでいる」などと答え、グループ全体で効率的な業務を進める上で、技術子会社であるNHKメディアテクノロジーとアイテックが合併し、NHKテクノロジーズがスタートすると言及。関連団体の間で重複する業務内容を整理するなど対策を進める。働き方改革について、松坂理事は「放送現場では業務が特定の担当者に集中しないよう、標準化を図っている」と説明。番組制作ではクオリティを確保しつつ、業務の進め方を工夫し、2017年度の一般職職員の年間労働時間の平均は前年度比で23時間減少した。管理職でもメリハリのある働き方などの体制構築を行っている。そして、信頼される情報の社会的基盤の役割を果たすべく、関連作業には既存業務の整理で確保した人員を起用する。

又市議員は総務省に対して、受信料の推移についてどのような見解を持っているのか伺った。又市征治大臣は「今後の繰越金の状況、当面見込まれる事業収入の増加等を踏まえると引き続き、検討を行うことが検討と考える。具体的な受信料学の適正水準について、少なくとも国民にとって納得のいくものが重要であると考えております」と語った。最後に又市議員は「総務大臣の意見として、NHKに日本経済を牽引しろというのはおかしな話しだけをして終わります」と語った。

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