さがスペシャル 「二人の首長?玄海原発・運転再開に苦悩する男たち?」

放送日 2013年12月10日(火) 0:40~ 1:25
放送局 NHK総合

番組概要

オープニング (その他)
00:40~

九州電力 玄海原子力発電所の運転再開を巡り、玄海町長の岸本英雄と伊万里市長の塚部芳和はそれぞれ苦悩していた。今年の夏、新たな規制基準に基づく原発の安全審査が始まった。審査結果は早ければ年明けにもでるという。玄海原発にどう向き合えば良いのか、2人の市長の判断にちゅうmのクが集まっている。

キーワード
原子力規制庁
玄海町(佐賀)
伊万里市(佐賀)

二人の首長~玄海原発・運転再開に苦悩する男たち~ (バラエティ/情報)
00:44~

今年7月、九州電力が原子力規制委員会に玄海原発の安全審査申請をした。吉迫徹副社長は「安全対策に関する説明もしっかり行って、住民の皆様の理解を得たいと思っている」などとコメント。8月には安全対策工事の一部が公開され、運転再開準備が進んでいることを強調した。 また、玄海町に住む半分近くの人が原発に関わる仕事に就いているが、運転停止により町は活気を失っている。

岸本英雄町長は地元発展のために原発中心の制作を進めてきた。岸本は玄海原発の1日も早い運転再開を訴えており、町が以前の状態に早く戻れる環境をつくりたいと考えている。玄海原発は昭和50年に1号機が運転を開始し、町には多くの雇用が生まれた。これにより出稼ぎに出る人も減り、整備が進む姿も目に見えたという。平成18年に岸本は町長に就任。当時議論となっていたプルサーマル計画を平成21年に受け入れた。

今年3月に行われた国の防災指針の見直しにより、原発事故に備える範囲が拡大。これにより、伊万里市も新たな防災対策が求められた。脱出ルートなどを模索していた病院は福島第一原発事故を経験した医師らを招き、詳しい話を聞いた。被災地の実情を知った医師たちは戸惑いを隠せなかった。

塚部市長は玄海原発運転再開に慎重な姿勢を示している。伊万里市民はほとんど原発を意識することなく過ごしていた為だ。漁師の家で育ったという塚部は、平成14年に町長に就任。病院建設や子育て支援に力を入れききたという。

東日本大震災の影響は大きい。玄海原発で事故が起きた場合、伊万里市にも影響が及ぶ可能性があり、特産品などが全てダメになってしまうことも否定は出来ない。

玄海原発の事故にどう備えるのか、玄海町と伊万里市の防災体制には大きな違いがあった。玄海町は事故が起きた場合、直ちに役場から住民に知らせる仕組みになっている。その防災無線は原発関連の交付金など4億円をかけて設置されており、28年前から家庭に受信機が無料配布されている。これにより、岸本町長は安全環境と安全対策は十分にされていると思っていると話した。

一方伊万里市には防災無線が設置されておらず、万一の時には地元消防団が知らせることになっている。防災無線設置には8億円が掛かり、避難ルート整備にも36億円掛かる。伊万里市には原発に対する国からの交付金がある訳ではないので、どちらもメドがたっていない。10月に今後の予算計画を話し合う幹部会議が開かれたが、原発に対する防災対策が1つの焦点となったが、やはり市単独で対策をするためのお金はまかないきれない状況だという。

現在行われている玄海原発の安全審査申請で、9月に原子力規制委員会による初めての現地調査が行われた。九州電力は周辺自治体への働きかけを強め、県内17市町との原子力安全協定を結び、運転再開への理解を求めた。伊万里市が県内の自治体で唯一安全協定締結に応じなかった。塚部市長は、九州電力が行った安全協定に事実上の拒否権に当たる「事前了解」が含まれていないのは不公平だと訴えている。

11月上旬、伊万里市と九州電力の間では「事前了解」を巡る交渉が続いていた。交渉に臨んだ市の幹部は、塚部市長に「事前了解についてはお互い主張を続けて平行線状態」などと、その内容を伝えた。

岸本町長に玄海町の旅館組合の幹部たちは「運転再開のメドがたたなけれな廃業をするところも出てくる」などと訴えた。玄海原発運転再開を訴えてきた岸本町長だが、町の将来を原発だけには託せないと考え初めている。大学と共同で行っている研究施設では、新たな産業として普及させる狙いもあり、「ウラルカンゾウ」と呼ばれる薬用植物の研究を進めている。

今年11月に小泉元首相が訴えた原発ゼロの姿勢に、塚部市長は共感した。

塚部市長は地元選出の国会議員に対し、国からの交付金が欠かせないと陳情した。

岸本町長は今後の原発立地自治体としてあり方を模索していた。岸本町長は原発に依存しながらも新エネルギーの可能性を探っている現場を見るため、スウェーデンに向かった。太陽光や風力などを効率的に利用する取り組みの視察などと行った。

住民の安全をどう守るのか、町の将来をどのように描くのか、2人の市長の苦悩は続いている。

キーワード
玄海町(佐賀)
吉迫徹副社長
原子力規制委員会
プルサーマル計画
伊万里市(佐賀)
波多津町(佐賀)
東日本大震災
玄海町役場
永田町(東京)
更田豊志委員
瓜生道明社長
保利耕輔氏
ウラルカンゾウ
小泉元首相
スウェーデン
福島第一原発事故
薬用植物栽培研究所

エンディング (その他)
01:22~

エンディング映像。

  1. 12月10日 放送