解説スタジアム 安保法制と日本の針路

解説スタジアム(かいせつスタジアム)は、NHK総合テレビジョンで、主に祝日や土曜日(不定期)の午前中を中心に生放送で行っている討論番組である。

出典:goo Wikipedia

放送日 2015年9月21日(月) 11:00~11:54
放送局 NHK総合

番組概要

オープニング (その他)
11:00~

オープニング映像。

今回のテーマは『安保法制と日本の針路』。安全保障関連法案の成立によって、日本がどう変わっていくのかを徹底討論する。事前に視聴者から意見を募集したところ、1万通もの意見が寄せられた。

ご意見・ご質問をお寄せください。解説委員室のホームページアドレスのテロップ。

キーワード
解説委員室ホームページ
安保法制

安保法制と日本の針路 (バラエティ/情報)
11:01~

安保保障関連法のポイントについて、島田解説委員に解説してもらう。成立した法律の中身は多岐にわたっている。最大の柱は、集団的自衛権を限定的に使えるようにしたこと。もう一つの柱は、外国軍隊の後方支援を拡大する点。これは、日本の安全と国際社会の安全を守る場合の2種類の法律に分かれている。他にも諸外国の軍隊からの攻撃か、テロリストの攻撃なのか分からないといったグレーゾーン事態への対応を強化することや、国連PKOなどへの協力を拡大することが含まれている。安倍首相はあらゆる事態に備えるための法整備と話すが、野党の多くは必要性のない自衛隊の活動を憲法違反の立法で強行することは認められないと反発している。

成立に至る経過をどのように見るかを、まず安倍総理官邸の岩田さんから聞く。長時間の国会審議を経たが、国民の理解が深まったとはいえない。政府の説明が解りにくく、与野党の間で安全保障論議が深まらなかったことが理由と考えられる。維新が対案を出した時に議論が深まるかと思いきや、違憲や合憲や、戦争法案、徴兵制といったイメージ先行の議論が目立っており、これが国民の健全な議論や思考を阻んでいたら 残念と話していた。政治・外交担当の安達さんは集団的自衛権の行使容認というものが柱なのに、政府は平和安全保障法案と先に銘うった。それへのアンチとして 戦争法案という名前が出てきたが、なぜ戦争法案というイメージが先行したのかを政府は考えなきゃいけない。

岩田明子さんは、世界の安全保障環境が厳しくなったため、日本は安全保障関連法を成立させ国力にあった責任をとり抑止力を高めたい考えだと語った。限定的で歯止めをかけた集団的自衛権は、日本を守るためであり同盟国を守るためではないとのこと。安達宜正さんは、日米関係は強まるが、日本の平和・安全や国家のイメージアップに繋がるかは別問題だと話した。高橋祐介さんは、安保関連法案の成立は米の関与を日本の防衛に繋ぎ止める意味があるという。岩田さんは今後は韓国との対話もしやすくなるとの見方を示した。一方、出石直さんは中国・韓国は日本に対する警戒感を強めていると懸念した。

安達さんは、多国籍軍の後方支援などでアメリカから日本の自衛隊に要請があった場合、拒否できる関係であるのかというところも考えなきゃいけないと話した。島田さんは、アメリカが正義の旗を掲げ、日本もついてくるような形になったら、やはり日本はアメリカの犬だったと思われてしまう。そういうことのないように外交の力が重要と話す。韓国と安全保障政策で同調体制が取れるのかという話に出石さんは、韓国政府も本音のところだと安全保障協力もして、日米韓の連携は大事ということがわかっているが、韓国世論の中に日本が軍事大国化して朝鮮半島に攻めてくるのではという強い不信感があり、日本と本音の話が出来ないと話し、信頼関係を構築することからが重要と述べた。

安保法制の反対は、先月30日に国会周辺で12万人がデモを行なった。全国の集会・デモは述べ130万人以上が参加したとみられる。学生や母親が個人の判断で自主的に参加しているのが特徴である。安達宜正さんは、市民の動きが久しぶりに政治を動かしたと語った。橋本淳さんは、法案に対する危機感が根底にあり、政治が身近なものになった表れだと話した。

広がりを見せたデモ運動。安保運動は憲法解釈を変更して集団的自衛権を全面に押し出すことは立憲主義違反だとすることもあるが事実をなぞると、閣議決定をしたうえでやっている上だと岩田明子。プロセスは民主的なものだが、安保法制はアベノミクスに隠れていたと島田敏男。間接民主制である以上、公約に書かれていることを国民が読むのは当たり前であり書いてないと騒ぐのは違うとした。アメリカは今回の議論によって民意の分断が起こることを懸念しているという。

日本の今後の外交の見通しについてトークを展開。岩田「国民の理解が深まっていないということもありましたので、今後ますます政府側は国民の不安を払拭するための説明というのは今まで以上に求められてくることになると思います。アメリカ政府側への説明も限定的な自衛権であると米政府は理解しているが、国内にも分かるようにも説明が必要。あとNSCで、実行を在らしめるためには情報収集能力が必要となるので、NSCの機能強化、あり方というのが課題となってくると思います。」橋本「これから法律の合憲性を問う訴訟が間違いなく行ってくると思う。日本の裁判の場合、法律の違憲性だけを求めるということはできませんので、安保関連法によって原告の権利が侵害された、損害が発生したというのを具体的に立証していかなければならない。一般の方が原告になる場合は平和的生存権を主張してくると思うがこれは弱いだろうという実情がある。裁判所にとっては重要な案件で、今回の最高裁の元裁判官などが意見表明しましたが、その判断が重要になってくるだろうと思いますね」

戦後の安保政策の大転換のその意味について、各解説委員から一言ずつ。国際・アメリカ担当の高橋委員は、集団的自衛権の限定的な行使に道が開かれたことによって、日米同盟はどちらかにかたよることもなく安定して機能できることになり、日米防衛の一体化はますます加速していく。国際・東アジア担当の出石委員は、具体的にどこにどのような脅威があって、それが冷戦時代とどう違うのか、日本として何をできるのかすべきなのか、という本質的な議論がだされてなかったことが残念。島田委員は国論が2分された中での可決・成立になり、立法の内容が安定性を得るために時間がかかるという状況を生んでしまった。当面は来年夏の参議院選挙に向けて、与野党の攻防があらたな局面を迎えた。社会・司法担当の橋本さんは、憲法との整合性に多くの人が納得できないまま政権が成立を急いだということで、日本の民主主義に大きな家訓を残したと思っていて安全のあり方に関わる。

ここで、視聴者にdボタンを使ってアンケート。安全保障関連法案の成立によって日本はより安全になりますかという質問。安全になるという方は青。危険は増すという方は赤。変わらないは緑。わからないは黄色のボタンを押す。結果は危険は増すが半数を占めた。

視聴者から「なぜ今、安全保障法関連法が必要なのか」という質問が多く寄せられた。日本の政治情勢が安定したため法案を成立すすめるようになったと、島田敏男さんは話した。また岩田明子さんは、日本を取り巻く安全保障環境が冷戦以降複雑化し激変しているためだと語った。高橋祐介さんは、従来であれば米任せでも良かったが、現在の米にはお金も兵力も足りなくなってしまい、日本も負担を強いられていると述べた。

視聴者の意見紹介。日本を取り巻く情勢は確かに変化しているがだからこそ外交努力が必要・国際情勢が変化していくなか時代に沿った安保法制が必要・首相は戦争にならないというがその理由が客観的にほしい・どんな変化があるかわからない不安でたまりません、国の進路に関わる事項であり解散し信を問うべき。という意見を紹介した。

島田「これまで統治行為論ということで自衛隊については最高裁触れないというのでまれな言及にすぎないわけですが、当面は合憲か違憲かという裁判にはなりにくいと思うんですね。国会で政府が答弁したいのは抑制的な運用、南セラムPKOの中身を広げるというのが一番最初にやってくる変化だと思う。これが国民に理解、浸透できるか。それとも法理論的には可能ということで広げていってしまうのかによって裁判も具体的なものが起きてくる可能性というのはあるかもしれないですね」西川「これについて野党側からも出てきそうですね」安達「野党側からはこの法案の廃止というのが出てきてこれから議論になってくるでしょうね。国会の関与を強めるというのは時間がなかったので閣議決定となっているが、臨時国会になるとたくさん時間がかかるため修正してくださいぜひ」

キーワード
安全保障関連法
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集団的自衛権
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安全保障法関連法
PKO

エンディング (その他)
11:53~

西川解説委員が、安全保障関連法制をめぐり、自衛力と憲法、さらに議会制民主主義をどうやっていくかという日本の将来に関わる、重要で広範な問題が含まれてることが分かったと番組を締めくくった。

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