それでも、歌いたい〜福島・南相馬 少女合唱団〜 2013年1月1日放送回

放送日 2013年1月1日(火) 17:15~18:00
放送局 NHK総合

番組概要

オープニング (その他)
17:15~

それでも、歌いたい~福島・南相馬 少女合唱団~

震災を機に被災地のメッセンジャーとして一躍脚光を浴びた南相馬市の小さな合唱団「MJCアンサンブル」。この夏彼女たちはローマ法王に被災地の現実を届けようとローマに渡った。等身大で震災と葛藤する10代の思いを見つめた。

キーワード
ベネディクト16世
MJCアンサンブル
南相馬市(福島)
震災
ローマ(イタリア)

それでも、歌いたい~福島・南相馬 少女合唱団~ (バラエティ/情報)
17:18~

MJCアンサンブルは被災地・南相馬市の小さな合唱団だ。古い酒蔵を復元した施設「銘醸館」で練習をしている。原発事故によって仙台市などに避難しちりぢりになったMJCのメンバーだが、もう一度皆で歌いたいという気持ちで震災後再び集まった。メンバーの1人山田久美子さんは震災後家族と離れて寄宿生活を送っている。家族の元に帰るのは3ヶ月に一度だけ。バスでが途中通る避難区域となった飯舘村を見ると「なんでこんなになっちゃったんだろう」と悲しくなると久美子さんは話す。

久美子さんの家族は郡山市で一軒家を借り避難生活を送っている。幼い頃から毎日欠かさずピアノの練習をしていた久美子さんだが、突然の避難で音楽が当たり前にあった日常が奪われた。そんな久美子さんにとってMJCアンサンブルは心を癒される貴重な場所だった。

10月この日はイマジンのレコーディングを行う日だ。団長の絵菜さんと副団長の有希さんは最近のMJCに違和感を覚え始めていた。イベントへの出演が増えるに連れて準備を十分にできないまま本番を迎えることが多くなっていた。メッセンジャーとして舞台に立つことを優先される状況に、練習を大事にしてきた絵菜さんと有希さんは不安を募らせていた。気持ちの整理がつかないままレコーディングが始まるが、出だしから音が揃わず予定時間を大幅にオーバーしてしまったのだった。

被災した故郷で再び歌い始めた少女たちの思いは数々のメディアで伝えられ、一躍脚光を浴びることになった。MJCは被災地のシンボルとして復興支援を目的とした全国各地のイベントに招待されるようになった。

MJCの活躍は世界に広がりニューヨークでの公演やウィーン少年合唱団との共演も果たした。様々な支援をうけ南相馬の小さな合唱団は大舞台にたつようになった。

MJCアンサンブルの活動の拠点「銘醸館」では、次のイベントに向けた新しい楽譜が配られた。東京で開かれるチャリティーライブでプロの歌手とコラボする。曲はジョン・レノンのイマジン。メンバーにとってこれまで一度も歌ったことがない曲だ。指導をする金子洋一さんはMJCの歌唱力がずば抜けていいわけではないと話すが「メッセンジャーとしての役割を持っていかなくちゃならないのかな」とコメントをした。

福島県広野町で音楽イベントが開催され、MJCアンサンブルはゲストとして招かれた。指導者の金子さんは同じ被災地の人間として力になりたいと出演を引き受けたが、MJCアンサンブルのメンバーでステージに立ったのは7人だけだった。

石井佳奈さんはMJCの活動をこの秋から休むようになった。結成当初からのメンバーで避難先の新潟県でもMJCで歌うことを心まちにしていたという佳奈さんが練習に行かなくなってしまったのは、MJCが変わってしまったからだ。被災地の代表として歌うことにプレッシャーを感じ、歌う楽しみがわからなくなってしまったと佳奈さんは話す。

MJCアンサンブルの団長・絵菜さんは同級生の佳奈さんと有希さんと集まり、悩みを打ち明けあった。MJCアンサンブルは被災地の合唱団として数々のステージに立つなかで、ネットを通じて誹謗中傷の声も挙がっていた。有希さんはMJC結成当時の歌が好きだから歌っていた頃を思い出し、何の為に歌うのか思い出したいと話した。

絵菜さんは、2年前のアンサンブルコンテストに初めて出場したときに歌った「青い鳥」が記憶に残っている。MJCアンサンブルは結成以来、このコンクールを目標にしてきた。

MJCアンサンブルの指導者を務めている金子洋一さんは、普段は写真館を営んでいる。この日は結婚式の写真撮影をした。震災から2年近く経ち、晴れの仕事が舞い込むようになった。金子さんは震災直後も南相馬の町に留まり生活を続けた。金子さんはMJCアンサンブルが復興のメッセンジャーとなることが必要だと考えていたが、初心に帰りたいと考え直していた。

11月、MJCアンサンブルは本来の目標である福島県のアンサンブルコンテストに集中することに決めた。メンバーたちは難易度の高い3部合唱に挑戦することを選んだ。選んだ曲は「信じる」。MJCアンサンブルはこれまで優勝したことがなく、初の優勝が目標。ずっと練習を休んでいた佳奈さんも練習に戻ってきた。

12月、福島県アンサンブルコンテストの日がやって来た。MJCアンサンブルは本番直前まで練習した。練習の途中に団長の絵菜さんは風邪によってしゃがみこんでしまったが、それでも立ち上がって歌い続けた。

MJCアンサンブルが「信じる」を合唱した。

コンテストを終えて、佳奈さんは「楽しく歌えた」と話した。コンクールの結果、優勝には届かなかったが、団長の絵菜さんは噛みしめるようにうなづいていた。

キーワード
太田絵菜さん
MJCアンサンブル
山田久美子
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津波
原発事故
福島第一原発
松本有希
飯舘村(福島)
MJC
河北新報
朝日新聞
郡山市(福島)
ニューヨーク(アメリカ)
ウィーン少年合唱団
ジョン・レノン
イマジン
広野町(福島)
青い鳥
長岡市(新潟)
被災地
信じる

エンディング (その他)
17:56~

MJCアンサンブルの「この町で仲間達と歌いたい」という気持ちは震災前も震災後も変わらない。

  1. 1月1日 放送