81歳 山田洋次監督「映画をつくる」 2012年9月17日放送回

放送日 2012年9月17日(月) 9:05~10:00
放送局 NHK総合

番組概要

オープニング (その他)
09:05~

映画監督・山田洋次監督は、この9月で81歳となる。3月より自身81本目の作品にとりくんでおり、2012年の震災後の日本で生きる家族の物語を描く。この山田洋次監督に今回、密着した。

キーワード
東京家族
震災

81歳 山田洋次監督 映画をつくる (バラエティ/情報)
09:08~

瀬戸内海に浮かぶ広島・大崎上島は、明治~昭和初期まで造船の島として栄えた。山田洋次監督が手がける「東京家族」は、この島で暮らす老夫婦が島を出て東京で暮らす子供たちを訪ねるが、心が通じ合わず、そのまま島に戻って生涯を終えるストーリーとなっている。

2012年1月、「東京家族」の脚本作りがおこなわれた。監督は共同脚本を担当する平松恵美子さんと脚本作りに取り掛かっていた。今回のこの物語は、広島県尾道市から上京した老夫婦を描いた「東京物語」を下敷きに書かれた。

2月、出来上がった脚本をもとに俳優陣が集まって初めてセリフの読み合わせが行われた。そして3月1日、クランクインの日を迎えた。

山田監督の映画は、総勢70人で制作。今ではめずらしいこの大所帯のスタッフは「山田組」と呼ばれており、50年間変わらずフィルムで1カットずつ撮影。

昭和30年代、日本は映画の黄金期を迎えていた。松竹大船撮影所では、毎月およそ4本のペースで作品を生み出し、1000人を超えるスタッフが働いていた。その中で、名匠・小津安二郎監督や木下恵介監督がつくる作品は、撮影所の名前をとって「松竹大船調」と呼ばれていた。山田監督も、昭和29年に入社。

山田組で美術監督を務める出川三男さんは、監督の描く時代をセットで表現してきた。「東京家族」では、出川さんは今時の若者がどんな部屋で生活しているのか、年収はいくらくらいなのかを徹底的に調べて部屋を作り上げた。また俳優がその役になりきれるよう、役柄の名前を刺しゅうし、それをつけたスリッパを用意した。

役者が演技を始める合図のカチンコの役割は、山田組の若手が担当。叩き方は演技に影響すると、監督から厳しく指導を受けた。

クランクイン前にセリフの読み合わせで何度も繰り返したシーンの撮影が始まった。妻夫木聡は、撮影について「監督の前で芝居をするのはすごく緊張したけれど、ひとつひとつの言葉が自分の中に入り込んでくるなというのはあった」と語った。

山田組では、撮影したフィルムはすぐに現像される。昔ながらのやり方で編集をし、フィルムはほぼ毎日試写する。

4月、とみこと紀子が話しをするシーンなどの撮影が行われた。紀子役の蒼井優は演技する中で「説明するのは難しいけれど、いい人はいるはずでそれぞれが感じることだと言われていたので、そういったことは大切にやっていきたいと思う」と語った。

続いて、橋爪功演じる周吉が、小林稔侍演じる旧友・沼田と酒を飲むシーンの撮影がおこなわれた。

「東京家族」では、父親は大崎上島に戻り、母親は東京で倒れ家族にみとられながら亡くなってしまう。母の葬儀のために島にやってきた息子達は、葬儀が終るとすぐに東京に帰っていくというシーンを撮影。

クランクインから3か月が経った5月31日、ついに最終日を迎えた。山田監督は「大ヒットする映画はあるけれども、みんな黙ってみてる。観客がざわざわして、ときどき笑い声をあげて涙を拭く作品は少ない。一生懸命つくっていれば、そういう風になるんじゃないかなと言って聞かせている」と語った。

キーワード
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東京物語
小津安二郎監督
木下惠介監督
松竹大船撮影所
男はつらいよ
幸福の黄色いハンカチ

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  1. 9月17日 放送