探検バクモン 東京大学地震研究所 防災・予測の最先端を探る

『探検バクモン』(たんけんバクモン)は、NHK総合テレビジョンで2012年5月2日から2019年3月13日まで放送された教養番組である。爆笑問題の冠番組。

出典:goo Wikipedia

放送日 2018年10月3日(水) 20:15~20:43
放送局 NHK総合

番組概要

オープニング (その他)
20:15~

たびたび日本を襲い、甚大な被害をもたらす巨大地震。今年政府は、南海トラフ巨大地震が30年以内に起こる確率を70~80%と発表した。そこで今回は地震研究の最先端を探りに、世界をリードする東京大学地震研究所に潜入。

今回のゲストは東京大学工学部卒の菊川怜さん。案内をしてくれるのは東京大学教授で地震研究所所長の小原一成所長。小原所長は政府の地震対策にも携わる地震研究の第一人者。

キーワード
東日本大震災
阪神・淡路大震災
北海道地震
南海トラフ巨大地震
東京大学地震研究所
南海トラフ
東京大学
文京区(東京)

東京大学地震研究所 防災・予測の最先端を探る (バラエティ/情報)
20:16~

一行は、被害を抑える防災研究の最先端を探る。まずはシミュレーターで地震を体験することに。起震車と基本的には一緒だが、映像も出るためより実体験ができるものになっていて、大田が体験する。はじめに体験するのは阪神・淡路大震災を再現した直下型地震。直下型地震は地下の断層がずれることによって起き、短い時間に激しく揺れることが多いのが特徴。また地震が起きる深さが非常に浅いため、衝撃が非常に強い。熊本地震と大阪北部地震も同様の直下型地震。続いては東日本大震災のような海溝型地震等で起きる、長周期地震動を体験。海溝型地震は海の中のプレートの境目がずれることで発生し、大きく長く揺れることが特徴で津波が起きることもある。長いと揺れの一往復が十秒かかることもあるという。長周期地震動は南海トラフ地震でも起きると言われている。過去の地震を精密に再現するこのシミュレーターは、疑似体験によって防災意識を高める役割を担っている。

続いては街の被害全体を減らす防災研究。ここでは将来の地震による被害をシミュレートし、防災につなげているという。東日本大震災の際には、実際に調査に入って地震直後の石巻市での人の動きを再現したデータを作り上げた。人の動きに車の動きを合わせたものもあり、車の渋滞や人が動けない状態になっていることを示している。このように再現することで、地震の際に何が問題だったかがわかる。そうした情報も使い、今後想定される地震のシミュレーションを堀教授が開発している。東京に首都直下地震が起きた想定の、都内10km四方のシミュレーションでは、33万の建物全てのモデルを作って地震の動きを想定している。また200万の人が10キロの中で逃げた場合のシミュレーションも行っている。様々な人間のデータをプログラムし、自律的に動かすことで、現実に近い行動でシミュレーションすることでどこが問題になるかを探っている。どこがどういうふうに詰まるかがわかるようになるという。南海トラフ地震の津波シミュレーションも行っていて、防波堤などの対策がある場合と無い場合も比較している。自治体などと共同で開発することで、問題点を自治体につなげて防災につなげていくという。

ここからは地震予測研究の最先端に迫る。正確な予測は不可能とされているが、どこまで進んでいるのだろうか。今年2月には30年以内の南海トラフ地震の確率が70~80%と発表された。東海から九州沖に広がる南海トラフで起きる可能性が高いとされている巨大地震は、想定最大震度7、M9、10mを超える津波が各地を襲うと想定されている。発表された予測は、南海トラフの領域で過去数百年以内に発生した地震の平均間隔から予測していて、南海トラフの場合は約100年間隔で起きているという。一番新しいのは1946年の際の地震。今の研究レベルではいつに地震が起きるかの正確な予測はできないが、小原所長は精度の可能性を上げる新たなタイプの地震を発見した。それは「スロー地震」というもの。

プレートが沈み込む時に反対側のプレートが跳ね上がることで起きる海溝型地震の中で、プレートが跳ね上がるスピードが極端に遅い場合のことをスロー地震という。通常の地震では時速4キロほどに対し、時速0.2ミリ。これまでノイズだと思われていた微妙な動きに小原所長は着目した。小原所長の研究チームは巨大地震とスロー地震の関係を発見した。例えば東日本大震災では、震源のすぐ北の所で地震発生1か月前から2回、震源に近づくようにスロー地震が起きていた。スロー地震の解析によって、巨大地震予測の精度を上げる可能性があることがわかってきた。この発見は世界の地震研究者からも注目を集めていて、巨大地震が予想される南海トラフでも検証していて、四国・紀伊半島・東海・南海トラフ近辺で同じようなスロー地震を確認し、南海トラフの予想震源域を囲むように起きていることがわかってきたという。スロー地震の研究に大きな役割を果たしているもののひとつが、海底地震計。今後も南海トラフを中心にデータを収集していくという。

宇宙からの粒子が断層を明らかに!?

世界各国で甚大な被害をもたらす地震や津波などの自然災害。地震研究所にはそうした自然災害の研究に挑むため、海外から科学者が集まっている。ワン・ユーチンさんが科学者を志した理由のひとつが、子供の頃にテレビで見たスマトラ島沖地震。現在ワンさんは、津波の研究をしている。トマス・フェランドさんは地下400km~600kmの地球内部の層の研究をしていて、地震のときの地下深くの岩石を再現し、分析している。キム・ヘジョンさんはプレートの沈み込みの速さを研究している。日本ほど地震が多くない韓国で、一昨年に観測史上最大の地震が起き、危機感を感じているという。

ここからは宇宙からの粒子で断層を透視するという最新の研究の現場を見る。案内してくれるのは高エネルギー素粒子地球物理学研究センターの武多昭道助教授と、大学院生の山口優太さん。宇宙線の中に含まれるミューオンという素粒子を使って研究している。宇宙線とは宇宙から降り注ぐ粒子や原子核のことで、超新星爆発の残骸と言われている。普段は見ることも感じることもできないが、体全体に1秒で100個位通り抜けている。霧箱という宇宙線を目で見えるようにするための装置は、アルコールで満たされていて、下からドライアイスで冷やされている。そしてその中を宇宙線が通過すると飛行機雲のように見える。これを使うことでレントゲンのように大きなものの透視ができるようになる。これまでは火山の透視などをやってきたが、同じ原理で断層の透視を行おうとしている。測定器を地面に入れ、ミューオンを測定することで断層の方向、傾きを正確に調べることが出来るという。まだ研究段階だが、今までわからなかった部分を解き明かす可能性がある。武多先生たちは3年前から岐阜県の跡津川断層で観測を続けている。

キーワード
山根会長
阪神・淡路大震災
熊本地震
大阪北部地震
長州力
直下型地震
長周期地震動
海溝型地震
津波
東日本大震災
南海トラフ地震
首都直下地震
石巻市(宮城)
神戸市(兵庫)
東京大学地震研究所
海底地震計
スロー地震
スマトラ島沖地震
韓国気象庁
イラン
ニュージーランド
韓国
高エネルギー素粒子地球物理学研究センター
ミューオン
宇宙線
ニュートリノ
電子
ガンマ線
超新星爆発

エンディング (その他)
20:40~

菊川怜は研究所の人たちにはがんばってほしいと思い、自分はできることの対策をしたいと思うと話した。田中は東日本大震災以降、地震雲や預言者なんてものが出てきていて、科学的な地道な調査によって進めていることを知らないと危険だという気がするとコメントし、必ず予知できることとは言えないことを知ることが大事だと話した。大田は地震の震度が、ちょうど人間がなんとか出来るかどうかのレベルで起きるのはなぜかと疑問を口にし、最終的には皆が浮いていれば大丈夫だとまとめた。

探検バクモンの次回予告。

NHKオンデマンドで配信します。ご案内はdボタンで

キーワード
東日本大震災
NHKオンデマンド
dボタン
  1. 前回の放送
  2. 10月3日 放送
  3. 次回の放送