BS1スペシャル 「“脱プラスチック”への挑戦〜持続可能な地球をめざして〜」

『BS1スペシャル』(ビーエスワン- )は、NHK BS1で2012年4月から随時(特に週末や祝日のゴールデンタイム・プライムタイムを中心に)放送される単発特別番組枠である。ニュース・スポーツ専門チャンネルを標榜するBS1の特性を生かし、テレビが伝えた史実や、日本と世界の今の現実、スポーツ選手やイベントなどに密着したものなど、ドキュメンタリーや教養性の強い作品をラインナップした長時間のスペシャル番組を放送しており、総合テレビ「NHKスペシャル」の長尺版が放送される事も少なくない。放送尺は多くの場合、10分間のBSニュース(新聞ラテ欄など番組表には載らない)を挿んだ50分ずつの前後編。

出典:goo Wikipedia

放送日 2019年7月17日(水) 1:25~ 3:05
放送局 NHK総合

番組概要

オープニング (その他)
01:25~

オープニング映像。

世界では毎年900万トン以上のプラスチックゴミが海に流出し、2050年にはプラスチックの量が魚の量を超えると予測されている。すでに生き物への影響は深刻化し、大量のプラスチックごみを燃やせば地球温暖化にも繋がってしまう。科学者は国連の特別報告書で、大量生産・大量消費の文明のあり方はビッグスケールで変化が必要と指摘するなか、今、世界は脱プラスチックへと舵を切る。

キーワード
太平洋ゴミベルト
サンフランシスコ(アメリカ)
1.5°C特別報告書
プラスチックごみ

第1部 海のプラスチックごみに挑む (バラエティ/情報)
01:28~

ボイヤン・スラット氏は100人を超える報道陣の前で長大なパイプ状の浮きを海に浮かべ、U字型にして囲い込み、プラスチックごみを回収する計画を発表した。世界中から40億円を超える寄付金を集め、準備に5年の月日をかけた。同氏が設立したオーシャンクリーンアップには80人ほどのメンバーが働き、海洋学者や生物学者、エンジニアなど様々な経歴を持っている。宇宙工学を学んでいたスラット氏は多くのゴミがたゆたう海の姿を見て、上記のプロジェクトを考え出した。2012年には世界的なプレゼンテーションイベントで披露し、プロジェクトに賛同してくれる申し出が多数寄せられた。

海に流出したプラスチックごみは海流に乗り、いくつかの場所に集積することが知られていた。そのうちの1つが太平洋ゴミベルトだが、プラスチックごみの量など実態は不明だった。2015年、30隻の船を並走させ、遠征がスタート。スラット氏も船に乗り込み、参加した。途上、かなり大きなプラスチックごみを発見していた。試験的に回収したプラスチックごみを解析すると、国別では日本のゴミが最も多かったという。採集したプラスチックのサンプルはオランダに運び込まれ、総重量を計測するのに3年を要した。紫外線に曝され、波にもまれると強度は落ちて細片され、海の生き物は餌と間違えて食べてしまう。5ミリ以下の大きさのプラスチックはマイクロプラスチックと呼ばれる。

東京農工大学の高田秀重氏は東京湾でマイクロプラスチックを発見した。また、生き物の調査も行っていて、見つかった64匹のカタクチイワシのうち49匹からマイクロプラスチックが見つかった。石油からつくられるプラスチックは有害物質を表面に吸着させる働きがあり、マイクロプラスチックを餌と勘違いて食べた魚がいるとすると、食物連鎖によって、最終的に行き着くのは人体。ウィーン医科大学の調査によって、8カ国の人の便からマイクロプラスチックが検出された。

ボイヤン・スラット氏は100人を超える報道陣の前で長大なパイプ状の浮きを海に浮かべ、U字型にして囲い込み、プラスチックごみを回収する計画を発表した。世界中から40億円を超える寄付金を集め、準備に5年の月日をかけた。同氏が設立したオーシャンクリーンアップには80人ほどのメンバーが働き、海洋学者や生物学者、エンジニアなど様々な経歴を持っている。宇宙工学を学んでいたスラット氏は多くのゴミがたゆたう海の姿を見て、上記のプロジェクトを考え出した。2012年には世界的なプレゼンテーションイベントで披露し、プロジェクトに賛同してくれる申し出が多数寄せられたという。

海に流出したプラスチックごみは海流に乗り、いくつかの場所に集積することが知られていた。そのうちの1つが太平洋ゴミベルトだが、プラスチックごみの量など実態は不明だった。2015年、30隻の船を並走させ、遠征がスタート。スラット氏も船に乗り込み、参加した。途上、かなり大きなプラスチックごみを発見していた。試験的に回収したプラスチックごみを解析すると、国別では日本のゴミが最も多かったという。採集したプラスチックのサンプルはオランダに運び込まれ、総重量を計測するのに3年を要した。紫外線に曝され、波にもまれると強度は落ちて細片され、海の生き物は餌と間違えて食べてしまう。5ミリ以下の大きさのプラスチックはマイクロプラスチックと呼ばれる。

東京農工大学の高田秀重氏は東京湾でマイクロプラスチックを発見した。また、生き物の調査も行っていて、見つかった64匹のカタクチイワシのうち49匹からマイクロプラスチックが見つかった。石油からつくられるプラスチックは有害物質を表面に吸着させる働きがあり、マイクロプラスチックを餌と勘違いて食べた魚がいるとすると、食物連鎖によって、最終的に行き着くのは人体。ウィーン医科大学の調査によって、8カ国の人の便からマイクロプラスチックが検出された。

2016年、スラット氏が代表を務めるオーシャンクリーンアップではNASAからの協力を得て、太平洋ゴミベルトの上空を飛行。船からの調査もあり、太平洋ゴミベルトの姿が現出した。広さは160万平方キロメートルで、プラスチックごみの総量は8万トン。大部分は5ミリ以上のサイズだが、細片されてマイクロプラスチックになりうるとスラット氏は警鐘を鳴らす。また、同氏はプラスチックごみ問題と気候変動問題には関連性があると語った。

ハワイ大学のデビッド・カール教授によると、プラスチックごみは太陽光や水にさらされるとメタンガス、エチレンガスを発生させることが初めてわかった。国際社会は地球温暖化が原因となる異常気象の頻発を防ぐため、2015年にパリ協定を採択。地球の平均気温の上昇を産業革命前と比べて1.5度に抑える努力をするというものだが、早ければ2030年には1.5度に達するという研究結果も発表されている。前例のない規模の変化、パラダイムシフトが必要だという。ポツダム気候影響研究所のロックストローム氏は「温室効果ガスの排出量を2030年までに半減させる必要がある」と語った。

ジャーナリストのトーマス・フリードマン氏は「プラスチックごみ対策は今すぐ初めてぎりぎり間に合う」などと語った。そんな中、ボイヤン氏は海に巨大なパイプ状の浮きを浮かべ、自然の風や対流の力を利用してプラスチックごみを囲い込むというプランを編み出し、トライアンドエラーをもとにシステムを改良。18年10月、船は太平洋ゴミベルトに到着してプラスチックごみの回収を開始した。だが、2ヶ月後にはシステムが故障する事態となり、太平洋の海は人間の想定の上をいき、プラスチックごみ回収作業は中断せざるを得なくなった。

2016年、スラット氏が代表を務めるオーシャンクリーンアップではNASAからの協力を得て、太平洋ゴミベルトの上空を飛行。船からの調査もあり、太平洋ゴミベルトの姿が現出した。広さは160万平方キロメートルで、プラスチックごみの総量は8万トン。大部分は5ミリ以上のサイズだが、細片されてマイクロプラスチックになりうるとスラット氏は警鐘を鳴らす。また、同氏はプラスチックごみ問題と気候変動問題には関連性があると語った。

ハワイ大学のデビッド・カール教授によると、プラスチックごみは太陽光や水にさらされるとメタンガス、エチレンガスを発生させることが初めてわかった。国際社会は地球温暖化が原因となる異常気象の頻発を防ぐため、2015年にパリ協定を採択。地球の平均気温の上昇を産業革命前と比べて1.5度に抑える努力をするというものだが、早ければ2030年には1.5度に達するという研究結果も発表されている。前例のない規模の変化、パラダイムシフトが必要だという。ポツダム気候影響研究所のロックストローム氏は「温室効果ガスの排出量を2030年までに半減させる必要がある」と語った。

ジャーナリストのトーマス・フリードマン氏は「プラスチックごみ対策は今すぐ初めてぎりぎり間に合う」などと語った。そんな中、ボイヤン氏は海に巨大なパイプ状の浮きを浮かべ、自然の風や対流の力を利用してプラスチックごみを囲い込むというプランを編み出し、トライアンドエラーをもとにシステムを改良。18年10月、船は太平洋ゴミベルトに到着してプラスチックごみの回収を開始した。だが、2ヶ月後にはシステムが故障する事態となり、太平洋の海は人間の想定の上をいき、プラスチックごみ回収作業は中断せざるを得なくなった。

1月、故障したシステムを修理するためにハワイまで運び、破断したパイプなどをチェック。オーシャンクリーンアップのスラット氏は「これまでも一つひとつ解決してきたように、今回も数か月で解決できると信じている。最終目標は世界中の海でプラスチックごみの量を90パーセント減らすことで、2040年よりも前に実現できることを願っている」と語った。

このあとは第2部世界ビジネス最前線。

キーワード
サンフランシスコ(アメリカ)
プラスチックごみ
オーシャンクリーンアップ
ロッテルダム(オランダ)
マイクロプラスチック
東京農工大学
カタクチイワシ
ウィーン医科大学
太平洋ゴミベルト
NASA
温室効果ガス
メタンガス
エチレンガス
ハワイ大学
1.5°C特別報告書
IPCC
パリ協定
ポツダム気候影響研究所

オープニング (その他)
02:15~

プラスチックごみは海の生態系に悪影響を与える他、温室効果ガスが発生することも判明した。目下、世界各地でプラスチックとの闘いが始まり、企業も脱プラスチックへの動きを宣言。スターバックスコーヒーはプラスチック製のストローを廃止することを決定。H&Mは日本の全店舗で紙製の袋にシフトしている。コカ・コーラは2025年までにプラスチックごみの全廃するという共同宣言に署名した。脱プラスチックへの挑戦、新たな経済への転換に挑むビジネスマンたちに密着する。

キーワード
スターバックスコーヒー
ヘネス・アンド・マウリッツ
コカ・コーラ
プラスチックごみ
温室効果ガス

第2部 世界ビジネス最前線 (バラエティ/情報)
02:18~

プラスチック規制を強化してきたフランス・パリでは小売業で使い捨てレジ袋が禁止され、紙袋やエコバッグの利用が日常風景となっている。また、EUの規制に先駆け、2020年から使い捨てプラスチック容器の一部使用が禁止となる。翌年には禁止される品目が増える予定。さらにフランス政府は2025年までにすべてのプラスチックをリサイクルするという目標を打ち出したが、性急な転換に戸惑いを隠せない地域がある。その1つがオヨナ市。

様々なプラスチック関連企業が集積するフランス・オヨナ市では急激な変化への対応を迫られていた。プラ容器メーカーの担当者は「プラスチックを使用する人の行動が問題」と話しつつ、同社では数百回の利用に耐えうる強度を持つコップを開発。デザイン性にも工夫を凝らしている。スポーツイベントなどで利用して貰い、使用後には回収。洗浄して、別のイベントで活用して貰うプランを立てていた。

プラスチック規制を強化してきたフランス・パリでは小売業で使い捨てレジ袋が禁止され、紙袋やエコバッグの利用が日常風景となっている。また、EUの規制に先駆け、2020年から使い捨てプラスチック容器の一部使用が禁止となる。翌年には禁止される品目が増える予定。さらにフランス政府は2025年までにすべてのプラスチックをリサイクルするという目標を打ち出したが、性急な転換に戸惑いを隠せない地域がある。その1つがオヨナ市。

アメリカでも脱プラスチックの動きが押し寄せていた。ニューヨーク市では19年1月から発泡プラスチック容器を全面的に禁止し、違反者は罰金を課すとしていた。大手プラスチックメーカーが所属するアメリカ化学協会はプラスチックの使用は行き過ぎと批判し、禁止の撤回を実現するため発泡プラスチック容器の回収、リサイクルの実験を共同で行うことを提案。だが、リサイクルにコストがかかりすぎる他、回収できたとしても焼却場はなく、ゴミ処理場はすでに満杯状態。他の場所に運搬すると輸送費がかかってしまう。発泡プラスチックの容器の禁止は実行された。

スイスで開かれたダボス会議で、世界のビジネスリーダーや政治家など3000人が集まった。共同議長に選ばれた坂野晶さんが提唱するのが循環経済で、生産物をリサイクルやリユースで再資源化し、何度も利用する概念を指す。ポツダム気候影響研究所の共同所長は今の地球環境の危機を救うためのカギを握るのが循環経済への転換と話す。フランスがプラスチック規制を強めているのも循環経済への転換がビジネスチャンスと捉えているためで、政府のみならず企業も始動している。食品廃棄物をエネルギーと肥料に変える技術を開発する企業など、19社が画期的な技術や仕組みの開発を目指している。

プラスチックリサイクルのベンチャー企業ではマイクロソフトと共同で、AIによるプラスチックゴミの識別技術を開発した。この技術を搭載したマシーンにペットボトルなどを投入し、3Dプリンターで種類ごとに適切なリサイクルもしてくれる。取材陣に対して、マシーンを操作してペットボトルで複雑な形の花瓶を作って見せた。また、フランスで開催された「プラスチック・ソリューション・フォーラム2019」にはプ酵素によるプラスチックの分解法などが紹介された中、日本企業の姿があった。日本環境設計の高尾氏は使用済みのペットボトルなどを化学的に分解し、新品同様の品質にリサイクルする技術「ケミカルサイクル」を発表した。同社はすでに工場を稼働させている。

プラスチックリサイクルのベンチャー企業ではマイクロソフトと共同で、AIによるプラスチックゴミの識別技術を開発した。この技術を搭載したマシーンにペットボトルなどを投入し、3Dプリンターで種類ごとに適切なリサイクルもしてくれる。取材陣に対して、マシーンを操作してペットボトルで複雑な形の花瓶を作って見せた。また、フランスで開催された「プラスチック・ソリューション・フォーラム2019」にはプ酵素によるプラスチックの分解法などが紹介された中、日本企業の姿があった。

スイスで開かれたダボス会議で、世界のビジネスリーダーや政治家など3000人が集まった。共同議長に選ばれた坂野晶さんが提唱するのが循環経済で、生産物をリサイクルやリユースで再資源化し、何度も利用する概念を指す。ポツダム気候影響研究所の共同所長は今の地球環境の危機を救うためのカギを握るのが循環経済への転換と話す。フランスがプラスチック規制を強めているのも循環経済への転換がビジネスチャンスと捉えているためで、政府のみならず企業も始動している。食品廃棄物をエネルギーと肥料に変える技術を開発する企業など、19社が画期的な技術や仕組みの開発を目指している。

アメリカでも脱プラスチックの動きが押し寄せていた。ニューヨーク市では19年1月から発泡プラスチック容器を全面的に禁止し、違反者は罰金を課すとしていた。大手プラスチックメーカーが所属するアメリカ化学協会はプラスチックの使用は行き過ぎと批判し、禁止の撤回を実現するため発泡プラスチック容器の回収、リサイクルの実験を共同で行うことを提案。だが、リサイクルにコストがかかりすぎる他、回収できたとしても焼却場はなく、ゴミ処理場はすでに満杯状態。他の場所に運搬すると輸送費がかかってしまう。発泡プラスチックの容器の禁止は実行された。

2015年にすべてのペットボトルをリサイクルするなど高い目標を掲げるダノンをはじめプラスチックを大量に使用する企業からはケミカルサイクルに耳目が集まった。日本環境設計の高尾正樹氏によるとプレゼン後には数十社の企業からコンタクトがあったという。同社の技術を使えば、石油の代わりにペットボトルを資源として長期間利用でき、化学繊維が含まれた洋服も品質を落とさずに資源として再利用できる。日本では熱回収リサイクルもリサイクルに含まれるが、ゴミをもう一度再利用させる本来のリサイクルとは異なり、国民のリサイクルの関心やビジネスの裾野も広がらなかった。そこで、日本環境設計では関心を集めようと「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に登場し、ゴミを燃料にして走行するデロリアンを走らせてみせた。燃料は回収した古着から作ったもの。結果、原料となる古着を集める仕組みが整い、事業も軌道に乗った。

キーワード
パリ(フランス)
プラスチックごみ
ヨーロッパ連合
ブリュヌ・ポワルソン
オヨナ(フランス)
ニューヨーク(アメリカ)
アメリカ化学工業協会
ニューヨーク市衛生局
ダボス会議
循環経済
SDGs
ポツダム気候影響研究所
マイクロソフト
プラスチック・ソリューション・フォーラム2019
P&G
ケミカルサイクル
ダノン
ヴェオリア
北九州市(福岡)
容器包装リサイクル法
バック・トゥ・ザ・フューチャー
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