明日へ-支えあおう- 証言記録 東日本大震災第10回「岩手県宮古市」

放送日 2012年10月28日(日) 10:05~10:55
放送局 NHK総合

番組概要

オープニング (その他)
10:05~

オープニング映像。

証言記録 東日本大震災 (バラエティ/情報)
10:05~

2011年3月11日の東日本大震災で、三陸海岸を沿って走る三陸鉄道にも津波が襲った。津波が襲ってくるとき、一台の列車が北リアス線を走行しており、運転手には運行部指令からの停止命令が入った。今回の震災により、三陸鉄道の線路と駅舎は大きな被害を受けた。このまま鉄道を存続するかどうか悩み、そんな中、道路が寸断され孤立した沿線の住民は一刻も早い鉄道の再会を望んでいた。そして、宮古駅~田老駅間をわずか9日間で復旧させた。今回は、この三陸鉄道北リアス船の証言記録を紹介する。

“三鉄”の愛称で地元の人たちから親しまれている三陸鉄道は、山と渓谷を貫いて走っている。陸の孤島となっていた三陸海岸の集落を結び、人々の大切な生活の足となってきた。107kmを結ぶ鉄道で、北側の宮古駅~久慈駅間を北リアス線が走る。宮古駅の2階に三陸鉄道の本社が併設されている。

3月11日の大地震発生時、社長の望月正彦さんは本社で事務作業をしていた。このとき、宮古駅に停車中の列車と、走行中の列車があり、久慈駅に併設された運行部が列車の安全を確認。走行中の列車は、久慈駅から5つ目の駅を出発したばかりで、とっさの判断でしばらく走行を続け、安全な場所に列車を停車。すぐに無線で運行部に停車場所を連絡した。

午後2時49分、運行部のある久慈市に大津波警報が発令された。指令総括の内舘さは、全員避難することを決め、走行中の列車の運転士・下本さんに連絡を入れた。その頃、本社のある宮古市には大津波が迫り、宮古駅では望月社長と社員たちが駅の横にある陸橋の上へと避難した。

北リアス線は、いたるところで被害が出ていた。そのひとつ・島越駅は、南洋風の駅舎で観光客の人気を集めていた。この駅舎で、開業当時からきっぷの販売をしていた早野くみ子さんは、駅の中で大きな揺れを感じ、外に飛び出してうずくまったという。そして村の防災無線を聞き、車で300mほど内陸にある小学校の跡地へと避難した。

津波は島越駅の頑丈な高架橋は瞬く間に破壊され、駅舎も跡形もなく消えてしまった。この島越の地区では海岸の住121軒が流出。23人が亡くなった。

このとき、山の中で停車していた列車は停車してから3時間が経過しており、運転手の下本さんは30分おきに運行部へと連絡を入れていたが、全く応答がなかった。乗客たちの間からも不安が広がった。しかし夜、運行部からの連絡により救助が到着。

宮古市は、地震により全域が停電していた。三陸鉄道の本社では、たまたま宮古駅に停車中だった車両がその危機を救った。三陸鉄道の車両は、電車ではなく発電ができるディーゼル車。望月社長は、途中停車していた列車の乗客と下本運転士が無事だということを社員の報告で知った。そして次に従業員の安否確認に移った。

その日、仕事が休みだった飯田晃司さんは、買い物から自宅に戻るときに濁流に飲まれて100mほど離れたビルの横まで押し流された。ビルの2階にいた人たちに発見され、飯田さんはその人たちがおろしたシーツに捕まり引きあげられた。本社では、社員全員の無事が確認された。

三陸鉄道は、昭和59年に開通。廃止対象になった国鉄の赤字路線を地元の市町村と民間資本が引き継ぎ、第三セクター方式で運行することになった。260万人以上いた乗客数も、近年では1/3に減っていた。苦しい経営を襲った今回の大震災だが、復旧には莫大な資金が必要。

地震から2日後の朝、津波警報が解除され、望月社長は三陸鉄道を再会させられるのかどうか確認するため、線路や駅舎の状態を見にいくことにした。田老駅を訪れた望月社長は、ここにきて初めて津波の壊滅的な被害を目のあたりにした。周辺の道路ががれきで寸断されていたため、人々は線路を通り道にして歩いていた。

対策本部としていた車両に戻った望月社長は幹部社員を集め、宮古駅~田老駅間を1週間で復旧させることを伝えた。利用者が多いこの区間で、復興のシンボルにしたいという思いがあった。しかし、三陸鉄道の社員は10人が家を流されるなど津波の被害を被っていた。早急な運行の再開に戸惑う人もおり、社長は社員を集めて復興への思いを語った。

線路を復旧させるためにはまず、田老駅周辺のがれきの撤去をしなければならなかった。社員たちだけでは手に負えず、そこで宮古市役所で市長を訪ね、支援を求めた。がれきは自衛隊によって4日で撤去され、社員たちは関連企業の手を借りながら点検をし、作業に当たった。

そしてついに列車の運行を再開させる態勢は整ったが、最後に燃料という大きな問題が残っていた。燃料は大船渡市に残っていたが、運ぶための車もタンクもない状態。そこで、久慈駅にあるトラックにかき集めたドラム缶を乗せてとりにいくことにした。そして、ようやく準備が整い、まず安全のために運転は2人体制で行い、時速20kmの徐行運転で試運転をおこなった。

3月20日正午、ついに客を乗せての運行を再開。現在、北リアス線は85%が復旧しているが、壊滅的な被害を受けた島越周辺の区間は復旧作業中となっている。

キーワード
三陸鉄道
北リアス線
宮古駅
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東日本大震災
島越駅

明日へ−支えあおう− (バラエティ/情報)
10:47~

東日本大震災の被災地には、海外からも暖かい手が差し伸べられている。F1のジェイソン・バトンが、宮城県名取市を訪れ、村田町のカートサーキット場ではレーサーを夢見る子供たちに熱血指導をおこなった。

そして、海をモチーフにした幻想的な作風のクリスチャン・リース・ラッセンは、宮城県七ヶ浜町を訪れ、絵を通じて子供たちが海に対してどう思っているのか知りたいと交流。

「TOMORROW beyond 3.11」の番組宣伝。

福島県南相馬市で暮らす被災地の人たちからの、現在の声を紹介。

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名取市(宮城)
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南相馬市(福島)

明日へ 1min (バラエティ/情報)
10:53~

世界的に活躍するピアニスト・辻井伸行さんが 「花は咲く」を弾く映像紹介。

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花は咲く
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