くらし☆解説 どう防ぐ?過労死・過労自殺

『くらし☆解説』(くらしきらりかいせつ)は、2012年4月3日より、NHK総合テレビジョンで放送を開始した報道・教養番組である。

出典:goo Wikipedia

放送日 2016年11月10日(木) 10:05~10:15
放送局 NHK総合

番組概要

オープニング (その他)
10:05~

オープニング映像と、司会者のあいさつ、きょうの解説員の紹介。きょうは「どう防ぐ?過労死・過労自殺」がテーマ。

キーワード
過労死
過労自殺

くらし☆解説 (バラエティ/情報)
10:05~

社員が過労で自殺した電通に、今週、厚生労働省の捜索が入った。電通では、複数の社員に違法な長時間労働をさせた上、社員に勤務時間を少なく申告させていた疑いがあった。そのきっかけとなったのは、去年起きた女性社員の過労自殺だった。女性社員は、去年の春に東大を卒業して電通に入社したが、その9か月後のクリスマスに都内の社員寮で飛び降り24歳の若さで自殺をした。1か月に105時間もの残業を余儀なくされ うつ病を発症し、長時間労働による過労が原因だったとして今年9月に労災認定を受けた。遺族側は、上司によるパワハラも女性社員を追い詰めたと訴えている。

働きすぎが原因で死亡する原因には、「過労死」と「過労自殺」の2つがあり、「過労死」は脳や心臓に重い負担がかかりくも膜下出血や心筋こうそくなどを発症して死亡することをいい、「過労自殺」は心理的に強い負担がかかることでうつ病などの精神障害を発症して自殺することをいう。国の労災認定の基準では、過労死の場合には発症前に1か月に100時間以上の残業を行った場合、または80時間以上の残業が2~6か月続いた場合。過労自殺の場合には仕事で重大なミスをしたり、仕事量が急増したり、職場でパワハラやいじめを受けるなどの心理的な負担になる出来事や、発症前1か月に100時間以上の残業があった場合、または160時間以上の残業があった場合に労災が認められている。2000年からのグラフでは過労死は減っているものの、過労自殺は増加している。統計では、労災と認定されなくとも仕事が原因で自殺した人は年間2000人を超えている。認定されない人が多いのは仕事が原因と照明できないためで、日記や手帳などに詳細を記録しておくことが役立つ。今回の女性社員もツイッターなどで過酷な残業実態や苦しみを友人や家族に頻繁に伝えていたことが証拠となった。

昔の人たちから見れば、自分たちの方がもっと働いていたという思いがあるかもしれないが、労働問題の専門家たちは、現在は1人1人にかかる負担が増えていると指摘している。過労死や過労自殺で労災認定を受けている人は、ほとんどが正社員。バブル崩壊後、企業の多くが人件費を抑えるために不正規労働者を増やし正社員を減らしてきたが、パートやアルバイトは時間で働くため遅くまで残業をさせることができず、また、仕事の最終的な判断や責任は正社員が負うので負担が重くなっている。また正社員の削減は、今回の女性社員のような新人を即戦力として扱い、経験や能力に見合わない過大な仕事を課すことにもつながっている。そのしわ寄せは、パートやアルバイトにも及んでいる。正社員並みのノルマや残業を与え、身体を壊したら使い捨てる“ブラックバイト”が現在問題となっており、非正規労働者が過労死や過労自殺に追い込まれる心配も出てきている。遺族たちは、残業時間の上限や、勤務間インターバル制度など法律で規制を強化することを求めている。

労働時間は1日8時間、週40時間までと法律で決められているが、これでは仕事が回らないので労働基準法36条に基づく「36協定」を両氏の間で結び、勤務の延長時間などを届け出れば、月に45時間、1年360時間の限度時間まで残業が認められるようになっている。これには抜け道があり、歳末商戦や決算の時期で忙しいなどといった特別な事情を届け出れば、この限度時間を超えて何時間でも残業を命じられるようになっている。こうした仕組みを見直し、残業時間に上限を設ける必要がある。勤務間インターバル規制は、11時間以上の休息時間を義務付けると過労死につながる月80時間以上の残業ができなくなる。疲労を回復するには毎日睡眠時間をとることが必要であり、仕事以外の時間を使ってストレス解消ができるので過労死対策の切り札とも言われている。この2つとも、政府の働き方改革実現会議でどのような形で実施できるか現在検討中。しかし、経済界からはすべての業種に一律に規制をかけることについては慎重な声があがっており、今後の見通しは不透明。この問題とは別に考えるべきなのが、仕事の絶対量を減らすこと。そのためには、現在は24時間化が拡大しているが、消費者もそういった暮らしが便利になっていること自体が仕事量を増やしているという自覚を持たなければならない。そうはいっても縮小できないサービスについては、賃金を引き上げるなどして人を増やして働く人の負担を減らすことで対処すべきである。

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エンディング (その他)
10:14~

くらし☆解説の次回予告。次回は、「トランプさんてどんな人?」をテーマに、高橋祐介氏が解説。

キーワード
トランプさん
高橋祐介
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