時論公論 「TPP11大筋合意 日本の役割」神子田章博解説委員

放送日 2017年11月14日(火) 23:55~ 0:05
放送局 NHK総合

番組概要

オープニング (その他)
23:55~

オープニング映像。

TPP11大筋合意 日本が果たす役割 (ニュース)
23:55~

アジア太平洋地域の貿易や投資の自由化を目指す、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)。アメリカを除く11か国で協定を発効することで、閣僚間は大筋合意した。まずはアメリカ抜きで始めて将来の復帰を待つという戦略であるが、そのTPP11にどのような意味があるのか。TPP11が実際に発効すれば、加盟国同士の輸出入にかかる関税が大幅に引き下げられるなど、自由化が大きく進む。農家にとっては競争が厳しくなるが、消費者にとっては価格が安くなるというメリットが生まれる。加盟国の貿易に少なからぬ影響を与えるTPP11であるが、アメリカが入らなかったことで自由化の効果は縮小することなった。

TPP11の合意を急いだ背景には、共同議長国を務めた日本の思惑がある。ひとつめは、アメリカによる2国間の自由貿易協定の要求に対し、TPP11を防波堤にしたいという思惑である。2国間協議となれば、両国の利害を巡る対立が先鋭化し、日本が農産物の関税引き下げなどで大幅な譲歩を迫られる恐れがある。しかし、TPP協定という形で各国とスクラムを組んでおけば、TPP以上の譲歩はできないとして、要求を拒めるのではと考えられているのだ。もうひとつの狙いは、アジアの貿易の自由化に向けTPP11の合意が先駆的な役割を果たすことだ。自由化のレベルの高いTPPを先行させて、これをてこにRCEP(東アジア地域包括的経済連携)の自由化のレベルを引き上げたい狙いがあった。勢力圏争いが展開されているアメリカと中国。今後、アジアの貿易の自由化における日本の役割は、丁寧な調整で各国を離脱させずTPP11をスタートさせること、中国も巻き込む形でレベルの高い貿易の自由化を実現すること、アメリカをTPPに引き戻すことである。各国に利益をもたらす自由化の枠組み作りを進めていけば、アメリカも多国間の自由貿易協定こそ自国に利益をもたらすと再認識する可能性がないとは言えない。今後も世界の貿易が、自由で開かれたものとなるよう地道な取り組みを続けていくことを期待したいと神子田章博解説委員は述べた。

キーワード
TPP
TPP11
関税
RCEP

エンディング (その他)
00:04~

エンディング映像。解説内容を掲載している解説委員室ホームページのURLと、NHKオンデマンドの告知テロップが表示された。

キーワード
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