放送記念日特集 「今 テレビはどう見られているか」

放送日 2017年3月22日(水) 22:00~22:50
放送局 NHK総合

番組概要

オープニング (その他)
22:00~

東京都内のアパートに暮らす28歳男性の部屋にテレビはない。テレビを使わずにテレビを楽しむ人達。今テレビの見られ方が激変している。社会現象にまでなったドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」もヒットの背景にテレビの見方の変化が関係していた。浮かび上がったのはネットの評判によって視聴者が雪だるま式に増えていくヒットライダー現象。

キーワード
逃げるは恥だが役に立つ

今、テレビはどう見られているか (バラエティ/情報)
22:01~

テレビはいつ見るか、何で見るか我々が想像もしないような見方を若い人が中心にしているという。

テレビの視聴方法が最も変化していると言われるのが10代20代の若者。ある調査によればテレビを見ながらスマホなどを操作することがあると回答した人は10代20代の女性のほとんど。30代40代も6割以上が操作している。宮嵜麻里奈さんはテレビ、スマホ、タブレットを同時に操作するトリプルスクリーンという視聴スタイルを取っている。テレビとダブレットを同時に点けタブレットで映画を見始める。途中スマホを手に取り検索。映画の話を予告で確認していたという。またYouTubeで次々に動画を視聴していた。テレビを点けてから15分間全く見なかった宮嵜さん。海外暮らしの経験がある宮嵜さんは関心のある外国の話題が流れると、テレビを見ることが多いという。1時間のうちテレビを見たのは49秒。

グループインタビューでは忙しい時間の中でリアルタイムでテレビを見る時間がないという声が聞かれた。全国的な調査によれば好きなコンテンツなどは自分が見たい時に見たいという人が全体で半数以上。特に10代20代が高く女性にその傾向が顕著。会場ではテレビよりもネットで動画を楽しむ声が目立った。動画でどんなものを見ているか書いてもらったところ、テレビ番組が多かった。動画だとテレビを見ている感覚がないという。

テレビは気配という若者の言葉に切ない感じがするなどと出演者らがコメント。森川社長は情報が増えていて若者はすべてを効率的に処理したいと思っているなどと指摘。映画館でも最初だけ見てスマホを操作している人が多いという。動画サイトでテレビ番組を見ている若者が多いが、動画サイトに番組を無断でアップロードすると著作権法上違反になるおそれがある。視聴者がメインであってそれぞれのスクリーンはサブになっているのではなどと出演者らがコメント。高速で情報を処理する能力があるということ、大量の情報に反応する人がリーダーになる時代などと森川社長がコメント。

これからのテレビについてスタジオトーク。那須田淳はテレビの見方は変わるがそれに合わせていくと話した。屋敷陽太郎は面白いもの、振り向いてもらえるものを創ると話した。吉川昌孝はどうしたら楽しんでもらえるかを真摯に考える、今のメディア環境に合わせて原点からと話した。小野文恵は初心に返りますと話した。

ノルウェーで国民の4人に1人が視聴するほど、爆発的な人気を誇る人気ドラマ「SKAM(恥)」は実在する高校を舞台にした高校生たちの群像劇。ドラッグや同性愛、宗教といった社会問題も描かれている。同ドラマはテレビではなくネットで視聴してもらうことを前提としていて、1エピソードではなくシーン毎に小出しでネットへ投稿。さらに各シーンは映像クリップだけでなくSNSを織り交ぜた独特のスタイルでアップされる。コンテンツがネットに投稿される時刻はドラマの世界と一致させていて、週に1度はその週に投稿された動画クリップだけを抜き出してテレビ放送する。

TBSドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の那須田淳プロデューサー、大河ドラマ「真田丸」の屋敷陽太郎プロデューサーが共演。両者とも今回が初対面で、那須田プロデューサーは番組内で「真田丸」のパロディを使わせて貰ったことをようやく感謝できたという。また、屋敷プロデューサーは「逃げ恥」を昨日から今朝にかけてイッキ見したと明かした。

TBS「逃げるは恥だが役に立つ」は家政婦とその雇い主が契約結婚する物語で、エンディングの「恋ダンス」も人気を博した。初回の視聴率は10.2%だったが、最終回は20.8%を記録。回を追うごとに大量の人々がドラマを視聴するようになった。リサーチ会社のインテージはテレビ、パソコン、スマホをいつ、どのように使用したのか、7000人分の動きを1分単位で記録していて、調査に協力している男性が当番組の密着に応じてくれた。この50代男性は「Facebook」でドラマについての書き込みを見つけ、第6話から録画で視聴開始。代わって、39歳の男性はネット検索で「恋ダンス」の映像を見つけ、世間の波についていこうとドラマを視聴し始めたという。ネット上に横溢する「逃げ恥」に関する情報が多くの人々を視聴へと促すカンフル剤となり、さらに途中のエピソードから視聴を開始した人は動画サイトで過去の放送回を視聴し、最新回は見逃し配信など都合のいい時に視聴している人もいた。

那須田淳プロデューサーは放送回によってストーリー展開が様々で、エンディングだけは楽しくというコンセプトから「恋ダンス」を発案したという。「恋ダンス」の映像は2話、3話目ぐらいにネット上に投稿しようと考えていたが、初回の放送後に話題になり、前倒しした。その時にスタッフと「恋ダンス」というネーミングを思いついた。また、ドラマ自体は「生き方の多様性」がテーマで、多様な楽しみ方ができる今の風潮にマッチしたという。屋敷プロデューサーは「逃げ恥」の面白さを同僚や後輩に知らせたところ、衣装や小道具に目をつけるなど楽しみ方がそれぞれで、ドラマによりハマることができたという。博報堂DYメディアパートナーズの吉川昌孝氏はドラマを最初に視聴した人、新しく興味深いコンテンツを探し求める人(コンテンツハンター)が拡散した情報に多くの人々が飛びつき(ヒットライダー)、さらなる情報の拡散によってヒットに繋がったと分析。

大河ドラマ「真田丸」では登場人物の死をナレーションだけで終わらせる「ナレ死」などが放送中に話題を集め、大河ドラマ史上最もネットで盛り上がった番組とされる。Twitterを介して多くの人々を視聴へと誘ったのが石田三成なる人物で、当番組はコンタクトを試みた。石田三成氏は歴史好きな男子大学生で、夕方6時からのBS放送でツッコミどころを探してメモを取っていた。本放送ではツイートを矢継ぎ早に投稿し、ポケモンGO、アメリカ大統領選など世の中で話題になっていたことにも真田丸を絡めていた。ツイートを繰り返す毎にフォロワー数は拡大し、三成氏は「影響力というよりもみんなで楽しめるか楽しめないかがでかい」とコメント。

屋敷陽太郎プロデューサーは大河ドラマ「真田丸」に関するツイートを投稿してフォロワー数を伸ばしていった石田三成氏と対面したことがあり、自分より年上と思っていたが若い方で驚いたという。「真田丸」では「ナレ死」、「超高速関ヶ原」などのワードが話題となり、那須田プロデューサーも「超高速関ヶ原」で誰かと話し合いたかったほどと明かした。なお、屋敷プロデューサーによると驚きや感動の名場面では一瞬、ツイートの間が空き、視聴者がドラマに没入してくれていると感動したという。

「真田丸」では豊臣秀吉の甲冑姿なども話題となり、屋敷プロデューサーはHP上で史実に基いているといった解説を掲載。視聴者がネットやツイッター上に投稿した不可思議な点を解説という形で応えようとしていくなか、屋敷プロデューサーは視聴者やネットユーザーに対して、一緒に番組を作り上げていく同志と感じたという。

ドラマの登場人物はドラマで起きた出来事を朝から晩までSNSに投稿している。さらに投稿がいつ行われるかは予告はなく、ドラマの先の展開が気になる若者が続出しているという。ノルウェーではスマホの普及率が84%と先進国の中でもデジタル化が進行し、時代に適用しようとノルウェー国営放送局はテレビを捨てるという大胆な方針を打ち出した。同局は新しいテレビの姿を切り開いたとして世界中のテレビ局から視察が相次いでいる。

森川亮氏はノルウェー国営放送局が製作する「SKAM」について、「スマホに最適化されたコンテンツ」と評した。那須田氏は「形式もエンタテインメントの大事なこと」と語り、吉川昌孝氏はストーリーを小出しにして投稿している一方、ストーリーを一本にまとめてテレビで放送していることに着目。視聴者がドラマのストーリー、キャラクターに思い入れがあるからこそ、「SKAM」が好評だと感じるという。

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