先どり きょうの健康 選▽1,300万人の慢性腎臓病 いつの間にかあなたも!

放送日 2019年7月12日(金) 10:40~10:55
放送局 NHK総合

番組概要

オープニング (その他)
10:40~

オープニング映像。

先どり きょうの健康 (バラエティ/情報)
10:40~

今日紹介する病気は慢性腎臓病。クレアチニンや尿中のタンパクから早期発見できる。慢性腎臓病は腎臓の動きが徐々に低下し最終的には透析治療までになる。この病気は日本で1300万人以上と推定され、生活習慣や加齢が大きく要因死、中高以上は特に注意。今回は埼玉医科大学の岡田浩一が解説。1300万人のうち、自分が慢性腎臓病と理解している人はかなり少ないと述べ、自覚症状がなく、そもそも腎臓が何をする臓器なのかわからず、発症に気づかない人や透析まで放置する人が多い。腎臓は拳くらいの大きさで、左右に一つずつついている。尿を作る臓器で、腎臓には全身の血液が大量に流れ込んで、そこから余分な水分や塩分を除去して尿になり体の外に排出される。腎臓は体内の水分や塩分をちょうどよい量に調節している。さらに腎臓には体内で出来た老廃物も血液によって運ばれ、その老廃物も尿と一緒に出し、きれいになった血液が全身に戻っていく。慢性腎臓病ではこうした腎臓の働きが徐々に低下し、尿が作れなくなる。その結果老廃物が体外から出ず、むくみやだるさなどが起きる。こうなると腎臓にかわり透析治療などできれにしなければいけなくなる。

慢性腎臓病は尿検査や血液検査で発見でき、血液検査のクレアチニンは全体の働きが低下すると、老廃物などが排泄されずに体の中に蓄積する。こうした老廃物の一つがクレアチニン。血液検査でクレアチニンの濃度が異常に高い場合にはクレアチニンが十分に排出されずに、体の中に溜まり腎臓の働きが低下している。尿検査のタンパクでは血液のタンパクでのことで、血液によって腎臓に運ばれてくるが老廃物と違って体に必要な物質でタンパク質はそのまま体内に戻っていく。ところが慢性腎臓病では、腎臓の働きが壊れてしまうためにたんぱくが尿の中に多く漏れ出て、それをたんぱく尿と言いチェックされている。特定健診でたんぱく尿は検査されており、クレアチニンは医師の判断で検査されている。クレアチニンは医師が必要と判断した場合に検査するが自治体や職場によっては全員のところもあると岡田浩一が解説した。

クレアチニンの値はeGFRという値に換算されて、この値は腎臓が正常な場合のなん%程度働いているかにあたる。eGFR60未満の場合は腎臓の働きが60未満なので慢性腎臓病が疑われる。検査結果にクレアチニンの値しか書かれていない場合は日本腎臓学会のホームページの腎機能測定ツールを使えばeGFRを自動計算できる。尿検査のたんぱくはマイナスやプラスで示され、マイナスは正常で、濃度が高くなるについれ1+2プラスとなる。タンパクがプラスマイナス以上の場合は慢性腎臓病が疑われる。原因は生活習慣病と腎臓自体の病気に分かれ、生活習慣では糖尿病や高血圧があたる。腎臓自体の病気では慢性腎炎というものがあり加齢も影響してくる。腎臓は全身の血液が大量に流れ込むので糖尿病や高血圧の影響をうけやすい。現在、慢性腎臓病は糖尿病や高血圧の影響を受けやすいと岡田浩一が解説した。

慢性腎臓病への影響が新たに注目されているものに腸内細菌。腸内細菌は腸の中に生息している多数の細菌で、体によい善玉菌やよくない悪玉菌がある。善玉菌が減り、悪玉菌が増えると尿毒素が多く発生し尿毒素は慢性腎臓病で溜まる老廃物のうち、体に有害なものを言う。その尿毒素は慢性腎臓病を悪化させるが、その尿毒素の一部を腸内細菌が作り出してしまう。悪玉菌が増えると尿毒素が増え慢性腎臓病が進行する。それにより悪玉菌がさらに増えるという悪循環に。東北大学の阿部高明さんは便秘薬を利用することを思いついた。便秘薬は便秘を解消させて善玉菌を増やし腸内細菌が作り出す尿毒素も減って慢性腎臓病の進行も抑えられるだろうと考え、阿部さんは慢性腎臓病を発症したマウスに便秘を投与。その結果予想通り腸内細菌では善玉菌が増えて慢性腎臓病の進行も抑えられた。現在は慢性腎臓病の人を対象に便秘薬の効果を確かめられる臨床試験を実施している。岡田浩一はこの研究は便秘薬の慢性腎臓病への効果を確かめるもので世界でも例がないもので、将来のあたらしい治療法になると答えた。しかし便秘そのものが慢性腎臓病の原因ではない。慢性腎臓病が進行すると透析などの治療と脳卒中、心不全、心筋梗塞なども起こりやすくなる。慢性腎臓病の原因である糖尿病や高血圧は動脈硬化を悪化させて引き起こし、腎臓の働きが低下することで、血液中に増えたリンなどの物質が血管を傷つけて脳梗塞や心筋梗塞につながる。さらに血液の石灰化が起こる。岡田浩一は慢性腎臓病の人が透析治療に至る前に脳卒中や心不全で死亡するケースも少なくはないと語った。

きょうの健康の番組宣伝テロップ。

「きょうの健康」の番組宣伝。

キーワード
慢性腎臓病
日本腎臓学会
日本腎臓学会 公式ホームページ
阿部高明さん
東北大学

エンディング (その他)
10:54~

「きょうの健康」の次回予告。

BGM:きょうの健康 初代テーマ曲(作曲:冨田勲)

「きょうの健康テキスト」の案内。問い合わせはNHK出版(電話0570-000-321)まで。電子版も特設サイトから購入可能。

BGM:きょうの健康 初代テーマ曲(作曲:冨田勲)

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BGM:きょうの健康 初代テーマ曲(作曲:冨田勲)

エンディング映像。

BGM:きょうの健康 初代テーマ曲(作曲:冨田勲)

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キーワード
冨田勲
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