クローズアップ現代 ミツバチ大量死は問いかける〜EU農薬規制と日本の農業〜

放送日 2013年9月13日(金) 0:10~ 0:36
放送局 NHK総合

番組概要

オープニング (その他)
00:10~

先月北海道ではミツバチが大量死するという異常な事態が起きていた。2008年にはミツバチが大量失踪、ヨーロッパにも被害が広がっている。これまで様々な原因が疑われてきたが、今年EUはネオニコチノイド系農薬が原因としてその使用を禁止した。今回はミツバチと農薬の間に巻き起こった議論を元に食や農業の今後のあり方を考える。

キーワード
アメリカ
北海道
ミツバチ
ネオニコチノイド

謎のミツバチ大量死 EU農薬規制の波紋 (バラエティ/情報)
00:12~

受粉の役割で食料供給に欠かせない存在であるミツバチ、しかし10年ほど前からミツバチの大量死や数の減少が世界中から報告されている。こうした中原因としてネオニコチノイド系農薬が取り沙汰されているが、因果関係がはっきりしない中でEUはこの農薬の使用を規制した。

フランス・ロワール地方の養蜂場ではミツバチの大量死の原因として農薬が取り沙汰されている。こうした中、フランス国立農学研究所はネオニコチノイド系の農薬を使用した餌をミツバチに与えることによって帰巣率が下がり、大量死の原因になるとの研究結果を発表した。しかし農薬メーカーのバイエルクロップサイエンスはミツバチへの影響は科学的に実証できていないとしている。

ネオニコチノイド系農薬がミツバチの大量死の原因になるとの研究結果を受けてEUはネオニコチノイド系農薬3種の使用を禁止した。決断の拠り所となったのはEUの「予防原則」の考え方、これまでもオゾン層の破壊などで予防原則に則った決断がなされてきた。しかし低価格での大量生産に役立ってきたネオニコチノイド系を禁止した場合、農家は農業経営が難しくなるという。EUは2年以内にミツバチと農薬との因果関係を見極める方針。

ミツバチへの影響の懸念からネオニコチノイド系農薬の使用を禁止したEUについてスタジオトーク。小出五郎は因果関係がはっきりせず、農家に与える影響も大きい中で規制に踏み切ったEUだが予防原則という理念に則っていて、今後2年間で科学的に不確実な点を明らかにするのみならず、他に変わるべき点などを研究していくのだろうと語った。

EUではネオニコチノイド系農薬がミツバチへの影響を懸念し規制されたが、日本では低価格で効果を発揮する農薬として無くてはならない存在になっている。一方で日本国内でもミツバチの大量死が相次いでいるが、農林水産省はEUの決定を受けても農薬を規制するつもりはないとしている。

長崎は国の対策を待つ前にミツバチを守ろうとみつばち連絡協議会を設置した。協議会の設置により農薬の時期や場所、他の農薬の使用など養蜂家と農家が互いの要望や情報を共有するようになった。現在協議会は稲を始め、他の作物でもネオニコチノイド系農薬の使用を自粛するよう呼びかけ始めている。一方で養蜂家の清水さんは農薬を自粛した農家には害虫を寄せ付けないレンゲの種を渡すようにしているのだという。

今回紹介した日本のミツバチと農薬規制についてスタジオトーク。小出五郎は今回のケースでは信頼関係が成立した事、地域社会がリードして決断した事が注目できるのではないかと思うとコメント。また不確実なことを決断する上では公正な議論が必要になり、なるべく消費者を含めた議論を展開していくべきだとした。

また小出は予防的な選択は人間が全てを分かるわけではないという謙虚な気持ちを持つ事が前提になっているとした上で、受け入れられるリスクがどの程度なのかを理解する事が重要だと話した。

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