ホリデーインタビュー 強く生きるヒロインを描き続けて〜マンガ家・里中満智子〜

ホリデーインタビューは、NHKの総合テレビとNHKワールド・プレミアムで、祝日の6:30 - 6:53(JST)に放送されていたインタビュー番組である。1993年4月29日放送開始。

出典:goo Wikipedia

放送日 2013年7月15日(月) 6:30~ 6:53
放送局 NHK総合

番組概要

オープニング (その他)
06:30~

マンガ家・里中満智子はマンガ家生活50年目を迎える。プロのマンガ家としてデビューしたのは高校2年。当時、男性が中心だったマンガの世界に飛び込み、女性漫画家の道を切り開いてきた。これまでに描いた作品は400タイトル以上。数々の作品がドラマや映画になり、ヒットした。里中さんが繰り返し描いているのは自分の意思で決断する泣かない強い女性。里中さんが30年にも渡り描き続けてきたライフワークとも言える作品があるが、その作品を2013年に完結させることに決めた。(天上の虹21巻の映像が流れた。)ゆかりの地を訪ね、里中さんの想いに迫る。

キーワード
天上の虹21
里中満智子

強く生きるヒロインを描き続けて~マンガ家・里中満智子~ (バラエティ/情報)
06:31~

大阪市都島区で里中さんは少女時代を過ごした。4歳位から17歳まで馴染んだ淀川の風景。当時はメダカを獲ったりして遊んでいたという。里中さんは4人家族の長女として育ち、活発に遊びまわる一方、絵を描いたり本を読んだりするのが好きな女の子だった。

里中さんの母校、大阪市立淀川中学校。この中学校の中で思い出深い場所は図書室。ほぼ毎日放課後に行っており、本は物心ついた頃から好きだったという。里中さんが特に大きな影響を受けたのは万葉集。万葉集の世界をマンガで描きたいと思ったキッカケになったという。

里中さんがマンガを描きはじめたのは小学校3年生。小学校4年生位からは自分でお話を作るようになったが、初めは5~6ページ描くと飽きてしまっていたという。里中さんは中学生になるとマンガ家になりたいと思うようになり、お小遣いをやりくりし、紙とインクを買い、親に隠れてこっそり出版社に投稿していた。マンガを描いていると学校でも家でもいい顔をされなかったという。その後高校2年になった里中さんにデビューのチャンスが訪れ、「ピアの肖像」で念願のプロデビューを果たす。当時とても珍しかった現役高校生のマンガ家。学業とマンガ家を両立させていた里中さんが決断を迫られる時がやってきた。高校の校則でアルバイト禁止になっていたため高校3年になる時に校則違反だと先生に言われ中退し、上京。寝る間を惜しんで作品を描き続けた。

里中さんの作品は数多くの女性の支持を得てヒットするようになる。「アリエスの乙女たち」「あすなろ坂」など、学園ものから歴史ものまでジャンルは様々。里中さんの作品は数多くの女性の支持を得てヒットするようになる。「アリエスの乙女たち」「あすなろ坂」など、学園ものから歴史ものまでジャンルは様々。そんな里中さんの作品に数多く登場するのが自分の意思で決断する泣かない強い女性。当時多かったしくしく泣いて状況の好転を待つ女だけは描くまいと思っており、女は強くて当たり前。弱いふりしてずるいまねをするなと思っていたという。

35歳の頃、里中さんはおこがれ続けた万葉集の時代の作品「天上の虹」に取り掛かる。(「天上の虹21巻」の映像が流れた。)この作品は飛鳥時代の物語で、主人公は持統天皇。夫の天武天皇とともに国を治め、夫亡き後もその意思を引き継いで強い覚悟のもと、国づくりを進めた力強く生きた女性。奈良・薬師寺は持統天皇の病気が回復することを願って建てられた。里中さんは特別な想いを抱き、何度も訪れている。当時、主人公を持統天皇にしたいという里中さんの提案に対し、編集者の答えは素っ気ないものだったという。しかし、里中さんは持統天皇にヒロインとしての強い魅力を感じていた。

万葉集に残された歌も情愛に満ちた歌もあるが、構成力が全面に出ていて、理屈で作る歌のような気がするし、見ているとこの方は非常に冷静な方で、大きい視野で物事を見る方なので感情に動かされるようなことがまずないだろう。もっと大きな事業としての国家建設があったということがイコールで繋がってくると里中さんは語った。「天上の虹」では史実を想像力で補いながら持統天皇の激動の人生が描かれている。中大兄皇子の娘として生まれ、 大海人皇子(後の天武天皇)と結婚。父の死後、権力争いから起きた壬申の乱で大海人皇子が勝利し天皇に即位。持統天皇は夫から政治のパートナーとして信頼され、強く生きることを決断する。新しい都の建設、律令制度などの国家プロジェクトに取り組み、夫の死後は天皇に即位して国家の基礎を固めた。

連載していた雑誌がなくなるなど数々の困難を乗り越えて書き続けてきた「天上の虹」。里中さんは2013年、残りの2巻を描き上げ、ライフワークとも言えるこの作品を完結させることを決断した。作品にはどうしても作者が出てしまう。 ヒロインには何があっても強くあってほしい。泣かない、人のせいにしない女の子を描くことで読んでくださる読者の女の子自身が言い訳を言わないってかっこいい、自分で頑張るってかっこいい、人のせいにしないってかっこいいと気付いてもらえたらうれしいと思って描いてきた。持統天皇に与えたキーワードは「覚悟」と「使命感」。これを持つと人はかなりのことを乗り越えられると思う。女は強いもので、それは意思によって強くなれるということなんだと表したかった気がしている。

マンガ家・里中満智子の使命感は?との問いに里中さんは、マンガ界の発展やいろんな権利を守ったりそういうことも一生懸命やらなければと思っていると語った。また、「天上の虹」はあと2巻で描き上げるが、そのラストシーンのイメージは?との問いに対しては、5年位前まではラストシーンは最後煙になって立ち昇っていくと思っていたが、亡くなったあとしばらく残された方達がどうするかまで短いところまでだが描くことにした。なので最終巻の真ん中あたりで持統天皇は亡くなる予定で今描いている。物語が終えるという感じではなく、こうして彼らの人生は続いていく、そして世の中は日々を積み重ねていく。持統天皇の想いのある一部をいろんな方々が受け止めてこれからどうしようと思っていくかまで、なので他の方にとっては未完の人生、それで終わると里中さんは語った。

キーワード
都島区(大阪)
万葉集
ピアの肖像
アリエスの乙女たち
あすなろ坂
天上の虹21
奈良県
持統天皇
天武天皇
淀川
天上の虹
中大兄皇子
大海人皇子

エンディング (その他)
06:52~

エンディング映像。

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