プロフェッショナル 仕事の流儀 傷ついた親子に幸せを〜小児神経科医・友田明美

『プロフェッショナル 仕事の流儀』(プロフェッショナル しごとのりゅうぎ)は、2006年1月10日に放送が開始されたNHK総合テレビジョンの情報・ドキュメンタリー番組である。

出典:goo Wikipedia

放送日 2018年11月5日(月) 22:25~23:10
放送局 NHK総合

番組概要

オープニング (その他)
22:25~

今回のプロフェッショナルは、小児神経科医・友田明美医師。医師であり脳の研究者でもある友田医師は、虐待が脳に深刻な傷跡を残すという事実を、世界で初めて科学的に立証した。

主題歌「Progress」kokua

キーワード
虐待
kokua
Progress
ハーバード大学
ADHD
自閉症
愛着障害

傷ついた親子に、幸せを 小児神経科医 友田明美 (バラエティ/情報)
22:28~

「スターバックスコーヒー」の店舗の映り込み。

今回は、福井・永平寺町の福井大学医学部附属病院に務める小児神経科医・友田明美医師に密着する。友田医師が率いるのは、虐待で心に傷を負った子どもや、心の発達に問題のある子どもを専門に診る「子どものこころ診療部」。週2回の外来診察には全国から患者が訪れる。友田医師は、子どもに気さくに話しかけ、自己肯定感を上げるためにささいなことでも褒める。また、子どもが話しやすい雰囲気を作るため、白衣も着ない。治療は薬物療法も併用して進められるが、友田医師は診察での対話を大切にしているという。だが、診察の大半は子どもではなく親へと向けられる。本当に問題なのは、親の行き過ぎた子育て「マルトリートメント」だ。しかし、友田医師は親を責めない。友田医師は、「最初から完璧な親はいない。子どもと一緒に親も成長していく」と語る。そして現在、研究の一環として力を入れているのが、親の子育て教室「ペアレント・トレーニング」だという。

友田医師が診療とともに力を入れているのが、脳の研究だ。虐待によって脳がどんな影響を受けるのか15年にわたって研究してきた。きっかけは、ハーバード大学への留学。そこで、児童虐待の研究における世界的権威であるマーティン・タイチャー博士と出会い、共同研究に着手した。友田医師は約1500人に詳細な聞き取り調査を実施。体罰を受けた人と受けなかった人の脳のMRI画像を比較すると、体罰を受けた人の前頭前野の一部が約19%萎縮していることがわかった。虐待が脳に与える影響を世界で初めて科学的に立証したのだ。友田医師はさらに研究を進め、暴言を受けた子どもは聴覚野が変形したり、親のDVを目撃しただけで視覚野が萎縮することも明らかにした。昨年度、全国の児童相談所に寄せられた相談件数は、過去最多を更新した。子どもたちの辛い記憶を消すことはできないが、友田医師の研究によると傷ついた脳は、その後のケア次第で回復することが徐々に分かりつつある。

友田医師のもとへやってきた中学1年生の男の子は、同級生に暴言や暴力をふるうなど感情のコントロールができなかったため、1年前から通院しているという。脳の画像解析の結果、人から褒められると反応する脳の働きが極めて乏しいことがわかり、幼少期のマルトリートメントによる愛着障害と診断された。複雑な家庭環境で育った男の子は母親から虐待を受け、10歳でネグレクトされた過去があった。父親に引き取られた時には深い傷を負っていたという。友田医師の診療を受け、父親が粘り強く我が子と向き合い続けた結果、着実に問題行動は減っていた。だが、月に1度の児童相談所の面談の日、父親とのささいな口論によって、男の子は床に寝転ぶなどの行為を繰り返すようになってしまった。10日後、友田医師は親子を病院に呼んだ。男の子の脳を画像解析し、回復を目に見える形で示すことで父親の背中を押したいと考えたからだ。そして2週間後、画像解析の結果によって7カ月前とは明らかに脳が違っていることがわかった。友田医師は電話で父親に報告し、これまでの頑張りを労った。

友田医師は高校時代、仲の良かった親友が不登校になり、その親友の力になれないと痛感した経験があった。その後、熊本大学に進学し、研修医になった友田医師。当直の夜、搬送されてきた虐待が疑われる男の子が治療の甲斐なく亡くなった出来事で、無力感を覚えたという。そして28歳の時に小児神経科医として子どもの心を見始めた。しかし、教科書通りではない治療に焦る友田医師は、親を時に厳しく説教した。すると、相手も心を閉ざして診察は度々、行き詰まった。仕事でも結果が出せず、家庭でも娘に対してマルトリートメントに及ぶなど、友田医師は5年間、悶々とと過ごした。そんな友田医師を変えたのは、突然学校に行けなくなったという女の子との出会いだった。女の子に体罰を加える父親はリストラにあっていて、友田医師は女の子だけでなく家族と向き合った。そして家庭に平穏が戻ると、女の子も回復したという。この出来事から、友田医師は「親が変われば子も変わる」という信念を持つようになった。それから、近所のおばさんのように親を励まし始めた友田医師。43歳でハーバード大学に留学し、虐待が脳に与える影響を世界で初めて明らかにした。友田医師は「最初から完璧な親はいない。子育ての機会をエンジョイしていただきたい」と語った。

「昔より今のほうが明るい。波にもまれながら明るくなって今の性格になったと言っている」と話すのは、友田医師の長女・淑子さん。母の背中を追って薬剤師になり、今は熊本で暮らしているという。親子で会えるのは月に1回。友田医師は、娘と過ごす時間を大切にしている。

8月17日、かつて診ていた子どもを診察するため、熊本を訪れた友田医師。今も月に1度は福井から通っているという。この日、自閉症の女の子の診察にあたった友田医師は、妹も自閉症だという女の子の母親の追い詰められた様子を見て、夏休みの間だけでも姉妹を児童養護施設に預け、入院して体調を戻すよう問いた。しかし、母親は最後まで首を縦に振らなかったため、夫を呼び出して相談することに。夫は妻の入院には同意したものの、娘を施設に預けることは「捨てるのと同じ行為」だと拒んだ。友田医師は、家族の問題に深く踏み込むことに躊躇せず、説得を続けたが、父親が応じることはなかった。福井に戻っても家族を気にかけ、再び熊本を訪れた友田医師は、在宅ケアを利用するよう勧めると、夫ははっきりと頷いた。

キーワード
スターバックスコーヒー
虐待
ハーバード大学
ADHD
自閉症
愛着障害
永平寺町(福井)
福井大学医学部附属病院
マルトリートメント
ペアレント・トレーニング
ハーバード大学 マクリーン病院
DV
ネグレクト
熊本県
福井県
福井大学

エンディング (その他)
23:09~

友田医師にとって、プロフェッショナルとは「降りかかる困難から逃げずに、正面から向き合って、失敗を恐れず、常に前向きにチャレンジする人」だと語った。

番組ホームページ、Twitterのテロップ。

NHKオンデマンドの告知。

「プロフェッショナル 仕事の流儀」の次回予告。

キーワード
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