NHKスペシャル ロボット革命 人間を超えられるか

『NHKスペシャル』(エヌエイチケイスペシャル)は、NHKのドキュメンタリー番組。略称は「Nスペ」。単発のドキュメンタリーを制作・放送していたNHK特集に代わり、1989年4月2日放送開始。原則、毎週日曜日の21:00 - 21:50に放送するが時間枠を拡大したり他の曜日・時間に放送することもある。再放送は、火曜・水曜深夜。多くはハイビジョン放送である。本項では前身である『NHK特集』(エヌエイチケイとくしゅう)についても記述する。

出典:goo Wikipedia

放送日 2013年3月17日(日) 21:00~21:50
放送局 NHK総合

番組概要

オープニング (その他)
21:00~

オープニング映像。

巨大人型ロボット・クラタスは、アート作品だが人間がコックピットに入って操縦できる精巧な作りになっている。倉田さん、ホンダやヒューマノイドの製造者たちが、これからのロボットについて語った。また、二年前の福島第一原発事故がきっかけでヒューマノイド製作は加速している。その開発の最前線を取材する。

テーマ音楽:川井憲次

キーワード
川井憲次
クラタス
福島第一原発事故
ホンダ

ロボット革命 人間を超えられるか (バラエティ/情報)
21:04~

アシモは人の顔を自動で認識し、人間が来ると自分から道を譲る。人工知能で人と会話を行い、しかも同時に言葉を理解する。自分で飲み物を取りに行き、器用な指先で運ぶ。人の操作ではなく、ロボット自身が判断して行動する。

アシモを作ったのは、本田技術研究所。最高機密であるロボット研究室の撮影が許された。日本が誇るヒューマノイドが、アシモ。現在も新型機の開発が続けられている。アシモの最大の革新性は、知的能力の進化。搭載sれた人工知能が判断し、人が求めていることを理解し行動することが出来る。アシモは出格も発達していて、人間のうように繊細な動きをする指。指先にもセンサーが埋め込まれ、人間のように物の硬さを理解することが出来るため、硬い水筒はしっかりと、紙コップは軟かく持ち変えることが出来る。指のセンサーから情報を得て、人工知能が判断している。

本田技術研究所でアシモ開発の責任者を務める重見聡史さんは、開発当初から人の役に立つロボットを作りたいと考えていたと話す。

アシモは、身体能力が高く、走ることも出来る。本田技術研究所の重見さんはロボットが走るのは空中に浮いている瞬間も姿勢を崩さずにいなければならず、全体のバランスをとることが難しいと説明した。アシモは、腰のセンサーで角度を測って、上半身を微妙に前後左右で傾けて空中で綺麗にバランスを保っている。

福島第一原発事故の現場で必要となったのは、ロボットだった。日本が派遣を要請したのは、アメリカ製の軍事ロボット“パックボット”だった。2011年4月に福島原発に投入され、建屋内の撮影に成功している。その後も様々なロボットが事故現場に投入された。しかし2年経ったいまも調査にとどまり、人に代わって作業を行うまでには至っていない。

本田技術研究所では、福島第一原発に投入するためのロボット開発が始まった。アシモの開発チームが集結して、一刻も早い投入を目指してバルブ開閉に特化した作業用ロボットの開発を行った。開発の切り札として、アシモの高度なバランス制御技術を利用しようという案が出た。開発を初めて4ヶ月後、アシモの足がバルブ開閉のアームになった。

茨城・つくば市の産業技術総合研究所で、開発中のロボットが東京電力から評価テストを受けることになった。原発内部を想定したテストでは作業は遠隔操作で行われた。現場での不確定要素も含めて行ったテストでは、復旧作業を任せられる見込みが立った。

震災直後から、ホンダにはアシモを福島原発に派遣してほしいとゆう連絡が殺到したが、アシモにはまだその能力がなかった。アシモには障害物を乗り越える力はなかったのだ。しかしホンダはすぐに動き、東京電力に普及作業のためのロボットを無償で作りたいと申し出た。東電から依頼されたのは、原発内部のバルブ開閉を行うロボット開発だった。

11月大阪でヒューマノイドの国際会議が開かれ、世界からロボット研究者が集まった。“ロボティクスチャレンジ”を呼びかけるため、ギル・プラット博士も乗り込んでいた。これは大規模災害を想定した災害用のロボット開発を競い合うというプロジェクトであった。与えられるミッションは、車を運転する・瓦礫を歩く・障害物を除く・扉を開く・道具で壁を壊す・ハシゴを上る・バルブを回す・故障修理、の8つだ。参加が認められれば、最大4億円の開発費が提供される。世界から100以上の参加申し込みが殺到しているが、日本の研究者たちはこのプロジェクトの参加に及び腰だった。

福島第一原発事故を機に、ワシントンのアメリカ国防総省でもヒューマノイドロボット開発が急遽始まっていた。アメリカ国防総省は、災害ロボットの中心にヒューマノイドロボットを位置づけた。ギル博士は、福島第一原発事故で人間の環境に対応したロボットが必要だと感じてヒューマノイドに行き着いたと説明した。

マサチューセッツ州のボストンダイナミクス社では、ヒューマノイド開発が始まっている。製作された災害派遣用ロボット「アトラス」は、階段を登って段差をジャンプしたり、障害物を乗り越えることが出来るようになっていた。アトラスには、これまでの軍事ロボット「チーター」などの油圧ケーブルや、関節の自由度といった技術を惜しげもなく使っている。

ヒューマノイド先進国日本を一気に追い上げようとしているのが、韓国。科学具術の発展を担ってきた国立研究機関「KAIST」は、いち早くロボティクスチャレンジの参加を決めた。ホンダが14年がかりで開発したアシモをモデルに、わずか5年で作られたのがヒューボ。ロボティクスチャレンジに挑むため、ヒューボは大改造が始まっていた。常にアシモと比較されてきたヒューボは、アシモを越えるため、中身を世界に向けて公開し他の研究機関と共同開発をするという戦略に出た。ヒューボの動きはアシモと変わらないが、ヒューボはまだ人工知能を搭載していないためプログラム通りの動きしか出来ない。そして人工知能に秀でたアメリカと共同開発することが決まった。

東京大学のロボット研究室では、大規模災害を想定した災害用のロボット開発を競い合う「ロボティクスチャレンジ」の参加を前向きに検討していた。しかし、東京大学では軍事予算を使った研究が許されていないため、3人の研究者はベンチャー企業を設立してロボティクスチャレンジに参加することを決めた。大学のOBなども参加して、ヒューマノイドの開発が進められた。開発リーダーの中西博士は、本当に役に立つことに貢献できることにチャレンジしようと考えたと話した。

ある工場では、朝のラジオ体操に13体のヒューマノイド“ネクステージ”が加わった。この工場ではお店のレジの釣銭機を作っていて、ヒューマノイドはそれまで人間の居たラインにそのまま入って作業を行っている。ネジを締めたりゴムをつけたり、異なる仕事を行うことができる。ロボットを導入したことにより、13人がこれまでの仕事から外れた。より高度な作業に配置転換することで、工場の生産性を上げようとしている。

ボストンにあるリシンク・ロボティクス社には注文が殺到し、生産が追いつかない状態。今後工場以外にもコーヒーショップの注文取りやハンバーガーを焼くことも可能になるという。このメーカーは、50万社が顧客になると見込んでいる。

本田技術研究所では、ロボティクスチャレンジの参加を断った。国防総省の主催するプロジェクトより、目の前の危機に立ち向かうロボット開発を目指したためだった。東京電力の評価テストから1年近くたっても、ロボットの投入ができていなかった。ロボットには仕様変更が求められ、高所から原発内部を撮影するカメラが搭載された。まもなくロボットは投入されるが、技術者たちはアシモを進化させた新型ヒューマノイドを作って災害現場に派遣することを目指していた。歩くだけではなく、あらゆる手段で目的地にたどり着くアシモを作ることを目標にロボット開発は続けられた。

今年1月に開かれた世界最大級の産業用ロボット見本市には、世界中のメーカーから最先端のロボットが出品された。中でも新型ヒューマノイド「バクスター」は多くの注目を集めていた。最大の特徴は人が手取り足取り仕事の手順を教えると、5分程度でマスターすることである。

本田技術研究所では、アシモを進化させる新型ヒューマノイド開発が続けられていた。実験機が作られ、段差や複雑な道を進めるように開発が進んでいた。初めて歩く凹凸がある床をためらうことなく進むロボットができていた。また、赤外線センサーを使って暗闇の中でも歩くことが出来るようになった。重見さんは、被害を拡大しないような減災ロボットを作って役に立ちたいと目標を語った。

世界各地でも災害用ヒューマノイドの開発はスピードを増している。ドレクセル大学では、韓国のヒューボの搭載する人工知能の開発を進めていた。“ロボティクスチャレンジ”のミッションの1つでもある自動車の運転も、ヒューボにハンドルを実際に握らせ走行させる実験を始めた。

栃木・芳賀町のロボット製造メーカーでは、工場用ヒューマノイドが電子部品工場に送られようとしていた。kのヒューマノイドは従業員に混じって部品の組立を行うという。このメーカーでは、100台を超えるヒューマノイドを日本全国に販売する見込みとなっている。

キーワード
アシモ
和光市(埼玉)
本田技術研究所
パックボット
クインス
4足歩行ロボット
つくば市(茨城)
福島第一原発事故
ロボット
ヒューマノイド
ワシントン(アメリカ)
アメリカ国防総省
マサチューセッツ州(アメリカ)
ボストンダイナミクス社
ロボティクスチャレンジ
アトラス
KAIST
チーター
LS3
ヒューボ
東京大学
ボストン(アメリカ)
ネクステージ
国防総省
加須市(埼玉)
リシンク・ロボティクス
バクスター
ドレクセル大学
人工知能
芳賀町(栃木)

エンディング (その他)
21:48~

エンディング映像。

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