NHKスペシャル モネ 睡蓮(すいれん)〜よみがえる“奇跡の一枚”〜

『NHKスペシャル』(エヌエイチケイスペシャル)は、NHKのドキュメンタリー番組。略称は「Nスペ」。単発のドキュメンタリーを制作・放送していたNHK特集に代わり、1989年4月2日放送開始。原則、毎週日曜日の21:00 - 21:50に放送するが時間枠を拡大したり他の曜日・時間に放送することもある。再放送は、火曜・水曜深夜。多くはハイビジョン放送である。本項では前身である『NHK特集』(エヌエイチケイとくしゅう)についても記述する。

出典:goo Wikipedia

放送日 2019年6月16日(日) 21:00~21:50
放送局 NHK総合

番組概要

オープニング (その他)
21:00~

6月、東京・上野の国立西洋美術館でクロード・モネの「睡蓮、柳の反映」が披露された。上部は欠損していたが、AIによるデジタル技術で復元したものも展示。青く静まり返った池に睡蓮が浮かび、水面には柳が映り込んでいた。モネの睡蓮の作品群はオランジュリー美術館にもあるが、復元図は同作に加わるべきと話す美術史家もいる。そもそも、「睡蓮、柳の反映」が発見されたのは2016年で、絵具が剥落するなど何が描かれているのか分からないほどボロボロの状態だった。数カ月後、モネの色彩が修復作業によって見て取れ、さらに欠損した上部の復元に人工知能を導入した。

キーワード
パリ(フランス)
上野(東京)
クロード・モネ
オランジュリー美術館
国立西洋美術館
睡蓮
睡蓮、柳の反映
人工知能

モネ 睡蓮 よみがえる奇跡の一枚 (バラエティ/情報)
21:04~

クロード・モネが描いた「睡蓮、柳の反映」は3年前、ルーブル美術館で発見された。長い年月に渡って、忘れ去られていた存在だったという。2018年6月、国立西洋美術館で作品を受け入れ、修復作業がスタート。絵の状態は芳しいものではなかったなか、30年以上に渡って西洋絵画の修復に取り組んできた森直義氏は表面に癒着した薄紙を絵の具が取れないように慎重に剥がしていった。一方、剥がれた破片はチョウザメの皮を煮て作った接着剤で固めていく。今回のプロジェクトで果たすべきは残された下半分の修復作業と欠損した上半分のデジタル復元で、国立西洋美術館での公開を控えていた。

松方幸次郎は日本に西洋美術館を作りたいと夢想し、渡欧。ゴッホの「アルルの寝室」、ルノワールの「アルジェリア風のパリの女たち」など多くの美術品を蒐集し、松方コレクションとも呼ばれるようになった。また、松方は人生の集大成として巨大な睡蓮シリーズを描いていたクロード・モネのもとを訪い、「睡蓮一柳の反映」を購入。だが、日本に持ち帰る前に第二次世界大戦が勃発。松方コレクションはパリからアボンダンの民家に運び込まれたが、作品の保管場所としては適していなかった。湿気によって深刻なダメージを受け、パリに戻った時には絵画としての価値はないとされた。

修復作業の開始から4か月、薄紙を剥がす作業は終わり、埃を取り除く作業に進んだ。モネが描いた色彩が少しずつ現れ、絵の具の立体感も蘇ってきた。深い青と緑の水面に浮かぶ睡蓮の姿が現出し、クロード・モネのサインも確認された。

クロード・モネは34歳の時に「印象、日の出」を発表。クロード・モネは34歳の時に「印象、日の出」を発表。近視眼的にはオレンジの色が何を表しているのか分からないが、全体で見ると朝日が波に映った港の風景が表現されている。50歳の頃には自宅に池を作り、睡蓮を植えた。池のほとりで筆を動かすモネの貴重な映像が残されている。モネは睡蓮の絵を300点近く描き、オランジュリー美術館には傑作とも称される作品群が展示されている。今回、復元を目指す「睡蓮、柳の反映」は巨大なシリーズの1枚として描かれたという説があり、作品のサイズ、キャンバスの素材は上記の美術館に展示されている作品数点と一致する。

「睡蓮、柳の反映」の復元プロジェクトはデジタル復元に移り、超高精細カメラで撮影。収集されたデータをもとにクロード・モネの色使いをAIを学習する。さらに復元プロジェクトリーダーの木下悠氏はフランスの研究所にて、在りし日の「睡蓮、柳の反映」を撮影したネガを目にした。欠損した上半分の左側に睡蓮の葉、中央には柳の幹が描かれ、白黒写真をデータ化。さらに修復された下半分と白黒写真を合わせると、ピタリと一致。AIは白黒部分にどのような色がつけられていたのか推定する。筑波大学の飯塚里志氏が独自のプログラムを開発し、モネの生涯に渡る作品のデータを集め、AIに色使いを学習させた。その回数、100万回を超えた。AIが推定した色使いを見た木下氏は「思っていたよりすごくいい。ただ青いだけになっていたら、どうしようか心配があった」と語った。

デジタル復元の中間報告会が行われたなか、監修にあたった国立西洋美術館の研究員らの反応は芳しいものではなかった。木下氏はさらなるトライを訴え、AIが学習した中にモネの若い頃の作品が多かったのが原因ではないかと推測。晩年の作品が所蔵されているマルモッタン・モネ美術館を訪い、「睡蓮、柳の反映」と同じタイトルの作品を目にした。70歳を超えたモネが使用したのは明るい色彩ではなく、最愛の家族を亡くし、失明の危機にあった中で暗闇に沈んだ世界を表現しようとしていたという。木下氏は黒い色使いをAIに学習させることを決断。同じタイトルの作品が展示された世界各地の美術館に足を運び、作品をデータ化。アップデート版は前回と比べて色のトーンが落ち着き、課題だった黄色の部分は緑と紫に変換されていた。

色彩は再現できていてもクロード・モネ独特の躍動感は表現しきれていないとして、木下氏は立体的な筆致も考慮に入れるべきと考えていた。モネの作風を調査してきた油絵画家の山田優アントニ氏に協力を仰ぎ、モネの筆使いを再現して貰ってそれをデジタル復元に取り込むことにした。一方、修復された部分の科学調査が行われ、絵の具に使われている物質を特定。酸化亜鉛は白、クロムは緑などモネがどの色の絵の具をどのように使っていたかがわかるという。また、剥落した絵の具の破片をもとにした調査も実施。絵の具の色や厚さをきめ細かく変え、色彩に深みをもたせていた。

科学調査などお参考にして山田優アントニ氏はクロード・モネの筆致を追求し、500パターン以上も再現。AIが導出した色彩、山田氏が再現した筆使いをデジタル画面で融合させ、作業は終了。6月上旬、「睡蓮、柳の反映」の修復、デジタル復元の成果が発表されることになった。公開に先駆けて美術館の関係者にお披露目。暗闇の中に青々と浮かぶ睡蓮、水面に映る深い柳の緑が表現され、馬渕明子館長は「ここまで推定復元できたとモネが聞いたら喜ぶと思いますけど、なんて言うのかな」と語った。

キーワード
パリ(フランス)
上野(東京)
クロード・モネ
オランジュリー美術館
国立西洋美術館
睡蓮
睡蓮、柳の反映
人工知能
ルーブル美術館
松方幸次郎
ピエール=オーギュスト・ルノワール
フィンセント・ファン・ゴッホ
アルジェリア風のパリ女たち
アルルの寝室
アンリ・マティス
長椅子に座る女
睡蓮一柳の反映
佐々木六郎
アボンダン(フランス)
印象、日の出
睡蓮・朝
日没
国立建築文化財メディアテーク
フランス
マルモッタン・モネ美術館
地中美術館
北九州市立美術館分館

エンディング (その他)
21:48~

エンディング映像。

番組宣伝 (その他)
21:49~

NHKスペシャルSPACESPECTACLEの番組宣伝。

映像の世紀プレミアムの番組宣伝。

BS1スペシャル 三島由紀夫×川端康成 運命の物語の番組宣伝。

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