NHKスペシャル 「平成 最後の晩餐(さん)〜日本人と“食”の30年〜」

『NHKスペシャル』(エヌエイチケイスペシャル)は、NHKのドキュメンタリー番組。略称は「Nスペ」。単発のドキュメンタリーを制作・放送していたNHK特集に代わり、1989年4月2日放送開始。原則、毎週日曜日の21:00 - 21:50に放送するが時間枠を拡大したり他の曜日・時間に放送することもある。再放送は、火曜・水曜深夜。多くはハイビジョン放送である。本項では前身である『NHK特集』(エヌエイチケイとくしゅう)についても記述する。

出典:goo Wikipedia

放送日 2019年4月30日(火) 22:00~23:20
放送局 NHK総合

番組概要

オープニング (その他)
22:00~

石坂浩二は平成最後の晩餐に自身で作った煮込みハンバーグを挙げた。

NHKスペシャルでは平成の食の変化、その向こう側に見える社会の変化を記録してきた。社会の価値観、家族の形態も多様化した平成を振り返る。

キーワード
NHKスペシャル

平成 最後の晩餐 ~日本人と”食”の30年 ~ (バラエティ/情報)
22:02~

平成最後の晩餐に石坂浩二は手作りの煮込みハンバーグを挙げ、テレビ局に収録で長時間缶詰め状態だった時に持参したという。橋本マナミは1食6円のワカメ丼を紹介し、木村美穂が試食した。

平成を通して国民食になったのは「牛丼」。阿佐ヶ谷姉妹にとって重宝したといい、国民の懐事情が大きく影響していたことが伺い知れる。サラリーマンの昼食代は景気の低迷とともに落ち込み、平成22年には507円を記録。

吉野家ホールディングスの安部修仁会長は「牛丼とは全て」と話す。平成当初、吉野家の牛丼並盛りは1杯400円だったが、平成13年には280円にまで値下げした。同年、過去最高益を記録。牛肉の輸入自由化で価格が下がったことが大きな要因だったという。当時、マクドナルドのハンバーガーは平日で65円、サイゼリヤはミラノ風ドリアを290円で提供。NHKスペシャルでは吉野家の躍進を伝えてきた一方、牛肉の輸入自由化で苦境に立たされる国内の生産者を記録した。

平成15年、アメリカで狂牛病が発生し、牛肉の輸入が禁止となった。吉野家は牛丼の販売を休止せざるを得ない事態に追い込まれた。当時、安部氏が拠り所としていたのは消費者からの励ましの言葉だったという。その後、殺虫剤が混入した餃子が出回るなど、食のグローバル化のリスクが顕在化したなか、吉野家の牛丼が復活したのは平成18年だった。そんな吉野家では現在、原材料費の高騰に直面し、牛丼(並)の値段は380円となっている。

平田オリザ氏は吉野家の牛丼が販売休止となった日、香港で仕事をしていて、現地の吉野家に日本人が列をなしていたのを覚えているという。

スープ作家の有賀薫氏はスタジオに用意されたキッチンでスープを調理。肉うどんからうどんを引いたもので、そこにトマトを加えることで旨味をプラスしている。

平成元年にはイタリア料理がトレンドとなり、その後、食のグローバル化が進んだ。平成18年にはB級グルメがブームとなり、石坂浩二は「誰と、どこで食べたかっていう思い出が一緒になると話が盛り上がる」と語った。平成23年には肉の消費量が魚の消費量を逆転した。

日本の食を代表する寿司を支えているのは外国産の魚で、すしざんまいを展開する木村清氏は「うちの場合、国内産は6割7割、3割から4割が輸入もの」と話す。平成に入るとスーパーにも安価な輸入ものの魚が陳列されるようになったが、その後、水産資源が高騰。マグロをめぐる争奪戦は激化している。その後、魚の消費量は平成13年をピークに落ち込み、輸入自由化で価格の下がった肉の消費量は増加。浦安魚市場では取引先を失い、親子2代で続けてきた店は閉店。長野敦彦さんは「これから、魚屋は厳しい時代になってくるのかなと思います」と語った。

平田オリザ氏が平成を通して思い入れのある食材にパクチーを挙げ、食のグローバル化を実感するという。阿佐ヶ谷姉妹は”とけるチーズ”じゃない、種々様々なチーズをセレクト。

平成25年、和食がユネスコの世界無形文化遺産に登録され、外国人に耳目を集めるようになった。登録された同年、NHKスペシャルでは和食を特集。和食への関心が高まり、市場にも大勢の外国人が足を運んでいる。

平田オリザ氏は来日したヨーロッパの方に刺身定食を勧めたところ、「この内容でこの値段と驚かれる。ヨーロッパでは2000円ぐらいはしますから」と語った。

国の栄養調査などをもとに現代の一般的な献立3食を再現。彩りは豊かながら和食の要素は多くなく、また、使う油の量も多いという。石坂浩二はスタジオに並べられた料理を見て、「悪く言うとちょっと高級な病院食」と語った。

スープ作家の有賀薫氏はスタジオに用意されたキッチンでスープを調理。肉うどんからうどんを引いたもので、そこにトマトを加えることで旨味をプラスしている。2品目は「たらとジャガイモのバターみそ汁」で、水でたらとじゃがいもを煮て、そこに味噌を溶き、バターを落としたもの。

「あなたが食べたい晩餐は?」を番組で募集し、視聴者から寄せられたなかから、「赤飯」、「ティラミス」、「ピザ」、「玉ねぎの酢みそあえ」、「納豆ご飯」を紹介。

NHKスペシャルでは前身の番組時代から子供の食卓を見つめてきた。平成11年、子供が大人不在で朝食を摂るケースは51%にのぼっていた。バブル崩壊による家計悪化、ひとり親の増加が見て取れた。平成31年、女子栄養大学の武見ゆかり教授は埼玉県内の小学年生257人を対象に食卓の調査を行ったところ、上記の数値は62%にまで達していた。また、家族で食卓を囲ってもコミュニケーションが希薄になっている実態も明らかになった。女子栄養大学の足立氏は「食の優先順位というのは本当は一番大事だと思う。その家、その家でやれる範囲内で探し合うことが必要だと思う」と語った。

平田オリザ氏は「父親がいないのは昭和の方が多いといえるかもしれないが、多様化しているのは確か。ケースワーカーの話では食卓すらない状況。コンビニ弁当と菓子パンで済ませると、皿洗い、お手伝いという習慣もない。昔の貧困家庭ほど作らねばならなかったが、今は便利な上安価で手に入ってしまうので、そういうことも影響していると思う」と語った。

社会の格差が広がるなか、フードバンクによる支援が行われている。品質には問題がないが廃棄処分となってしまう食品を集め、貧困家庭や児童養護施設などに届けている。

49歳の松田さん(仮名)は生活のために食費を切り詰めているなか、通っている自立支援センターで職探しのサポートに加え、フードバンクを利用した食糧支援を利用。米や保存食など3週間分の食糧が届けられ、生卵をトッピングしたカレーを堪能した。フードバンクを支援を受けられるのは3回で、その間に正社員の仕事を見つけたいと考えている。食による支援を必要としているのは大人に限らず、ネットカフェで生活している10代の姉妹をNHKスペシャルでは特集した。どんな状況下にある子供たちも食だけは満足に取って欲しいと子ども食堂が各地で広がっていて、「マルチャンゴー」では週6日、いつでも無料で食事を提供している。フードバンクから提供された食品を利用していたが、現在は地域の人々が積極的に進呈している。

石坂浩二は「子ども食堂にも地域格差があるのではないか」と語り、平田オリザ氏は「公的支援も考えなきゃいけない時代。朝食を抜くと学力が低いといった統計結果もあり、最終的に社会に打撃を与える」と話す。

有賀薫氏は包丁、火を使わず、レンジで作れるスープを紹介。味噌をカップに入れ、豆乳を少々加えて混ぜる。そこに豆腐、豆乳を加える。彩りに豆苗をハサミでカットしながら乗せ、レンジで加熱。出来上がった一品を阿佐ヶ谷姉妹が堪能した。

東京・千代田区にある未来食堂では人と人との不思議な繋がりが生まれている。オーナーの小林せかいさんは大手IT企業に勤務していたが、4年前に未来食堂をスタート。50分間働くと、900円の定食を無料で食べられる。この取り組みは”まかない”と呼ばれ、賃金が発生しないので雇用とはみなされず、人件費はゼロ。毎月、黒字を計上している。また、50分以上働いたことで得た、食事ができる権利は他人に譲渡できる。また、2年前に都内で作られたシェアハウスでは5人のシングルマザーと7人の子供たちが共同生活している。山中真奈さんはシングルマザー同士が互いをサポートしあい、子どたちも楽しく食事できる環境を作りたかったという。料理の腕を振るうのは保育士の関野さん。

昨年まで共同生活を送っていた阿佐ヶ谷姉妹は「一緒に食事を囲いながら話すと、気持ちのバランスが取れることもある」と語る。今も部屋が隣同士だという。平田オリザ氏は「霊長類研究の話ではホモ・サピエンスだけが食事を一緒に摂る。今は子どもが1人で食事を摂れるようになったが、社会のシステムが危うくなっている。一緒に食事をすることは人間を人間たらしめる」と語った。

スタジオには有賀氏が作った「令和のスープ サラダチキンとアスパラガス エッグのせ」が用意され、石坂浩二ら出演者が実食した。石坂は「家庭の味がする。これが圧倒的に素晴らしい」と語った。

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ユネスコ
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世界無形文化遺産
吹き寄せ八寸
東北大学
たらとジャガイモのバターみそ汁
赤飯
ティラミス
ピザ
玉ねぎの酢みそあえ
納豆ご飯
坂戸市(埼玉)
女子栄養大学
スマートフォン
松戸市(千葉)
聖徳大学
子ども食堂
フードバンク
名古屋市 仕事・暮らし自立サポートセンター・金山
名古屋市(愛知)
豆苗
豆腐
味噌
豆腐と豆乳と豆苗のみそ汁
千代田区(東京)
世田谷区(東京)
令和のスープ サラダチキンとアスパラガス エッグのせ
アスパラガス
サラダチキン
片栗粉
豆乳

エンディング (その他)
23:19~

令和まで残り40分となったなか、石坂浩二は「豊かな食事の時代になればいいと思う」と語った。

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