NHKスペシャル マネー・ワールド 資本主義の未来(1)世界の成長は続くのか

『NHKスペシャル』(エヌエイチケイスペシャル)は、NHKのドキュメンタリー番組。略称は「Nスペ」。単発のドキュメンタリーを制作・放送していたNHK特集に代わり、1989年4月2日放送開始。原則、毎週日曜日の21:00 - 21:50に放送するが時間枠を拡大したり他の曜日・時間に放送することもある。再放送は、火曜・水曜深夜。多くはハイビジョン放送である。本項では前身である『NHK特集』(エヌエイチケイとくしゅう)についても記述する。

出典:goo Wikipedia

放送日 2016年10月19日(水) 0:10~ 1:00
放送局 NHK総合

番組概要

オープニング (その他)
00:10~

番組内容紹介。「人類に繁栄をもたらしてきた資本主義、この先にあるのは何なのか?そして成長は?」など。

キーワード
コレア大統領
ローレンス・サマーズ
ジャック・アタリ

爆笑問題×資本主義 (バラエティ/情報)
00:13~

田中裕二が世界の経済成長率について解説。1970年代からどんどん落ちてきている。今回はこのまま成長し続けるのか、それとも限界が来てしまったのかについて考える。

イギリスエディンバラでは、アダム・スミスが「国富論」で見えざる手が社会を繁栄に導くとしていた。現在ヤングホームレスが8万人を突破した。経済成長の出発点が崩壊しはじめている。シンクタンク代表ラウル・ルパレルさんは「まるで資本主義が役目を終えてしまったかのようです」と話した。

元米財務長官ハーバード大学教授ローレンス・サマーズさんは「これは人類が経済を生み出して以来、一度も経験したことのない事態です」と話した。これまで経済は不況に陥っても、経済政策や経済サイクルによって好景気を取り戻し、全体として成長に向かっていった。しかし現在はまるで上向いていこうとしない長期停滞となっている。ローレンス・サマーズさんは「長期停滞はいわば慢性的な病気でどんどん社会を衰弱させていくのです。その結果投資がなくなっていき、若者の失業とスキルの喪失につながるという負の連鎖を生み出します。そうなると社会全体で将来への悲観論が支配的になり、さらに景気が後退していくのです」と話した。

元イングランド銀行総裁のマービン・キングさんは「世界はアダム・スミスの見えざる手が成長を続けさせてくれると信じてきました。しかし資本主義が安定した世界を保つという物語は、誤りだったことが分かってきたのです。つまり我々は恐ろしく不透明で、何が起きてるか分からない世界に生きているということなのです」と話した。

大阪大学准教授の安田洋祐が登場。アメリカやドイツについて安田洋祐は「先進国の中では、比較的状況はまともな気はします。ただアメリカは格差が深刻で、平均的な労働者は全然豊かになっていない。ドイツは労働力も減ってきてなかなか成長率を補うのが難しい」と話した。

安田洋祐は経済が冷え込んでいる時に政府が出来ることについて「公共事業や減税による財政政策、もしくは、低金利政策などの金利政策。金利が下がり続けてゼロになってしまった」と話した。

安田洋祐は「経済成長しなくてもいいんじゃないかという意見もある。しかし経済成長がゼロの世界というのは、オリンピックでいうと記録が更新されないようなもの」と話した。

サリー大学教授ティム・ジャクソンさんは「人類の欲望は地理的限界を棚上げし、無限に成長を続けられると思い込ませたのです。しかし先進国の経済は目に見える形で減速しました。この方法ではもう成長できないことがわかった」と話した。ジャック・アタリさんは「経済における不正や腐敗、犯罪のまん延などが大きな問題となっている。民主主義や公益を守ることを資本主義が見失うとそれは破滅に始まりといえるでしょう」と話した。

フォルクスワーゲンなど、大企業の不正事件が勃発している。元UBSリーダークウェク・アドボリさんは「我々の銀行は瀕死の状態になり、生き残れるかどうかの崖っぷちに立たされました。危険な方法でしたが不正な取り引き以外選択肢がなかったのです」と話した。リーマンショックから経営を立て直すためクウェク・アドボリさんは禁じられた高額の取り引きを行った。クウェク・アドボリさんは「会社から厳しい目標が設定されたとき「それは無理です」と言えず、不正に踏み切らざるを得なかった」と話した。

元米労働長官でカリフォルニア大学教授ロバート・ライシュさんは「いわば「スーパー資本主義」ともいうべき、異質なものが生まれようとしています。より早くより効率よくより手頃なものを過剰なまでに追求するシステムに変貌しているのです。私たち人間はどれほど社会的良心がある人でさえ、出来る限り得をしたいと望みます。そして企業はあらゆる手段を使って競争を生き残ろうとします。行き過ぎた資本主義は、弱肉強食のジャングルのような世界を作り上げているのです」と話した。

安田洋祐は「物理空間も金融空間も限界となった。この先どうすべきかという問題になってきた。中国でもそういった状況になっているのが不安材料ではある」と話した。

安田洋祐は、共産主義社会主義と資本主義の中間の道を模索している、極論は危険、ただ人類の歴史を見てくると極論から経験でしか学べない、と話した。

安田洋祐は「大企業の不正事件自体はおそらく昔からあったが、将来が不透明になってくると延命しようという動機は強くなる」と話した。

イギリスがEU離脱を決めた日、AU投資ファンドは全体で5パーセント以上の利回りを確保して停滞を物ともしないカバーを見せつけた。ロテラ社社長ロバート・ロテラは「そのうちAIが進化し、1ヶ月先のマーケットの動きまで予測して売買できるようになるでしょう」と話した。ノーウェスタン大学ロバート・ゴードンは「いま多くの分野でイノベーションが育っています。3DプリンターやAI、ビッグデータ、そして自動運転。生産性が上がり、成長は加速するでしょう」と話した。

シェアリング・エコノミーについて解説。生産、消費、所有の仕組みを根底から覆し、物を作らずに空間やサービスを共有することで利益を生む新たな経済を生み出そうとする。現在新型配車サービス「ウーバー」はフォードなどを超えてヨーロッパを席巻している。また旅行者と自宅の空き部屋を貸したい人をネットで結ぶ「エアビーアンドビー」などが人気となっている。Airbnbジョー・ゲビアCPOは「20世紀型の古い経済から、より多くの市民が経済の主体となって利益を得ていくという、新たな新本主義に移行しているのです」と話した。

かつて経済学者ヨーゼフ・シュンペーターは、新たなイノベーションにより古いものが淘汰されるが次々と真似する企業が現れて全体の利益を上げられなくなる、つまり成長のためには無限の破壊が避けられない「創造的破壊」を提唱した。シェアリング・エコノミーにより、旧来の宿泊客が激減している。

安田洋祐はシェアリング・エコノミーについて、今までも技術革新によって産業がガラっと変わってしまうことはたくさんあった、一番大きな違いは短期間で変化が起きている、と話した。

安田洋祐は、AIによって定型化されたデスクワークを行っている人の仕事が奪われる可能性がある、必ずしも低賃金労働とは限らない、と話した。

安田洋祐は、成長は出来るんじゃないかと思う、日本はどんどん人口も減り始めているが生産年齢人口も早いペースで減り始めている、そうなると1人当たりは結構頑張って働いている、と話した。

安田洋祐は、資本主義は今までもずっと変わってきた、資本主義もいろんな形で軌道修正されてきた、問題を克服していくための広い意味での制度設計は十分に可能性がまだある、と話した。

キーワード
エディンバラ(イギリス)
アダム・スミス
国富論
ハーバード大学
大阪大学
サリー大学
フォルクスワーゲン
バークレイズ
オリンパス
東芝
ゼネラル・モーターズ
ペトロブラス
UBS
リーマン・ショック
ロテラ社
フォード
ゼネラルモーターズ
ウーバー
エアビーアンドビー
Airbnb
シェアリング・エコノミー
ヨーゼフ・シュンペーター

エンディング (その他)
00:57~

利益を追求し不正事件を起こした元トレーダークウェク・アドボリは「取り引き中によくアダム・スミスの「見えざる手」の話をしました。彼の故郷に私がいるなんて皮肉ですよね」と話した。フェイスブックは上空の巨大ドローンで50億人のネット市場を狙う。またピゲロー・エアロスペース社は2020年の宇宙ホテル開業を目指す。

「NHKスペシャル/マネー・ワールド」の番組宣伝。

エンディング映像。

キーワード
アダム・スミス
フェイスブック
ビゲロー・エアロスペース
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