NNNドキュメント 名ばかり実習生 外国人実習制度の光と影

NNNドキュメント(エヌエヌエヌドキュメント)は、1970年から放送を開始したNNN系列のドキュメンタリー深夜番組である。放送時の番組タイトルでは「NNNドキュメント'○○」(○○は西暦の下2桁)と表記される。

出典:goo Wikipedia

放送日 2013年7月1日(月) 0:50~ 1:20
放送局 よみうりテレビ

番組概要

オープニング (その他)
00:50~

オープニング映像。

名ばかり実習生 外国人実習制度の光と影 (バラエティ/情報)
00:50~

今年3月14日、江田島市・川口水産で社長と従業員が殺害されるという事件が起きた。逮捕された中国人は、外国人技能実習制度を利用して来日していた。制度に詳しい指宿昭一弁護士は、「実際は安い労働力を確保するため、来る方も実習のためではなく出稼ぎのため」と語る。制度をめぐっては各地でトラブルが起きている。今回は、揺らぐ実習制度の光と影を見つめる。

今年3月、江田島市でカキ養殖会社「川口水産」で、社長と従業員が殺害され、7人が重軽傷を負った。逮捕されたのは会社でただ1人の中国人実習生の男。男は「職場のみんなに ばかにされた」と供述している。それは、遺族にとって思いがけない言葉だった。

4月、中国人の安向君さんは中国人の同僚と共に広島市のカキ養殖加工会社「 大諭海産」で働いている。週6日働いて手取りは月18万円。それでも中国にいた頃の2倍になる。安さんの来日の目的はお金のため。子どもがいるので生活の基盤をつくりたいという事からだった。安さんは、“3年を上限に日本で技術を身につけ祖国で活用してもらう”という目的で作られた「外国人技能実習制度」を利用して来日した。しかし、大諭海産が安さんを受け入れた本音は慢性的な人手不足を補うためだった。広島県のカキ業者の約8割が実習生を受け入れており、この現場で事件は起きた。

外国人実習生は現在、日本に約15万人いる。うち、7割は中国人。川口水産の事件の容疑者の男を送り出した大連の業者の社長は「中国人が1人だけだから 日本人との心の交流は難しかったのかもしれない」と話した。容疑者の男の居住地だったとされる水産会社が建ち並ぶ石槽村で、男を知る人を探したが会えなかった。また、男は事件の直前に妻から別れ話があったと周囲にもらしていた。

キーワード
外国人技能実習制度
江田島市(広島)
広島市(広島)
中国
石槽村(中国)

名ばかり実習生 外国人実習制度の光と影 (バラエティ/情報)
01:00~

外国人実習制度の目的は技術の習得だが、それとは程遠い実態もある。ある中国人女性は、中国ではデパートで働いていたが、実習先は牧場だった。こういった職種のミスマッチについて法務省は「全体がそうとは考えていない 技能実習制度の意義に従って適正化に努める」と話した。また、佐賀大学の教授は、技術を習得できるかどうかは実習先の環境に左右されると指摘。

実習生の安向君さんは、中国の送り出し側に約70万円支払った。中国の給料で8ヵ月分にあたる大金で、親族からの借金で工面した。安向君さんはギリギリまで切り詰めて生活している。

安向君さんは同僚の中国人と2人で暮らしている。安向君さんはまわりに見られても恥ずかしくない家を建てることを夢にして働いている。しかし、理不尽な現実と直面する人たちもいる。この3月まで縫製工場で働いていたAさんは、休日は月1日だけで、残業は164時間に及んだ。しかも残業代は払われず、その額は300万円を超えた。Aさんの実習先は閉鎖されていて、経営者に話を聞こうとしたが応じてくれなかった。同じような不正行為は去年、入国管理局が認定しただけでも240件あった。

事態を重くみた総務省は法務省に勧告し、受け入れ団体の監督の徹底を求めた。6月24日、勧告を受けた法務省の入国管理局は受け入れ団体を集め、実習先の不正を見逃さないよう念を押した。制度に詳しい弁護士は「監理団体は非営利で受け入れ事業をやるはず 営利でやってはいけない」と指摘。2011年、日本弁護士連合会は実習制度の廃止を提言した。

都内にあるシェルターと呼ばれる一軒家には、会社から不当な扱いを受けた実習生が身を寄せている。ここでは市民団体「外国人研修生権利ネットワーク」が7年前から100人近い実習生を受け入れ、実習先との話し合いを手伝ってきた。国際研修協力機構によると、おととしの実習生の失踪者数は1155人。

キーワード
法務省
技能実習制度
佐賀大学
入国管理局
日本弁護士連合会
外国人研修生権利ネットワーク

名ばかり実習生 外国人実習制度の光と影 (バラエティ/情報)
01:12~

広島市での実習生の交流会の模樣を取材。労働組合の有志が不定期で開いている。そこに残業代300万円を払われないままだったAさんの姿もあった。Aさんは労働組合に助けを求め実習先と交渉し、残業代全額を受け取った。Aさんは「日本は法律があるのに何で会社がそれを守らないのか理解できない」と話した。

安向君さんが日本で迎える二度目の夏、今では会社にとって欠かせない存在となっている。大諭海産社長である大可勇さんとの息も合ってきた。しかし実習制度での日本滞在期間は3年と決められている。日本人労働者の人手不足にあえぐ地場産業の雇用の難しさがある。安さんは「実習制度をなくすと私たちが来日するのは難しくなるでしょう。機会があればまた来たい」と話した。

キーワード
広島市(広島)

エンディング (その他)
01:18~

NNNドキュメントの次回予告。

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