目撃!にっぽん 日本に逃げてきたものの 知られざる“難民”の実態

『目撃!にっぽん』(もくげき!にっぽん)は、2017年4月9日からNHK総合テレビジョンで放送されているドキュメンタリー番組。本項目では、前身番組として2010年4月3日から2017年4月1日まで放送された『目撃!日本列島』(もくげき!にっぽんれっとう)についても記載する。

出典:goo Wikipedia

放送日 2017年10月17日(火) 3:35~ 4:10
放送局 NHK総合大阪

番組概要

オープニング (その他)
03:35~

オープニング映像。

テントで寝泊まりして暮らす外国人男性。彼は自分のことを難民だと話す。紛争や宗教的迫害で生まれる難民は世界で6500万人とされ、去年の日本における難民申請は初めて1万人を超えた。取材したアフガニスタン、トルコから来た男性はいまだ難民の認定が得られていない。今回は知られざる難民の実態を追った。

キーワード
難民
アフガニスタン
トルコ

急増“難民”希望の地 ニッポンの現実 (バラエティ/情報)
03:38~

取材を初めたのは1年前。きっかけは新聞の地方欄に掲載された、母国で死刑判決を受けた男性、同志社大学に合格という記事だった。男性は6年前に来日し、難民認定を申請しているとされていた。アフガニスタンから来たイーダック・モハマド・レザさん。2011年アフガニスタンではタリバンがテロ行為を繰り返していた。当時、レザさんは孤児たちを支援するため、日本のNGOで働いていた。タリバンはレザさんを外国組織と関わったとして死刑宣告し、襲撃したという。命が危ないとしてNGOの力を借りて、観光ビザで入国。入国管理局に難民認定を申請したが却下されてしまった。レザさんは大学に入学。滞在資格を得るために留学生としてビザを取得したが、ビザは卒業すると切れてしまい、アフガンに帰国させられてしまう可能性もある。今、レザさんが気になっているのは、故郷に残してきた妹のこと。先の見えない暮らしが続いている。

取材を続けると、レザさんと同じような外国人が急増していることが分かった。難民を支援する大阪市内のNGOには月に20件ほどの問い合わせが、東南アジア・中東・アフリカの外国人からあるという。この日、訪ねてきたのはセルビアから来た男性。所持金が乏しく、満足な食事も出来ていないという。男性はセルビアでは少数派のイスラム教徒で、差別する集団に襲われ、日本に逃げてきた。しかし、難民申請の書類すら受け取ってもらえなかった。NGOの担当者は入管に連絡。NGOのオフィスを住所することで申請を受け付けてもらえることになった。結果が出るのは、早くて半年後になる。生活はどうするつもりなのか?男性が案内したのは、住宅街の先にある雑木林。テントで暮らしていた。去年、日本で難民申請を行った外国人は1万901人。しかし、難民と認められたのは28人となっている。

なぜ、難民と認定されるのが難しいのか。レザさんは国を相手に裁判を行っている。認定されると在留資格や就労支援などを受けうることが出来る。政府がレザさんを難民と認めない理由は、アフガニスタン政府がタリバンの違法行為を放置、助長している状況にあるとは認められない。とのこと。難民認定されるのは、政府そのものが迫害。もしくは、迫害を行っている組織が放置をしていることが条件となっているのだ。レザさんは、国際的には同じようなケースが難民として認められていると主張している。日本の難民認定率は他の先進国と比べて大きく下回る0.3%。保護が必要な人を取りこぼしていないか法務省に聞くと、適正に行われている。申請の中には経済目的などが多く含まれると指摘した。レザさんは裁判に勝つことで日本の難民認定を問い直したいと考えている。さらに、体験を語る活動も始めた。万が一、本国に知られると身に危険が及ぶ可能性もあるが、難民認定されない人たちへの支援を強く訴えた。日本で認定を待ち6年。産まれて初めてレザさんは平和な社会で暮らしている。

難民認定を受けられなかった人が集まる街が埼玉・川口市。ここにはトルコから逃れてきたクルド人が暮らしている。日本で産まれたという子どもたちもいた。女の子の父親のサイードさんもクルド人。民族の祭りに参加したことが反政府活動があたるとして起訴され、12年前に来日。難民申請をしたが却下された。申請が認められないと、不法滞在者として収監。国外退去の手続きに入る。しかし、仮放免という制度にあたると一時的に拘束を解く。サイードさんは仮放免のまま、8年間暮らしている。仮放免では居住する都道府県から出られず、働くことも許されていない。日本ではクルド人女性と同居し、3人の子どもがいる。日本人と結婚した兄と経済的支援を受けて暮らしている。サイードさんは2ヶ月に1度、仮放免を延長するため入管に出頭しなければならない。去年は身柄を拘束され、2ヶ月帰ってくることが出来なかった。一方、仮放免で滞在する外国人が工事現場で働くなど、不法就労するケースが後を絶たない。自治体は行政サービスは提供しているが、税金を徴収できてない状況となっている。

レザさんは残れることを信じて、日本語の勉強に力を入れていた。裁判に勝つために証拠を集めてところ、アフガニスタン警察が出した、レザさんの逮捕状を入手することができた。そこには、キリスト教に改宗したという、事実と異なる罪が書かれていた。タリバンだけではなく、アフガニスタン政府も迫害を行っている可能性を示すものだ。5月下旬、レザさんは弁護士から事務所に来てほしいと呼び出された。裁判所から訴えを取り下げる代わりに定住者ビザを与えるというものだった。定住者ビザがあれば、滞在者資格を得ることが出来るが、難民とは認められず、制度に一石を投じるという思いは叶えない。

話し合いから10日後。弁護士から電話があり、ビザがOKという連絡があった。難民申請を取り下げ、定住者ビザを得る選択をレザさんはしていた。先の見えない裁判で争うより、いち早く生活を安定させ、妹を呼び寄せることを選んだのだ。レザさんは、日本で学び、アフガニスタンの平和づくりに貢献したいと考えている。どんな気持ちで取材を受けていたかレザさんに聞くと、最初はメディアに出たくなかった。でも、話さないと難民の問題を誰も知ることが出来ない。と話した。テントで暮らしていたセルビア人男性を再び訪ねたが、姿は無くなっていた。難民申請者数が年間1万人を超えた日本。今年6月までに難民認定されたのはわずか3人だ。

BGM:ウォン ウィン ツァン

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