目撃!にっぽん 老いた愛馬と見る夢は

『目撃!にっぽん』(もくげき!にっぽん)は、2017年4月9日からNHK総合テレビジョンで放送されているドキュメンタリー番組。本項目では、前身番組として2010年4月3日から2017年4月1日まで放送された『目撃!日本列島』(もくげき!にっぽんれっとう)についても記載する。

出典:goo Wikipedia

放送日 2017年8月1日(火) 3:35~ 4:10
放送局 NHK総合大阪

番組概要

オープニング (その他)
03:35~

オープニング映像。

広島県安芸高田市の小さな乗馬クラブに3年後東京パラリンピックの乗馬競技を目指す強化選手の高橋宗裕さんがいた。高橋さんの愛馬は雅乃王子という高橋さんが所有している馬だ。雅乃王子は17歳のベテラン馬だ。高橋さんは44歳の時事故で片足を失い、定職にもつかず生きる目標を失っていた。しかしオリンピック経験者の調教を受けていた雅乃王子は経験の浅い高橋さんを支え、国内大会6回優勝という栄誉をもたらし、やがて高橋さんはパラリンピックという夢の舞台を目指すようになった。しかし去年10月、強化指定選手を決めるための大会で高橋さんと雅乃王子の演技はかつてないほど混乱した。高橋さんの癖が雅乃王子の動きのバランスを崩すようになっていた。そしてこの春、雅乃王子とともに負けられない戦いに挑んだ。

キーワード
東京パラリンピック
安芸高田市(広島)

老いた愛馬と見る夢は (バラエティ/情報)
03:38~

広島県安芸高田市の山間に40年の歴史を持つエンゼル乗馬クラブがある。小中学生を中心に10人の生徒が国体などを目指し、馬術競技を学んでいる。その中に57歳の生徒、高橋宗裕さんがいた。高橋さんは10年前に馬術を始め、東京パラリンピックの強化指定選手に選ばれている。厩舎には9頭の馬がいるが、その中で最も年齢が高いのが高橋さんが所有する馬だ。馬の名前は雅乃王子といい、歩く姿が優雅で品があったとことから名付けられた。

去年10月、高橋さんはパラリンピック強化指定選手の座をかけて練習を行っていた。10月と翌年の3月の2回の大会で15人の強化指定選手が6人に絞られる。高橋さんが目指すのは、馬場馬術、馬の姿勢の美しさや、動きの正確さを競うスポーツだ。障害の程度によって5つのグレード分けられ、異なる障害のある人達が競い合う。高橋さんは一番低いグレードだ。その為健常者とほとんど差がない難易度の高い演技を求められる。高橋さんは義足のため左足に力が入らず、蹴って指示をだすのは困難だ。大きな課題は、体のバランスを保ち、手綱の強弱を安定させることだ。

高橋さんはできるだけ長い時間を馬と過ごせるように厩舎から1分程の小屋を借りて生活している。高橋さんは夜勤の社員としてプラスチック加工メーカーに勤務している。収入の殆どを雅乃王子の飼育に当て、自らの生活費は障害者年金から捻出している。高橋さんは学生時代からスポーツ好きだったが、44歳の時務めていた鉄鋼会社で事故にあい左足を失った。離婚し、子どももいなかった高橋さんは相談する相手もなく、どう行きていったら良いのかわからない日々が続いた。そんな時立ち寄った乗馬クラブで人と馬が一体になる魅力を知った。その後障害者が巧みに馬を操る姿を見たのをキッカケに競技馬術の道に入っていった。

馬術を始めて5年が経ち、本格的に競技に打ち込みたいと考え始めていた時に出会ったのが雅乃王子だった。雅乃王子は2歳の時地方競馬で競走馬としてデビューしたが、おとなしい性格だったため競走馬として大成はしなかったが引退後にオリンピック経験者の調教を受けたあと騎手の気持ちを敏感に読み取る才能が開花し、大会で実績を残すようになった。高橋さんが初めて雅乃王子に乗った時に経験不足の高橋さんを雅乃王子が常にリードしていた。その時一瞬でパートナーになれると確信した高橋さんは迷わず貯金をはたいて雅乃王子を購入した。一緒に出場した初めての大会でいきなり優勝し、その後も6回優勝を重ね、パラリンピックを本気で目指すようになった。トップレベルの選手の殆どがその時自分にあった馬を選んで臨むが、高橋さんは馬を一度も変えずに挑んできた。しかしそれが演技に影を落としていると見ている人がいる。それはトレーナーの成瀬亜紀子さんだ。高橋さんは技術の上達とともに試行錯誤を繰り返してきたがそれで雅乃王子は何が正しい指示なのかわかりづらくなってきているという。成瀬さんは選択肢の一つとして馬を変えることも検討すべきだと高橋さんに伝えていた。

去年10月下旬に兵庫・三木市で開催の馬術大会は2回にわたりパラリンピック強化指定選手の座を競う大会。高橋宗裕さんはその前半戦に参加。演技は予め決まったルートを進み、動きの美しさと正確さを競う。この日の高橋さんはミスが続き失格に。後半戦に僅かな望みを託すしかなくなった。

1月にて雅乃王子が左足に炎症を起こし、腫れが一ヶ月以上続いている。王子はもともと関節異常で左足がまっすぐ。そのために度々炎症を起こしてきた。王子の年齢は人間で言えば60歳で、炎症は治りにくくなっていた。

雅乃王子とパラリンピックを目指す上で、資金提供してくれるスポンサーを探さなくてはならない。高橋宗裕さんは広島県内のスーパーを訪問。スポンサーになってくれるには国際大会で一定の成績をおさめることが条件。海外の遠征費は1回約300万円。高橋さんはこの1年で20件以上の企業をめぐるも多くは門前払いに。人気競技との間では支援に差がある。今回の訪問では確約には至らず。

3月の大会前、高橋さん・成瀬トレーナーの2人が相談。勝つために別の馬も検討すべきなどと相談。高橋さんは雅乃王子を練習馬として、パラリンピック本番では別の馬で走る苦渋の決断へ。

3月の大会前の練習が本格化。雅乃王子との練習では高橋さんはハーフパスの練習に臨む。手綱で馬の向きを制御しながら、片側の胴を足で押し、斜め前に動かす高度なテクニック。成功すれば高得点が取れる。左足に力が入れにくい高橋さんには最も難しい技のひとつ。成瀬さんは左足の弱さを補うためムチを使用するようすすめるも、高橋さんは繰り返し練習してきた左足の動きと手綱さばきを信じようと考えた。高橋さんは練習を終えると夜勤へ。家に帰れずに車内で寝てしまうことも。会場へ向かう大会2日前では高橋さんは王子へ会いに行った。

3月11日の兵庫・三木市の馬術大会。高橋さんはハーフパスは一度もムチを入れずに成功も足の運びを間違える。高橋さんはことしの強化指定選手の座を失うことが決定的に。高橋さんは今のままでは終われないという思いが強くなっていた。

大会から1週間、高橋さんは再び練習を再開。18歳になった雅乃王子が走れるのはあと3年。確かな力をつけるまで支えてもらう時間。自らの夢を追うと決めた半年。それは、パートナーと歩むことのかけがえのなさに気づいた半年だった。

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