日曜美術館 国宝を楽しむ

『日曜美術館』(にちようびじゅつかん)は、NHK教育テレビジョンが1976年4月11日に放送を開始した美術関連の教養番組である。NHKワールド・プレミアムでも放送されるほか、2018年12月6日からはNHK BS4Kでも放送がスタートした。

出典:goo Wikipedia

放送日 2017年11月4日(土) 17:13~17:58
放送局 NHK総合大阪

番組概要

オープニング (その他)
17:13~

オープニング映像。

国宝を楽しむ (バラエティ/情報)
17:13~

1000年を超えて人々を引きつける絵に込められた技。時代ごとの美しさを極めた造形。それが「国宝」。現在、国宝に指定されている美術工芸品は885件。その4分の1にあたる200件あまりが京都国立博物館に集結した。日本美術界の巨人・雪舟の国宝6点が揃い踏み。有限な世界を描いた水墨の傑作。それだけでなく、背筋も凍る国宝も。さらに、世界に3つしかないと言われる幻の茶碗の1つが登場。きょうは、眼福のひとときをお届け。

井浦新と高橋美鈴が京都国立博物館へ。最初に迎えてくれたのは、ことし国宝になったばかりの仏像「大日如来坐像」。高さは3mを超え、平安時代の作と言われる。つづいて、同じく新たに国宝になった「不動明王坐像」。むき出しの歯や、ぎょろりと睨みつける目が印象的な鎌倉時代の作。

井浦新と高橋美鈴が改めてあいさつし、今回の展覧会を担当した京都国立博物館 研究員・降矢哲男さんを紹介した。降矢さんは「国宝」について「その美しさや歴史的な意味合いは当然 国宝に指定するのに重要だが、唯一無二の造形と卓越した技術も加えられて指定される」と話した。

降矢さんに案内され、縄文の美を代表する4点を観賞。この4つが1度に揃うのは初めて。日本最古の国宝が「深鉢形土器」。火焔型土器とも呼ばれている。その装飾の豊かさから、祭などのときに使われていたと考えられている。装飾は鶏の頭に近いと言われるが、何をかたどったものなのかいまだにわかっていない。考古の国宝を楽しむためのキーワードについて降矢さんは「このようにいまだにわかっていない部分など、”謎との対話”を楽しむこと」と話した。深鉢形土器の展示は10月29日まで。

つづいて「縄文のビーナス」とも呼ばれる土偶。お腹も出ていて胸も強調されていることから、妊娠した女性を表現していると思われる。頭に何かかぶっているように見えるが、これもいまだに詳細が判明していない。つづいて「仮面の女神」と呼ばれる土偶。ちょうど頭の部分に三角の仮面を紐のようなもので取り付けているのがわかる。お祭りの際にお面をしていたことが言える。首の横に穴があいているが、これも詳細がわかっていない。最後は「縄文の女神」と呼ばれる土偶。各所に穴があいており、何か装飾を施した跡と言われているがやはり詳細不明。「縄文のビーナス」同様、妊婦をイメージした土偶で、豊穣や子孫繁栄を祈るために用いられたと言われている。「縄文の女神」の展示は10月29日まで。

戦後、絵画の国宝第1号に指定されたのが、普賢菩薩像。薄闇の中、真っ白な象に乗る普賢菩薩を描いたもので、青や緑色を使い顔を写実的に描くのは中国絵画の影響だという。この絵には当時最高水準の技巧が凝らされている。普賢菩薩の下半身を覆う衣装は細密な描写がされていて、細い金のラインは金箔を極細に切って貼る”截金”という手法が用いられている。

薬師寺の吉祥天像の服装や飾りには中国のスタイルが色濃く出ている。太い眉とふくよか頬は当時の典型的な美人で、限られた色で艶やかさを表した奈良時代の傑作である。縦1.6m、横2.3mの大作である「釈迦金棺出現図」は涅槃に入った釈迦が遅れて到着した母のために起き上がり、説法した場面を描いている。自ら光を放ち、威風堂々とした姿の釈迦以外にも、神妙な面持ちの弟子や阿修羅、他にも様々な人や神や動物が表情豊かに描かれているのも見どころだ。

平安時代後期、社会は戦乱、飢饉、疫病で不安定な状況にあった。そんなときに仏の絵とともに人々に求められのが六道絵だった。六道というのは仏教語で凡人は天・人・阿修羅・畜生・餓鬼・地獄のそれぞれで苦しみの世界を生まれかわるという考えで、極楽往生や解脱しない限り延々と繰り返すとされている。六道絵を楽しむポイントは「残虐さとユーモア」だと

12世紀の絵巻である地獄草紙には、生きている時に商売でごまかして得をした商人などが、死んだ後に地獄に落ち、燃えている鉄を手で計らされるという様子が描かれている。苦しそうな人の顔がうまく描かれている。他にも鬼が鉄の臼で小さな人をすりつぶす様子を描いている。この絵が優れている点は、背景上部の黒い部分の表現が他の作品にはないことだという。一番罪の軽い人間が落とされる等活地獄を描いた「六道絵 等活地獄図」には、いわゆる地獄というイメージに近いものが描かれている。井並のおすすめは病草紙で、六道の一つに数えられている人間の世界がどれだけ残酷なものなのかを表しているという。井並さんはこの絵が当時の人たちに求められた理由について、密かに見たいという魅力があったのだろうと話した。

京都の神護寺で大切に守られてきたものが、「伝源頼朝像」。顔のや輪郭や髭などが美しい曲線、着物は定規で引いたかのような直線で、この線が合わさって幸喜な雰囲気を醸し出している。神護寺には他にも「伝平重盛像」と「伝藤原光能像」の2つの国宝がある。

風神雷神図屏風はよく知られているが、雷神の雷太鼓が絵からはみ出ていることや不自然な腕の曲げ方、赤で描く所を白で描くなど、絵画の常識を破っている。

長谷川等伯の松林図屏風は濃い霧の中に見え隠れする松林を描いていて、空間の奥行きと広がりを感じさせる余白の使い方が見事だ。余白の美を味わえる傑作は他にも円山応挙の「雪松図屏風」があり、これは余白を雪に見立てている。より白さを際立たせるために、裏打ち紙に米粉を混ぜた紙を使用したとも言われている。

陶磁器の国宝「曜変天目」は世界に3つしかない茶碗。この茶碗の最大の魅力は、自然光を当てることで浮かぶ、輝く銀河とも言える内側の模様と青白い色。

今年9月、84年前に競売の目録に掲載されて以来行方不明だった雪舟の「倣夏珪山水図」が発見された。

国宝に指定された雪舟の作品6点が、京都国立博物館に集結した。出演者それぞれで好きな作品を選んでみると、高橋さんは「慧可断臂図」を選んだ。本で見るのと異なり、絵の大きさや達磨の存在感などに驚いたのだという。井浦さんは「破墨山水図」を選んだ。数秒で描き上げたように思える絵で、他の絵と全く異なる線が見えるなどと話した。

雪舟を楽しむキーワードを、雪舟のコーナーを担当した山本さんは「豪速球投手」とした。その理由は、雪舟は描こうと思えば細かいものも描けた思うが、力で押していったためだという。他の同じ時代の絵描きは全体を考えて綺麗にまとめていったが、雪舟はそうはしなかった。また黒い部分と白い部分をかなり意識していて、ところどころは工夫しているが全体をみると力強さに溢れていると山本さんは語った。

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雪松図屏風
曜変天目
倣夏珪山水図
秋冬山水図
破墨山水図
山水図
四季山水図巻
慧可断臂図
天橋立図

エンディング (その他)
17:56~

出演者は美術品の持っている力に満たされて、疲れてきたなどと話した。

特別展覧会「国宝」は京都国立博物館にて11月26日まで開催。※会期中 展示替えを行います

エンディング映像。番組のブログ「出かけよう 日美旅」では、国宝を求めて京都を散策する。

テーマ音楽:阿部海太郎

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