関西UP! STOP!人口流出 関西に住みまSHOW

放送日 2017年3月27日(月) 19:30~20:43
放送局 NHK総合大阪

番組概要

オープニング (その他)
19:30~

今月、就職活動が本格的にスタートした。関西の若者たちは魅力的な職場を求めて首都圏に流出している。どんな仕事があれば若者の流出を止めることが出来るのか、ベンチャーや新産業が注目されている。そこで市民の皆さん関西に住みたい若者を増やす方法を考える。

キーワード
就職活動
梅田(大阪)

STOP!人口流出 (バラエティ/情報)
19:32~

この25年では関西から首都圏への転出が多く50万人あまりいる。若い世代の流出が顕著で10代後半~30代に集中している。転出理由で最も多いのが就職・転職で、若者が魅力的な仕事を求めている。この事についてスタジオの若い世代からは「自分のやりたい事を考えた時、本社が東京にあった。関西が嫌で出ているわけではない」、「自分のチャンスが多いと考え東京での転職を考えている」との意見が出た。経済学専門の松谷明彦さんは「関西が東京と同質の経済になっている。言葉は悪いが東京が一番煎じ、関西が二番煎じになっている」と説明した。

事前に1000人に行ったアンケートから意見を紹介。「ベンチャーなど将来性のある企業を増やし、革新的で魅力的な企業を生み出す必要がある」や「関西には世界にも通用するオンリーワン企業が数多くある。その情報がもっと若者に届く工夫が必要」などの意見だった。意見で多かったのが将来性のある企業産業の育成・優良企業のPR・女性が働きやすい環境の整備の3つだった。

人口流出を食い止めるために必要な魅力的な企業。それを支えているのがナレッジキャピタルで、この日は会員制のサロンに40人が集まっていた。普段出会うことのない異業種の人々が交流することで新たなビジネスや産業を生み出すのが狙い。

このサロンを利用することで急成長したのがGLMの小間裕康社長。GLMでは国内初となるスポーツカータイプの電気自動車を開発、車のデザインやモーター設計などを複数の会社と協力して高級スポーツカーをしのぐ加速性能を実現している。去年はパリモーターショーに出店、世界から注目を集めている。この日のサロンで小間さんはウェアラブルコンピュータの開発を行うソフトウェア会社社長との打ち合わせを行っていた。

コラボレーションが生まれる背景にはナレッジキャピタル独自の取り組みがある。それがコミュニケーターと呼ばれる専門スタッフの存在、サロンをまわって会員がどんな人と知り合いたいか聴き取り、会員同士を紹介している。また、企業や大学が試作品を展示する「The Lab.」に訪れたお客さんの対応も行っている。お客さんの意見を全て集約、開発側にフォードバックする。

スタジオの野村さんは「新しいことを生み出すのは、関西のほうがやりやすい」とコメント。更に松谷明彦は「日本の経済で最も大事なのは国際化。元々持っている関西人の気質を活かして首都圏を超える国際化が必要」と説明した。

学生の横山さんは現在就職活動をしているが、地元の中小企業の情報が届いていないという。そのため企業を幅広く見ることが非常に難しい状況にあり、インターンシップを多くすることが必要。

今月、地元の中小企業と若者をマッチングさせる合同説明会「テッペン企業による天下一合説」が行われた。何かしらの分野でNo1を掲げるオンリーワン企業が集まっており、学生にPRした。

奈良・葛城市にある酒造メーカー「梅乃宿酒造」は売上が右肩上がりだが、学生への知名度は低く去年の採用は4人、目標の半分以下だった。そうした中、学生に会社をPRするために目をつけたのが国が行う「ふるさとワーキングホリデー」、県などの自治体が地元企業と若者をマッチング、地方の仕事・暮らしに目を向けてもらうのが目的。この事業で関東の学生を2週間ほど職場体験に招いた。

大阪・西区にある大洋製器工業はクレーンのフックなどを製造・販売。製造業の堅いイメージを変えたいと独自の”ゆるキャラ”や”もえキャラ”を作りPRに力をいれてきた。採用担当の木場さんが今年取り入れたのは、働きやすさへの取り組みを新たなPR材料にすること。会社説明会の資料には残業が少ないことや休日の多さなどを盛り込むことにした。合同説明会ではこの事をアピールした。

地元企業と若者のマッチングについてトーク。電子機器会社の藤原さんは「親御さんが”大企業に行け!”という人が多く、そういう風に見られている中小企業がある事を感じた」と話した。学生側も安定志向の観点から中小企業より大企業に行く傾向があるため、企業は学生の将来像の提示をすることが重要。学生目線からすると2コ、3コ上の先輩からの意見が重要で、年配の意見を聞いても意味がない。また、アウトドアメーカー社長の川瀬さんによると、現代はデジタル ネイティブが重要、会社でSNSを多く使っているため多くの学生が受けてくれるという。

都道府県別の働く女性の割合では関西の多くの県が全国平均以下。理由の1つは女性に非正規が多いこと、女性の正規雇用が増えているのは東京圏のみ。

大手住宅メーカーの大和ハウス工業では女性の視点が新たなビジネスチャンスになっている。女性活躍のために女性社員を中心としたプロジェクトチームを立ち上げている。その結果できたのか”家事の負担が減る家”だった。 更にNTTフィールドテクノでは女性の視点により仕事効率がアップしている。電気工事を請け負っているが、女性のために工具を小型化するなど改良、すると自然と男性も働きやすくなり会社全体の効率がアップした。

女性の就業についてトーク。関東は過剰と行ってよいほど女性に対して取り組みをしており、関西でも過剰なまでの取り組みが必要との意見がでた。また、奈良県は女性の就職率が最も低く”働くなくても良い”と考えている人が多いという。若い女性が目標にできるモデルが必要だとされる。

若い世代の流出をどのように食い止めるのか、暮らしの視点から議論する。スタジオでは”関西のイメージが良くない”と答えた人は24人中8人、大阪府は16年連続でひったくりが全国で最多だという。

千里ニュータウンは入居開始から50年以上が経過、建物の老朽化や住民の高齢化に直面している。団地を運営するUR都市機構では4年前から若い世代を団地に呼び込もうと内装を大幅に変えるリノベーションに取り組んでいる。リノベーションを施した住居は300戸におよび、その7割に若者や子育て世代が移り住んでいる。賃貸ながら自分でDIYできる制度も取り入れており、自由に内装を変えることができる。URの田宮正太さんは「古い魅力も維持しながら、少し変えるべきとこは変える。ご自身でアレンジできるポイントも入れている」と話している。

神戸市は地域のブランド力を活かして若者を呼び込もうとしている。市内の洋菓子店では若者の移住を促すイベント「LIVE LOVE KOBE」が行われており、いずれも洋菓子に関わる仕事に興味がある人々が集まった。店主も4年前に神戸に移住、その魅力を伝えた。滞在先は市が用意したウィークリーマンション、宿泊費は無料。

神戸についてトーク。神戸市職員の平井さんによると、首都圏では神戸に対するイメージが薄らいでおり、その打開が課題の1つ。最近は映画「攻殻機動隊」とコラボ、神戸のPRポスターを作っている。地域の良さを生かした街づくりをし、次につなげていく事が重要。

千里ニュータウンのリノベーションについてトーク。主婦の谷澤さんは「まわりで新築を建てる人が多いなか、中古物件を購入して住んでいる。田舎特有の古民家や空き家が多くあるが、中古物件を探している母親もまわりにおおいためマッチングを上手にすれば空き家対策になる」とコメントした。

「街で行った「どのような街に住みたいか?」とのアンケート。多かったのが子育て環境の整備を望む声で、保育支援や子育て支援の充実を進めるべきなどの意見がでた。去年の出生数は約98万人で統計開始以来、初めて100万人を割れている。そのため子育てが手厚い街づくりをすれば人口増加にもつながるとみられる。

京都・綾部市では「子どもを育てたい」という家族が毎年20世帯以上移住している。理由の1つが移住者に対する地元の徹底的なサポートで、綾部市役所は9年前から定住サポート窓口を設けている。空き家の紹介、就農支援、就職支援など通常別々の窓口を受け付ける内容を一手に引き受ける。

綾部市ならではの特別な支援も行われている。30世帯の子育て世代が移住している滋賀郷地区ではボランティグループ「コ宝ネット」が移住を支援、20人のメンバーが活動している。代表の井上吉夫さんは移住者が地域に溶け込めるよう橋渡しをしている。取り組みの1つが移住者のあいさつ回りに同行、移住者の家族構成・子どもの名前・仕事などを紹介、地元民に安心してもらう。

兵庫・相生市職員の北條さんは「子育て世代にターゲットを絞っての移住対策を行っている」と説明。昨年は相生市をPRするためにアニメ動画を制作したという。また、和歌山・紀美野町の西岡さんは”郷土愛”を育ている事が重要だとの考えを示した。

番組では関西から出ていった若者へアンケートを行った。将来、関西に戻りたいかを聞いたところ、「戻りたい」・「どちらかというと、戻りたいという人」は合わせて7割近くにのぼった。この事について若手の廣芝さんは「最先端の研究が関西でも出来ることが重要」だと話し、同じく若手の田中さんは「関西が大好きで戻りたいが、その時に自分が戻れる環境にあるのか。戻れる状況にあるのかも多いと思う」と話した。また、有志の会を立ち上げた藤原さんによると、地道な活動でそれぞれが努力しないとできない、そこが大事だとした。

キーワード
東京都
北区(大阪)
ナレッジキャピタル
GLM
パリモーターショー
ウェアラブルコンピュータ
The Lab.
インターンシップ
中央区(大阪)
テッペン企業による天下一合説
葛城市(奈良)
梅乃宿酒造
ふるさとワーキングホリデー
西区(大阪)
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デジタル ネイティブ
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奈良県
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千里ニュータウン
UR都市機構
リノベーション
DIY
神戸市(兵庫)
LIVE LOVE KOBE
神戸(兵庫)
攻殻機動隊
綾部市(兵庫)
綾部市役所
滋賀郷地区(兵庫)
コ宝ネット
相生市(兵庫)
紀美野町(和歌山)
有志の会

エンディング (その他)
20:41~

収録を終えて出演者からは「関西の特色は多様性。いろいろな人がいろいろな意見を持っている」などの声がでた。

エンディング映像。

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