党首は何を訴えたのか〜密着18日間の戦い〜 2016年7月9日放送回

放送日 2016年7月9日(土) 20:00~21:10
放送局 NHK総合大阪

番組概要

オープニング (その他)
20:00~

明日投票日を迎える参議院選挙。私達の将来を誰に託すのか。政権与党として実績をアピールした自民党と公明党。一方、民進党など野党4党は共闘して与党に対峙。また是々非々で対応するという野党勢力も。党首は何を訴えたのか密着した。

キーワード
参議院選挙

党首は何を訴えたのか〜密着18日間の戦い〜 (ニュース)
20:01~

自民党の安倍晋三総裁は公示日の朝を熊本地震の被災地・大分・由布で迎えた。宿泊先で出発前、旅館の経営者達の声に耳を傾けた。

最初の演説は、熊本の熊本城の前だった。初日、安倍総裁は熊本と福島、被災地となった2つの県で演説した。昼食は車内でカツサンド。「ちょっと縁起をかついでカツサンドを食べた」という。安倍総裁は選挙戦の最大の争点はアベノミクスの是非だとしている。金融緩和などによる円安と株高を基調にすすめられてきたアベノミクス。選挙戦の最中、イギリスがEUから離脱をしたというニュースが飛び込んできた。遊説中も為替相場の動きが逐一安倍総裁に報告される。安倍総裁は「リスク管理をしっかりやるように指示を」と語った。

安倍総裁は、世界経済が不透明な中、アベノミクスは失敗だとする民進党に連日反論を展開した。神戸での演説で、民進党時代には雇用は増えるどころか10万人減っていると指摘。無責任で無能な政府に愛想を尽かして企業が海外へ言ったなどと話した。そして「気をつけよう、甘い言葉と民進党」と述べた。選挙戦の勝敗のカギを握るとされる32の一人区。自民党は野党4党の統一候補と激しく争っている。この夜、自民党本部で安倍総裁は選挙情勢の報告を受けていた。選挙情勢を観ながら応援に入る選曲を絞り込んでいくことを確認した。

この日訪れたのは、野党の統一候補がいる一人区の長野・茅野。演説では野党共闘への批判を展開した。念頭会見では参議院選挙で憲法改正を問うとしてた安倍総裁。しかし各地の演説では触れていない。出演した番組では憲法改正は選挙の争点にはならないと主張した。選挙戦5日目、自衛隊は憲法違反だとする共産党の幹部らの意見を激しく批判し、聴衆の拍手に包まれていた。

この日は長野・富士見町の特産品売り場に立ち寄った。安倍総裁はアベノミクスと並んで、一億総活躍社会の実現を掲げている。最低賃金の時給1000円への引き上げなどに取り組むとしている。青森・八戸などでの演説で訴える際は、魅力的で輝く女性の皆様に集まっていただいた、などと切り出した。待機児童の解消や保育士の処遇改善など女性への支援をアピールした。自らも最議員選挙で敗北した経験を持つ安倍総裁。安倍総裁はかつての雰囲気が良かった時の橋本政権でも結果は大敗になったことなどを引き合いに出し、「相当身を引き締めてとりくんでいかなければならない」と車中で述べていた。

民進党の岡田克也代表。民進党の公約の柱の1つが、安保法制の白紙撤回と憲法改正の阻止。岡田代表は改憲勢力に3分の2以上の議席を与えてはいけないと演説で繰り返した。長崎で平和を考える集いに参加した岡田代表。国会で安保法制が成立したことについて市民から意見が出された。岡田代表は「とんでもない総理が出てきたなと、国会70年の歩みをどう考えているのか、すごく怒りを覚える」などと安倍総理を批判した。野党共闘で望む選挙戦のため、松山などでは、多党の幹部とともに登壇した。与党に対峙するため全ての一人区で候補者を一本化した。安倍総裁の憲法観について厳しく批判した。日本列島を奔走する岡田代表は大好物の甘い食べ物で息抜き。先月、イギリスがEU離脱を選択し動揺が広がった金融市場。アベノミクスによる景気回復はこれ以上期待できないと考えている。公約では身を切る改革で財源を生み出し社会保障を充実すべきだとしている。介護施設を訪問した岡田代表は「特に介護職員の待遇改善は共通した問題で早くちゃんとしないと」と語る。経済成長の果実で社会保障を充実させるとするアベノミクスは限界だと大分・杵築の演説で批判した。選挙戦で度々足を運んだのは岡田代表の地元・三重県・激戦が伝えられる一人区の一人。ここで岡田代表は自らの進退をかけて闘うと宣言した。

公明党の山口那津男代表は政権与党としてアベノミクスの継続を掲げ、野党には対案がないと批判している。一方で公明党は、アベノミクスはまだ道半ばだとしている。この日山口代表が視察したのは愛知・清須にある部品メーカー。アベノミクスを更に進め地方や中小企業にも景気回復の実感を届けたいと訴えた。消費増税の延期を受けれて選挙に望んだ公明党の山口代表は横浜での母親たちの集まりに参加した。「この3年間でアベノミクスの効果が出てきて税収が伸びてきた、こうしたものを生かして財源を確保して一歩一歩進めていくことが大事」などと語った。夏の選挙戦、体調を気づかった妻の早苗さんから演説の合間に着替えと弁当が届けられた。山口代表は納豆が特産の茨城県の出身。今回公明党は、まだ選挙で問う段階ではないと、憲法改正については公約では触れなかった。

共産党の志位和夫委員長は委員長に就任して15年余り、今回で11回目の国政選挙。安保法制の廃止と立憲主義の回復を掲げ、安倍政権の打倒を訴えた。格差が拡大し、景気も回復しないとし経済の面でも政策の転換を訴える。野党共闘で望む今回の選挙戦。志位委員長は統一候補のために各地で演説をする。これまで共産党は原則全ての選挙区に独自の候補を擁立してきたが今回はすでに公認していた候補者を取り消すなど大きな決断を迫られた。全国を演説して回る志位委員長は移動中に音楽を聞くことが貴重な安らぎの時間。今回共産党は、反戦と平和を訴える市民グループと連携している。志位委員長は「心を1つにしてどれだけ結束できるかがこれにかかっている」などと話した。

野党共闘の一翼を担う社民党は安保法制の廃止を掲げ、吉田忠智党首は社会党時代からの組織が残る九州を重点的にまわってきた。18歳まで選挙権年齢が引き下げられた今回の選挙では教育や貧困対策など若者を意識した政策も訴え、吉田党首は給付型奨学金を公約に盛り込んでいるので実施できるように頑張ると語った。

おおさか維新の会の松井一郎代表は、大阪府知事を務めている。自らの給与を減らし、日本一報酬の低い知事としてその実績を強調。公務員の人件費を削減するなどして財源を確保すれば消費増税は必要ない、と訴えている。党の看板だった橋下前大阪市長が政界を引退後初めてとなる国政選挙。同じく地方から改革を訴える、名古屋市の河村たかし市長と連携し野党共闘と一線を画している。改選6議席を参議院で法案提出が可能な勢力の確保を目指している。知事としての公務も抱えての選挙戦。僅かな時間で昼食を済ませる。移動中にチェックするのは政治や経済の最新の動き。松井代表はアベノミクスの方向性は認めているが、より大胆な規制改革を行わなければ経済の先行きは暗いと考えている。おおさか維新の会は公約で、道州制の導入などを掲げている。そのための憲法改正は必要だとしているが、9条を巡る改正論議とは距離をおいている。

生活の党と山本太郎となかまたちは生活が第一の国造りを掲げ、小沢一郎代表は子ども手当月額2万6千円の実現などを訴えている。今回の参議院選挙では改選議席の倍増を目指し、選挙戦では野党と手を携えてきた。殊に共産党の対応がカギになると考え、志位委員長とも会談を重ねて共闘の道筋をつけてきた。

日本のこころを大切にする党の所属議員は3人で、今回は15人の候補を擁立し党制の拡大を目指す。中山恭子代表は自主憲法制定を政策の柱とし、北朝鮮の拉致問題で被害者の救出に関わってきた経験から国民の命と安全を守ることは政治家として最大の使命だと訴える。中山代表は国民の意思が明確に意思表示されていなければ、平和も維持することができないと語った。

新党改革の所属議員は荒井広幸代表1人で、アベノミクスを支持し安保法案の修正協議に合意した。だが与党とは異なり脱原発を訴えていて、 地元福島で被災地の人々の本音に耳を傾けている。

公明党・山口代表は、今回の選挙ではインターネットなどを通じて若者の意見を集める取り組みを行っている。これまでに1000万を超す要望が寄せられた。今回7つの選挙区に候補者をたてた公明党は比例と合わせて13議席以上の獲得を目指している。選挙戦最終盤は接戦が続く地域を集中的に回ることにした。3つの議席を7人で争う激戦区、兵庫・三田に入った山口代表は、公明党が与党にいることで平和外交が実現していると強調した。

参議院選挙の襷をかけた忠犬ハチ公の映像が流れた。

自民党の安倍総裁は九州の被災地で早期復興への思いを七夕の短冊に記し、選挙戦の後半には接戦が伝えられる1人区を集中してまわっていた。三重・伊勢市では伊勢志摩サミットで議長として取り仕切った実績を強調し、夕食会のエピソードを披露した。また、有権者とふれあう機会を増やすために握手ではなくハイタッチし、写真撮影にも応じた。街頭演説では政権交代後の中小企業への支援も訴えた。今月2日未明、バングラデシュ・ダッカで発生したテロ事件の情報が入り、総裁は演説を取りやめて対応に当たった。

共産党の志位委員長は選挙戦が残り1週間となったこの日、党の常任幹事会に参加した。志位和夫委員長は「あと1週間の頑張りで必ず躍進を現実のものにしたい」と述べた。共産党は世代に直接訴えることで支持拡大を図った。政策の柱の1つとして、基地のない平和な沖縄を掲げる共産党。志位委員長は戦没者の慰霊碑を訪れ地上戦を経験した住民の声に耳を傾けた。公約には、アメリカ軍普天間基地の辺野古への移設中止や、日米地位協定の抜本的改正を掲げている。志位委員長は「戦争か平和かというとても大きな岐路にある、非常に危険な動きが安倍政権の下で台頭している流れの中で退陣させなくてはならない」などと語っていた。

その後の演説では国際協力の重要性について熱弁を振るい、総裁は有事に備えて遊説先から東京から毎日戻っている。朝食は母の洋子さん、妻の昭恵さんと一緒にとり、第一次安倍内閣では健康問題で総理大臣を辞任したため、健康に配慮してフルーツ、ヨーグルト、野菜ジュースを摂っている。母が淹れてくれる玄米茶には梅干しを入れ、飲み干す。次に父の仏壇に向かい、灯明を灯し、合掌。母と夫人に見送られ、選挙戦へと臨む。

おおさか維新の会の松井一郎代表は今回、全国9つの選挙区に候補者を立てている。応援で各地を飛び回る松井代表は飛行機では原則普通席。「もったいないんでエコノミー」だと語った。この日は、東京・新橋で都知事の辞任を引き合いに、政治とカネの問題にメスを入れると訴えてた。選挙戦終盤、党本部に幹部たちが集められた。地元関西でも接戦が続いて油断ができないという情勢が報告された。関西を中心に回ることにした松井代表は身を切る改革を強調し、最後まで支持を呼び掛けた。

選挙権年齢が18歳に引き下げられ、安倍総裁は訪れた大学で学生らと食事し歓談した。移動中に総裁は「若い皆さんの期待に応えていきたい。皆で一緒につくっていくという気持ちで政治に参加してもらいたい」と語った。選挙戦最後の日曜日、東京・渋谷で街頭演説し、多くの聴衆がスマートフォンで演説の様子を撮影。そして、安倍総裁は「2020年の東京五輪を成功させ、日本がさらに飛躍をしていく。子どもたちに大きな夢を与えるためにもみなさんのお力を宜しくお願い申し上げます」と熱弁を振るった。

社会民主党の吉田忠智党首は、格差が広がり弱者が取り残されているとして、労働環境の改善や地域の活性化が必要だと訴えている。演説の合間に食べたのが立ち食いそば。党制を拡大し、より多くの役割を果たしたいと考えている。護憲を貫いてきた社民党は憲法を積極的に活かすべきだと訴えている。

民進党の岡田代表は地元三重のいなべ市を訪れ、自民党に議席を与えてはならないと指摘。また遊説先では公的年金の運用実績が昨年度に5兆円超の赤字となったことを取り上げ、政府与党の情報公開のあり方を論難した。昼食のために立ち寄った弁当店では店員から地域にはアベノミクスの恩恵を感じられないを聞かされた。東京の自宅に戻ると出迎えてくれた愛犬のはるちゃんと戯れ、医師である妻の多津子さんは家族の健康を気遣っている。岡田代表はくも膜下出血を罹患した母を医師として診てくれ、感謝しているとコメント。

生活の党の小沢一郎代表は、アラビアータを頼んでから「タバスコくれ」と店員に要求。激辛料理で乗り切る夏の選挙戦。この日、新潟・南魚沼市で政治の師とする田中角栄元総理大臣の像の前に立った小沢代表は、政治家は所得の再分配をもっと重視すべきだと訴えた。小澤代表は「安倍政権で良いという人は自民党に入れていただいて結構だけど、苦しい、不安だと思っている人が影でごちょごちょ言っていても始まらないので野党に票を投じて欲しい」と訴えた。

民進党は地域経済の立て直しを公約に据え、秋田県で農家を視察した岡田代表は安倍政権によって所得を保障する交付金が減らされているという不安の声に耳を傾けた。同党は子ども第一を掲げ、格差や貧困対策、給付型奨学金の実施を訴えている。岡田代表は遊説先で子どもたちと積極的に交流し、先進国で子どもの6人に1人が貧困、母子世帯・父子世帯の2世帯に1世帯が貧困というのは恥ずかしい話で、子どもは日本の宝であり、困っている子どもたちに手を差し伸べる政策をやり遂げて参ろうと熱弁を振った。

日本のこころを大切にする党の中山恭子代表は「編み物をしてる時って、相手のことを思いながら編んでることが多い、やっぱりこういうのは失いたくない」などと話した。経済政策ではアベノミクスを評価し、支払ったら消費税の額に応じて老後に現金を還付する独自の精度を提案している。さらに次世代への投資として公共事業の拡大を訴える。

新党改革の荒井広幸代表は、事務所近くの銭湯で選挙戦の疲れを癒やす。荒井代表は再生可能エネルギーの家庭への普及を訴えている。光熱費が下がれば家計がうるおい経済が上向くとしている。

今回、比例代表選挙に名簿を届け出たのは12の政党・政治団体で、社会民主党など届け出順に紹介をした。参議院選挙は明日投票。

キーワード
参議院選挙
由布(大分)
安倍晋三総裁
自民党
アベノミクス
熊本(熊本)
郡山(福島)
神戸(兵庫)
富士見町(長野)
八戸(青森)
さいたま(埼玉)
横浜(神奈川)
新宿(東京)
岡田克也代表
民進党
安保法制
長崎(長崎)
松山(愛媛)
杵築(大分)
東員町(三重)
名古屋(愛知)
山口那津男代表
公明党
清須(愛知)
志位和夫委員長
共産党
大阪(大阪)
森岡(岩手)
仙台(宮城)
社民党
宮崎県
給付型奨学金
生活の党と山本太郎となかまたち
河内長野(大阪)
NHK盛岡
おおさか維新の会
松井一郎代表
河村たかし市長
名古屋市
志位委員長
二戸市(岩手)
日本のこころを大切にする党
参議院議員会館
郡山市(福島)
新党改革
伊勢市(三重)
三田(兵庫)
伊勢志摩サミット
四日市市(三重)
日本共産党
杵築市(大分)
那覇(沖縄)
玄米茶
日米地位協定
普天間基地
新橋(東京)
渋谷(東京)
福岡(福岡)
東京五輪
吉田忠智党首
社会民主党
いなべ市(三重)
公的年金
小沢一郎代表
生活の党
南魚沼(新潟)
くも膜下出血
秋田県
中山恭子代表
荒井広幸代表
比例代表選挙
国民怒りの声
幸福実現党
自由民主党
支持政党なし

エンディング (その他)
21:09~

エンディング映像。

  1. 7月9日 放送