福島をずっと見ているTV vol.64「“忘れない”を引き継ぐ」

放送日 2016年12月28日(水) 11:05~11:25
放送局 NHK総合大阪

番組概要

オープニング (その他)
11:05~

明日へつなげよう。

今日はとある高校演劇部の芝居を巡る話。福島県立大沼高校演劇部。顧問の佐藤雅通先生のもと、芝居で震災・原発事故を描き続けている。そんな大沼高校演劇部の原点とも言える作品がある。シュレーディンガーの猫。原発事故から逃れてきた高校生と避難先のクラスメイトが互いに葛藤を抱えながらも一緒に前に進んでいこうとする姿を描いている。劇のラストシーン。ふるさとを追われた生徒がみんなに質問を投げかけた。最初は避難生活を経験した2人にしか共有できない問いかけが続く。問いかけは次第に避難先のクラスメイトにも分かち合えるものに変化していく。そして震災を忘れない。その言葉でみんなの思いが重なる。2012年に生まれたこの芝居が震災で大きな被害を受けた熊本の中学生によってこの秋、演じられることになった。福島と熊本。演劇を通じて震災を向き合おうとする人達の姿を追った。

オープニング映像。

キーワード
明日へつなげよう
福島県立大沼高校
シュレーディンガーの猫 ~Our last question~
熊本県
福島県

福島をずっと見ているTV (バラエティ/情報)
11:08~

会津地方にある大沼高校。東電福島第一原発から100km以上離れている。演劇部は毎年新たな作品に取り組む一方でシュレーディンガーの猫も演じ続けている。作品のモデルとなった演劇部OGの坂本幸さん。原発事故により前兆避難を余儀なくされた富岡町から会津に避難し、大沼高校演劇部にやってきた。佐藤先生や当時の部員たちは坂本さんの体験や思いを聞きながらみんなで芝居を作り上げた。坂本さんの気持ちを伝えたい。そんな思いから生まれたこの芝居は大沼高校演劇部に代々引き継がれてきた。9月、佐藤先生のもとに「シュレーディンガーの猫」をやらせてほしいという手紙が届いた。4月の震災で被害をうけた熊本県の中学校が「文芸発表会」という行事で発表したいという。

熊本県嘉島町。震度6強の揺れに襲われ関連死含めて5人が亡くなった。嘉島町立嘉島中学校。地震が大きな爪痕を残した。シュレーディンガーの猫の上演を企画した真嶋先生は「今回の熊本地震も忘れずに未来に向かっていくというか、頑張っていけるひとつの材料に、力になればいい」と話した。文芸発表会で演じるのはお芝居をやってみたいと立候補した8人で演劇部というわけではない。10月初め、練習がスタートした。本番まで1週間を切った10月17日。練習後、避難生活を送る生徒を演じる甲斐さんが先生と話し込んでおり、「最後なんかほしいです」等と劇のオーラスに原作にはないセリフを足したいと考えているようだった。10月23日、文芸発表会当日の朝。みんなで今日の舞台への意気込みを発表しあった。熊本地震から半年。文芸発表会には家族や地域の人達も駆け付けた。そして原作にはないセリフを足したいと、みんなで試行錯誤していたシーンでは「福島も、熊本も、ちゃんと前へ進んでいけると思う人」と呼びかけ、劇を見ていた人たちからも手が挙がった。箭内道彦は「最後のセリフをつけたのはスゴイ」「もともとみんな違うからひとつになるのは絶対に無理だけど、どうやったらつながって重なっていけるかと思った」等と話し、モデルになった坂本さんは「私個人の思いが詰まった劇が熊本でも繋がっていて、繋がりを感じた。福島のことも考えていることに対しても感謝です」等と話した。

秋、大沼高校演劇部は新たな作品に取り組んでいた。シュレーディンガーの猫から5年。避難した側と受け入れた側の間に今も存在する溝を埋め、一緒に前に進んでいきたい。そんな思いが描かれている。「第70回 福島県高等学校 演劇コンクール」で発表された。大沼高校の芝居を見て楽屋を訪ねてきた人がいた。ふたば未来学園高校演劇部の部員、彼女たちもまた震災後の自分たちの経験を芝居にしていた。箭内道彦は「“忘れない”ということ。忘れたいという声もよく聞く。彼女たちが受け止めてた“忘れない”ことの意味と難しさはすごくある」と話し、坂本さんは「最近福島から避難してきた子どもをいじめるニュースをみて胸が苦しくなって、苦しい思いをして避難してきたことを忘れないで温かい気持ちで迎えて欲しい」と話した。

キーワード
福島県立大沼高校
東電福島第一原発
シュレーディンガーの猫
坂本幸さん
会津美里町(福島)
熊本県
嘉島町立嘉島中学校
熊本地震
嘉島町(熊本)
福島県
大沼高校演劇部
よろずやマリー
第70回 福島県高等学校 演劇コンクール
ふたば未来学園高校

エンディング (その他)
11:23~

来年春、茨城の大学を卒業する坂本さん。福島で幼稚園の先生として新たな一歩を踏み出す。坂本さんは「夢がかなった。前に進まなきゃというのがすごく強くて、演劇部のみんなや先生からも後押しされていたので今度は私が福島のために貢献していきたいなと思って」と話した。

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キーワード
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