クローズアップ現代+ 「知られざる”虐待入院”〜全国調査・子どもたちがなぜ〜」

『クローズアップ現代+』(クローズアップげんだいプラス、英語: Today's Close-up)は、1993年からNHKで放送されているニュース・報道番組。放送開始時の番組名は『クローズアップ現代』。火曜日 - 木曜日の放送でNHK総合テレビジョンとNHKワールドTVおよびNHKワールド・プレミアム(2008年9月29日放送分からノンスクランブル放送)で放送されている。略称は『クロ現』。

出典:goo Wikipedia

放送日 2017年7月20日(木) 22:00~22:25
放送局 NHK総合大阪

番組概要

オープニング (その他)
22:00~

急増する児童虐待、虐待された子供が治療を終えても入院を続けざるを得ない虐待入院がある。全国の医療機関で初めて行われた調査結果を入手し、こうした子供が356人にのぼることがわかった。またこうした子供は中学生以上にも及び学校に行けない子供などもいる。虐待入院の実態に迫る。

キーワード
児童虐待
虐待入院

知られざる”虐待入院”~全国調査・子どもたちがなぜ~ (バラエティ/情報)
22:01~

去年3月までの虐待相談対応件数は10年前の3倍の10万件までのぼっている。虐待を受け病院で治療を受けると、親や施設に行くが、行き先がなく入院が強いられるケースの「虐待入院」が問題となっている。小児科医グループが454の医療機関に行った調査で去年までの2年間で虐待入院を経験した子供は356人いたことが判った。1ヵ月以上の長期に及ぶケースが3割で、最長9ヵ月の子供もいた。年齢では乳児から中学生以上まで広がっていた。

埼玉県立小児医療センターには虐待対応チームがあり、病院には虐待を受けた子供が数多く運ばれてくる。骨折や、育児放棄で皮膚の変色など命に関わるケースも少なくない。救急で運ばれてきた赤ちゃんは呼吸が弱り、病院は虐待を疑った。その後治療を終えたが2週間近く退院できずにいた。通常、治療を終えると児童相談所の判断で、親元に戻すか施設に預けることになる。だがどちらにも行けない場合、虐待入院となる。入院が長引き他の患者に影響が出たケースもあった。ベッドに空きがなくなり、救急の受け入れを断ったこともあったという。

今回の医療機関への調査で、児童相談所の対応に原因があるとの回答が多かった。名古屋の児童相談所では昨年度の虐待相談件数は450で5年前の2倍にのぼる。親元に戻せない子供の受け入れ先を決めるのは児童相談所である。しかし空きのある施設や里親をすぐに見つけることはできない。県内43ヶ所の施設の多くが入所率80%を超えている。また児童相談所の人手不足がある。この相談所の福祉士は13人で一人が年間50の案件を抱え、親との面談、関係機関との調整などから結果的に年に数件2週間程度の虐待入院が生じる現状があるという。

子供を受け入れる施設側にも入所を断らざるを得ない事情がある。埼玉・加須の児童養護施設では現在2歳半から18歳の子供80人が暮らしている。ここでは空きがあってもすぐ受け入れられない。背景に厚生労働省の方針で、施設に大人数でなく小規模で家庭的な雰囲気で子供を育てるよう要請している。子供同士の相性など考慮し、条件に合わなければ断ることもあるという。

奥山眞紀子さんが虐待入院で子どもたちが追い詰められている事態について「子どもの身になってみると非常に心の痛む問題」とコメント。「病院のこども憲章」について説明をした。虐待入院の構図を改めて紹介。村堀等記者は施設不足が深刻なことを明かし都内では100%を越えており、地方では空きがあり地域差が見られることなどを伝えた。

虐待入院を続ける赤ちゃんは育児放棄の疑いがあり保護された。赤ちゃんは治療を受け退院出来るまでに回復したが受け入れ先の乳児院や里親が見つからず入院は半年近くに及んでいる。担当の医師は虐待入院が続くことで発育に影響が出ることを懸念している。

調査から虐待入院が中学生などの学齢期にまで及ぶことが分かってきた。かつて長期の入院を強いられた美咲さんは心身症と診断され中学生のころ入院した。すぐに回復したが施設が見つからないため病院にいて欲しいと言われ8カ月間入院をした。美咲さんは中学校に通えず週3回病院で学習支援を受けた。美咲さんは「もう辛いよだれかたすけて。ずっといてくれる人が欲しい」とノートに綴っていた。

虐待入院が子どもたちに与える影響について奥山眞紀子さんは「発達に影響を及ぼす危険性が危惧される。1対1の人間関係の中で守られるということを通して人を信頼する能力を身に着けていくが、それがなかなかできなくなる」と指摘した。病院に子どもたちが長期間いることのリスクについて、入院中に親から再び虐待を受けたと疑われる子どもが少なくとも16人いたことがわかった。村越等記者は「厚生労働省の担当者は全く想定外の事態だと話していた」と話していたことを伝え「国は実態を詳しく把握した上で虐待入院が長期化するのを防ぐため受け入れ施設を探す期間までを具体的に定める必要がある」と説明した。番組に寄せられた女性の声を武田アナが紹介した。

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