明日へ−つなげよう− イナサの春にはげまされ〜仙台市荒浜〜

放送日 2018年6月3日(日) 10:05~10:53
放送局 NHK総合大阪

番組概要

オープニング (その他)
10:05~

人々の暮らしがあった荒浜。2005年の映像。伊達政宗の命で築かれた貞山堀の運河がある。2011年には大津波があり、180人が亡くなった。180ヘクタールの田畑は津波に飲み込まれた。佐藤さんは、7代にわたって田畑を守ってきた。家族で田植えをしたという。2005年の田植えの映像が流れた。イナサという南東のあたたかな風が吹く。苗を包み込む。春の風だ。新たな暮らしを築こうとする人たちの1年の記録。

キーワード
貞山堀
イナサ
若林区(宮城)

イナサの春にはげまされ (バラエティ/情報)
10:08~

荒井西という地区で、佐藤さんはここで暮らしている。2017年の春、庭先で野菜を育て始めた。土は荒浜から運んできた。300世帯が暮らす災害公営住宅。様々な地域で被災した人が集まっている。交流を深めるために、一緒に畑を作ることにした。

荒浜生まれの遠藤さん夫妻。妻の趣味は短歌だ。エレベーターの暮らしははじめてだという。慣れようとしているとのこと。飲食店をしていたとのこと。今は無職だ。震災で気力が亡くなったという。毎日が退屈だ。ベランダで、ミミズを育てているという。ミミズをえさに釣りにいくつもりだとのこと。妻は、頻繁に短歌をつくっている。地元の風景を歌にする。

7月、荒浜で行事があった。震災後はじめての海開きだ。7年ぶりに夏の賑わいがもどってきた。舘山さんは新しい生活をはじめた。老人ホームに入居した。6畳ひと間の住まいだ。なんにもする気がなくなったという。だからここに来たと語った。震災後に仮設住宅で暮らしていた。津波で妻とひとり娘となくした。励ましてくれたのは荒浜の仲間たちだ。集会所で、みんなで集った。話し相手も、将棋仲間もいた。災害公営住宅へ移った。荒浜の仲間とのつきあいも薄くなった。こんなにダメになるとは思わなかったと語る。簡単に死なせてくれないという。なんにもすることがない。だからここに来たという。

8月。堀の周りを遊歩道として整備するための工事が進んでいた。荒浜は災害危険区域に指定され人が住めないが、お盆には故郷を離れた人々が集まってくる。お地蔵さんは津波で亡くなった長男の嫁のために建てたのだという。荒浜に残されている住宅の基礎は震災遺構として保存が決まった。写真家の佐藤豊さんはさまざまな時代の荒浜を伝える写真展を行っている。

2017年10月。漁師の佐藤吉男さんは奇跡的に見つかった船で漁を再開している。自宅の跡地に建てた小屋で貝の選別などの仕事を行っている。80歳になったら自分の出来る範囲でと思っていたが、津波で家も船もやられて修理のために何百万と借りた、あと10年は死なないでねと言っていると吉男さんの娘の優子さんは話した。

災害公営住宅では住民同士の交流を深めようと作物を育てていた。こういうことがないと皆家から出てこないから楽しいと参加者は話していた。収穫したサツマイモはその後皆でふかして食べ、美味しいと話した。

利幸さん夫婦は年に一度は荒浜の自宅の跡地に行き草刈りをする。イナサに続き、秋に吹く西風・ナライも恵みの風である。荒浜の家で摘んだ花をまさ子さんは庭に植え替えていた。一方、荒浜では烏骨鶏の飼育が始まっていた。烏骨鶏の卵は普通の卵の約6倍ほどで売れるという。糞も肥料として利用できる。移動式の鶏舎を作ろうと市に計画書も出しているところである。

海では不漁が続いていた。松木波男さんはお世話になった人に振る舞うための魚を獲っていた。おすそ分けやそのお返しがこの土地の習わしであるという。

2017年冬、公営住宅に、クリスマスの飾りがつけられた。荒浜の海辺で、初日の出を待つひとたち。震災から7年めを迎える。荒浜の農家・佐藤さん夫妻を訪ねる。郷土料理に腕をふるっている。柿なましだという。おもちも用意する。自分のたんぼの米で、震災前は作っていた。2005年の映像。荒浜の家。海苔の養殖も仕事だった。味がいいと評判だった。

ごはんを食べるとすぐに仕事にかかる忙しさだった。3人の孫にも恵まれた。年明け早々、嬉しいことがあった。孫が結婚した。2005年には、田んぼでカエルをとっていた子供だ。佐藤さん夫妻は、その結婚式の写真を見つめた。

雪がつもった荒浜。野球少年たちがあつまった。雪の砂浜だ。3月11日。妻と娘を津波で亡くした舘山さんがやってきた。荒浜に来ると元気になるという。

渡辺さんが夢をかける烏骨鶏の小屋では、ひなが生まれた。8匹だという。渡辺さんは笑顔となる。畑にじゃがいもを植えた。卵と野菜の出荷を目指すという。

桜が咲き始めた。遠藤さんがベランダで育てたミミズ。大きくなった。遠藤廣さんは貞山堀に向かった。そしてミミズで釣りをした。そして、フナを釣った。奥様の谷さんも、やってきた。潮風がいいという廣さん。郷愁があるとのこと。谷さんは、短歌を作った。

佐藤さん夫婦の庭では、野菜の新芽が出た。津波を生き延び、根付いた。イナサの風が吹いているという。ふるさとを離れて七度目の春だ。佐藤吉男さんは荒浜に来ていた。以前ほどは漁に出られないが、漁具の手入れをして過ごす。カップラーメンが美味いという。イナサが吹き、最高だと語った。海は親と一緒だという。主のいない故郷だ。それでも、少しずつ時はたつ。

キーワード
震災遺構
荒浜(宮城)
アカガイ
サツマイモ
荒井西(宮城)
烏骨鶏
柿なまし
じゃがいも
貞山堀
イナサ
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アジ
イワシ

スポット

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