NEXT 未来のために [終]「この地で 家族とともに 震災6年の再出発」

『NEXT 未来のために』(ネクスト みらいのために)は、NHK総合テレビジョンの教養ドキュメンタリー番組である。

出典:goo Wikipedia

放送日 2017年3月14日(火) 1:49~ 2:19
放送局 NHK総合大阪

番組概要

オープニング (その他)
01:49~

津波の爪痕が今も生生しく残る岩手・大槌町の旧役場庁舎の周辺で住宅の建設が行われている。震災では町民の1割近く、1285人が犠牲となった。あの日から再出発への長い道程を歩み始めた。津波に洗い流された家や瓦礫が撤去されるまで1年、そこから2度と津波による犠牲を出さない街づくりが行われた。土地を嵩上げして命を守る大規模な工事に2年半、そして、住宅の再建にまで漕ぎ着けた。何を思い、何を支えに6年の月日を過ごしてきたのか? 家族とともに我が家を取り戻す人々を見つめる。

キーワード
大槌町役場旧庁舎
東日本大震災
津波
大槌町(岩手)

この地で 家族とともに (バラエティ/情報)
01:52~

大槌町では津波から街を守るため、海岸には震災前の倍以上の高さを誇る防潮堤が建設され、住宅の再建も始まった。だが、町に戻ることを決めたのは計画の半分にとどまっている。三浦浩一さん(56)は2月下旬に工事を終える自宅への引越しを控えていて、建築が始まってからは愛犬を伴って見に来るのが日課。嬉しさと少しの不安を抱えていて、ローンの完済の頃には81歳だという。三浦さんは6畳と4畳半の仮設住宅で息子の拓也くん(16)と妻の由紀子さん(54)と3人暮らし。夫妻はずっと息子に不自由な思いをさせていることを申し訳なく思っている。

震災から1年後、漁業協同組合に勤めていた浩一さんは基幹産業である漁業が壊滅的なことから、元の場所に戻ることを諦観していた。息子の拓也くんは小学5年、姉の彩華さんは中学3年と進学を控えていただけに資金面で不安が募っていた。だが、拓也くんはこんな家に住みたいと願うイラストを両親に見せ、浩一さんは息子が病院ではなくあの家で生を受けたことを思い出したという。勤めていた漁協は経営破綻し、浩一さんは解雇された。住宅ローンを組むには安定した収入が必要で、山間にある福祉施設で再就職した。慣れないデスクワークが中心ながら、2年前に施設長の資格を取得。定年後も働き続けるように住宅ローンを組んだ。

大槌町の中心部にはかつて商店街があり、20余りの店が再建を目指している。仮設の商店街で衣料品店を営む山崎繁さん(68)の細君は今も行方不明。山崎さんは家族への思いを胸にやれるところまではやってみたいと新しい店の設計を始めている。

中村樹鶴さん(56)は25年ローンを組み、昨年末に落成した新居に1人で暮らしている。震災後に血圧が上昇し、爾来、薬を服用。1人娘の美里さんは今年で20歳を迎えた。震災発生時、美里さんは津波を見ながら裏山へと避難し、流される自宅を見ていたという。樹鶴さんは別の場所に建てようと話をしたところ、美里さんは元の場所に戻ることを願った。その美里さんは盛岡にある福祉の専門学校に通学していて、小さい頃に面倒を見てくれた近所のお年寄りへの感謝の気持ちから、今度は自分が役に立ちたいと勉学に励んでいる。卒業後は介護福祉士の資格を取り、帰郷して父と暮らしたいと考えている。

住宅ローンの返済を抱える樹鶴さんは夜勤の仕事で朝4時まで工場で働いている。成人式を迎える愛娘のためにと昨年末に念願のマイホームを再建した。仕事から帰宅すると食事を摂りながら美里さんの中学の卒業ビデオを見、「自分だけだったら別にどんなとこ住んでもいいし、何やってても別にいいんだけど、娘だけには嫌な思いをさせたくない」と吐露した。2月16日、美里さんは介護福祉士の試験に合格し、電話で報告を受けた父親は言祝いだ。成人式に晴れ姿を写真に収めた新しい家で4月から2人の暮らしが始まる。

2月25日、近所に住んでいた人々の手伝いを受け、三浦さん一家は仮設住宅を出た。拓也くんは共に過ごしたベッドが処分されることになり、解体されたパーツを見て寂しさを覚えていた。3人はかつての我が家があった場所に建てられた新居を訪れ、海からこんなに近かったのかと感じ入っていた。拓也くんは小学校時代に描いた間取り図の通りの自室を手にし、嬉しさと両親への感謝の気持ちを語った。この地で生きていくと決断した家族たちが再出発の日を迎える。

キーワード
大槌町役場旧庁舎
東日本大震災
大槌町(岩手)
三浦彩華さん
盛岡市(岩手)
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