経済ドキュメント“決断” 残業禁止〜伊藤忠商事・岡藤正広社長

放送日 2013年11月23日(土) 8:45~ 9:15
放送局 NHK総合大阪

番組概要

オープニング (その他)
08:45~

日本社会と切っても切れない“残業”について、根本から見直そうとしている会社がある。伊藤忠商事は今年10月から午後8時以降の残業を原則禁止した。岡藤正広社長は残業の多い人が仕事できるわけではないと話す。きょうは岡藤社長の“決断”に迫る。

キーワード
残業

“残業禁止” 〜伊藤忠商事・岡藤正広社長〜 (バラエティ/情報)
08:47~

伊藤忠商事で残業禁止が始まった10月1日 朝6時、最寄りの駅に一人の社員の姿があった。山田哲生さんは朝から仕事をすることにし、オフィスにも一番乗りとなった。続けて目黒明さんが出社し、2人で社員食堂で無料の軽食を手にした。

今回 岡藤社長が決断した制度改革では国内2500人の社員に対し 夜8時以降の残業を原則禁止し、10時以降は全館消灯 完全禁止とした。必要な場合は早朝勤務を認め、5割増の時間外手当となっている。岡藤社長は朝 社員の様子を確認するために出社し、ちょっと早く来すぎではないかと話した。

始業時間の一時間半前 多くの社員が会社に出社した。8時30分からは役員会議が行われ、8時前に580人以上の社員が出勤したことが告げられた。午後7時30分には残業禁止の旨のアナウンスが行われ、社員の95%が午後8時前に退社した。

伊藤忠商事は約1500億円で米食品大手ドールの事業を買収し、会社の業績は好調となっている。

業績好調の今 岡藤正広社長はなぜ残業禁止を決断したのか。渡貫俊明が岡藤正広社長に密着取材すると、良い時は長く続かない 悪くなってから慌てても遅い という考えを教えてくれた。

岡藤さんが入社した昭和49年 繊維の市場は安い既製服が主流となり、輸入服はジリ貧となっていた。当時岡藤さんの課は二期連続の赤字で存続が危ぶまれており、その時 定時になると帰宅するが業績をあげていた上司と毎晩のように部下を残して会議ばかり開いていた上司がおり、残業ばかりしても成果をあげないと意味がないと強く思ったという。

岡藤正広社長はどのようにして残業禁止という異例の決断に至ったのか。ITビジネス第一課は今年9月まで200以上ある部署のうち13番目に残業が多い課で、夜遅くまで会議を開くことがあたりまえになっていた。岡崎社長は会議の多さに疑問を感じており、手始めに役員が参加する会議を削減するなどの改革を行った。岡藤社長は社員の働き方を根本から見なおさなければいけないという思いを強める。

その背中を強く押したのが東日本大震災。取引先が早朝から対応に追われていた週明け、本社の社員はいつもどおり午前10時に出勤している場面に出くわし、世間にズレができているという認識を強め 客とのズレを直すためにフレックス勤務の廃止や深夜残業の原則禁止などの勤務改革を行う運びとなった。

妻 岡藤有子さんの結婚記念日を過ごしている間も、服の売れ筋が気になってしょうがない。岡藤正広社長は家に帰ったら仕事のことを忘れるというのは僕はあまりすすめない、常に仕事を考えると話した。

残業禁止から10日目 岡藤社長は今回の制度改革を進める人事担当の幹部と話し合いをもった。ITビジネス第一課の松永公人課長は夜の会議を大幅に減らしたという。

残業禁止が始まって一ヶ月 その報告があがった。10月の1日平均は去年の472人から91人に減少した。

キーワード
残業
ドール
東日本大震災
フレックス勤務

エンディング (その他)
09:14~

エンディング映像。

  1. 11月23日 放送