明日へ -支えあおう- 復興サポート「放射能汚染からの農業再生 南相馬市」

放送日 2013年9月22日(日) 10:05~10:55
放送局 NHK総合大阪

番組概要

オープニング (その他)
10:05~

この夏、福島・南相馬市に遊び場となる水浴び場が出来た。南相馬市では原発事故の影響で川遊びなどが出来ないということで設けられたといい訪れた人は喜びを語っていた。

福島第一原発の北に位置する南相馬市では今でも約3分の1が人が住むことが出来ない。しかしその他の地域は通常の生活を取り戻しつつあるのだが田んぼなどは除染が終わっていないということで放置され雑草が覆っている状態だった。

3年間作付けが見送られているということで分子生物学者の河田昌東さんは農家の方も辛いと思うなどと述べていた。河田さんは1960年代から四日市公害訴訟などの支援活動を続けてきたといいチェルノブイリ原発事故でも現地に赴き農地の研究、支援をしてきたという。そして南相馬市に放射能の測定センターを作った。

番組ナビゲーターの迫田朋子が今日のテーマ、「放射能汚染からの農業再生」を説明した。そして南相馬市では住民達が河田さんと話し合いの場がもたれたという。

キーワード
南相馬市(福島)
除染
農業
四日市公害
チェルノブイリ原発事故

放射能汚染からの農業再生 南相馬市 (バラエティ/情報)
10:08~

南相馬市の住民と河田昌東さんの話し合いの場が設けられ農家のほか、地元の相馬農業高校の生徒も集まった.河田さんは住民達に意見を聞き、思うように出来ない現実があるがそれをどうやって越えていくかをこれからお話をしていきたいと説明した。

河田さんは南相馬市の放射線量率を表したマップで説明した。これによると調査を開始した2011年7月の時には年間2ミリシーベルト以下の場所すら少なかく多い地域もみられたが翌年は徐々に回復。今年4月になると半分以上が2ミリ以下となり多い地域もかなり少なくなっていた。

以前、河田さん達は安全な米作りをするための話し合いをし2012年3月に放送されたがこの時にした対策のことを説明した。稲の周りにある土や水に含まれるセシウムをゼオライトで固定。さらにセシウムの性質に似たカリウムを散布することで稲はセシウムよりもカリウムを吸収するといい安全な米作りを目指した。

この対策を去年、今年と実験的に行われた。そして収穫した玄米はキロあたり20ベクレル未満が104ヶ所、500から100ベクレルが3ヶ所とすべて国の基準の100ベクレル以下だった。

さまざまなデータで確認されたが河田さんは今後のポイントとしてセシウムは安定せず絶えず移動するということで低い数値があったとしても逆に高くなる場所もある可能性があると解説した。

稲作を経験してきた伊藤俊彦さんが説明をし話をした。伊藤さんは10ベクトル以下で田んぼで玄米を育てるのは難しくないと話し、伊藤さんが実際に稲作をしセシウム濃度を調べた場所を示した地図で解説。田んぼごとに数値が異なり風などで飛ばされた影響だと推測しているという。

河田さんはチェルノブイリ原発事故の時のケースを解説した。この時も当初1、2年間の内部被曝は50%が粉塵だったという。そして水源ではかき混ぜられるので表面にセシウムが溜まりやすいと説明した。

田んぼでは土の表面にセシウムが溜まりやすいというが河田さんは「代かき」に原因があると考えている。田植え前に水を入れて土ごとかき混ぜることを代かきと呼ぶがこれらのケースを調べるための実験によるとセシウムは土に付着しやすいといいこの部分は最後に沈殿するため結果として水の上ではなく土の表面に溜まるという。

畑と違い田んぼはこういった問題があるため水田の表面は高濃度になりやすい。こうした問題を河田さん達は工夫を重ねてきた。須賀川市の現場ではパワーのあるトラクターなどで畑を耕す研究が行われたがデコボコになったり小石がでて作業しづらくなるなどのトラブルが相次ぎその度に大型機械を導入して対応した。

伊藤さんは福島では農産物さえ気をつければいいと思われがちだが現場では汚染された土埃などが舞いそこで暮らす人達は影響を受けるといい、子供達も通学の度に吸うことになるためマスクをするなどの対策を呼びかけ科学的な根拠に基づき指導していくべきなどと話した。

栃木県で有機栽培をし支援活動をしている稲葉光國さんが説明をし話をした。稲葉さんは水によるセシウムの移動を調査したという。そして今年になって線量が高くなった地域がでたといいこの研究によって入り口の部分で対応する必要性を訴えた。

栃木・上三川町の現場で稲葉さんが解説をした。線量が高くなった理由を稲葉さんはセシウムが付着した泥や葉っぱが田んぼに流れ込んだ影響だと推測している。現場の田んぼの入り口には雑草や生き物によるバリケードいわゆる「ビオトープ」で泥や葉っぱをブロックしているがここに沈殿したセシウムが流れ込んだと見ているという。

こうしたことから稲葉さんは「水口セシウム回収作戦」と称してもみがらを使う除染方法を考えた。もみがらにはセシウムを吸着する性質があるといい今年4月、田んぼではもみがらを使った代かきが行われ、泥水が流れる所にもみがらを詰めたものを起きセシウムを吸着させるという対策をしていた。

代かき除染は効果がでており代かき前にはキロあたり6830ベクレルあったが代かき後には3380ベクレルまで下がっていた。こうしたことから稲葉さんはこういう対策をすることで5、6年後には1000ベクレル以下もあると話し、こうしたことを公表することで風評被害を払拭していくなどと語った。

河田さんは南相馬市に放射能測定するための施設を作り最近では食べ物を持ち込む人が増えた。河田さんは科学的根拠と諦めない気持ちがあれば未来は開けると考えているという

河田さんが放射能測定センターで調べた野菜などのデータによるとニンジンなどは4.2ベクレルと低い数値だったが菜の花が78.6、コマツナが17.5ベクレルと高く差があることが分かった。特に菜の花は高くこれはセシウムを吸収しやすいといいこのため除染に使うことができるという。このため菜の花で収入を上げることを提案した。

河田さんは菜種油を提案した。ウクライナで測定したときには油脂作物の油にはセシウムが移行しないことが分かったといい実験では種子や油かすにはセシウムが残っていたが油にするとゼロだったという。このことから汚染地域でも油なら商品化できると説明した。

農家の杉内清繁さんが実際に菜種を育てたという。種にはキロあたり80ベクレルほどのセシウムが含まれており絞った油かすは発酵させてバイオメタンガスとして燃料として利用し、油を取った。そして杉内さんは品ができたとき感動でしたねなどと語っていた。

話し合いの会場で実際に育てた油で作った料理、「凍みもち」が用意され会場に配られた。食べた住民は油が残らずサラリとして美味しいなどと評価していた。

参加した住民たちはある取り組みが行われているという農家へ見学へ向かった。畑の上では大掛かりなソーラーパネルの装置が造られており畑と組み合わせた「ソーラーシェアリング」が試みられている。高さが低いところでも2.5メートルのため作業にも支障がでないといい発電で1反あたり30万円の利益が見込まれるという。

話し合いの会場では「ふるさとの未来を描く」ということで参加者がテーブルごとにそれぞれのテーマを書き話し合いをした。そしてプレゼンしたものを発表していた。

河田さんはこれらのプレゼンから笑顔や伝統をどんだけ強く望んでいるかと指摘し、そしてそのためにどうい形でサポートができるか考えて行きたいと話した。又、「正しい事実をきちんと知る」ということを強調し、不幸な原発事故であったがそれを通じで皆さんが力を蓄えつつあるとなどと語った。

キーワード
南相馬市(福島)
除染
農業
放射線量
セシウム
ゼオライト
カリウム
チェルノブイリ
内部被曝
代かき
須賀川市(福島)
上三川町(栃木)
ビオトープ
風評被害
放射能
ニンジン
コマツナ
菜の花
菜種油
凍みもち
ソーラーシェアリング

エンディング (その他)
10:48~

10月20日に石巻専修大学で行われる「公開復興サポート 明日へ」の告知。

宮城県利府町浜田地区に済む被災者からのメッセージを紹介した。

三宅民夫アナが「こころフォト~忘れない~」に寄せられた情報を紹介することを説明した。そしてナビゲーターは仙台市出身の鈴木京香。

鈴木京香が大震災で被害を受けて投稿された人達を紹介した。岩手に住む当時50歳の男性は勤務中に津波に巻き込まれたという。しかし妻の女性は夫が家族の写真を残してくれたといいこれが力になったという話をした。

宮城県で津波に巻き込まれた姉弟を紹介。母親の女性は2人の思い出が大切な宝物だという。又、福島で当時18歳の男性を紹介。男性は送迎バスの途中で津波に巻き込まれたといい母親の女性はシングルマザーのため息子が宝物だったという。

キーワード
公開復興サポート 明日へ
利府町(宮城)
こころフォト~忘れない~
東日本大震災
津波

明日へ1min. (バラエティ/情報)
10:53~

岩手・陸前高田の国道沿いでフラワーロード復活への取り組みが行われている。鈴木勝井さんは「ひとつのシンボルになればいい」と語り、活動を続けているという。

キーワード
陸前高田(岩手)
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