歴史秘話ヒストリア 国宝 美と日本人の物語

『歴史秘話ヒストリア』(れきしひわヒストリア)とは、2009年よりNHK総合テレビジョンで放送されているNHK大阪放送局制作の歴史情報番組。

出典:goo Wikipedia

放送日 2017年11月17日(金) 20:00~20:43
放送局 NHK総合大阪

番組概要

オープニング (その他)
20:00~

オープニング映像。京都国立博物館で特別展覧会「国宝」が行われている。

オープニングテーマ:“storia”/Kalafina

キーワード
京都国立博物館
開館120周年記念 特別展覧会 国宝
風神雷神図屏風
金印
釈迦如来立像
storia
Kalafina

国宝 美と日本人 (バラエティ/情報)
20:02~

京都・嵐山にやって来た井上あさひ。ここに日本中を熱狂させた国宝がある。清涼寺にある国宝「釈迦如来立像」を紹介。お釈迦さまを写し取った像だといい、ちょう然がカギを握る。

972年ちょう然は奈良・東大寺の僧だった。仏教の原点に立ち返るため釈迦の足跡を辿りたいと宋のみこ・開封へ渡った。そしてあの釈迦像と出会う。天竺でお釈迦さまがいなくなってしまうと王様がその姿を留めようとして像を作った。のちに戻ってきたお釈迦さまが私がこの世を去ったあとはこの像が皆を教え導くだろうとした。ちょう然は現地の仏師に像を掘らせ、釈迦像にそっくりな新しい像が完成。ある夜、ちょう然が瞑想していると2体の像が動いて入れ替わり、元の像が「日本に行き民を救おう」と言った。ちょう然は986年ともに日本に帰国。日本の人々は熱狂的に出迎え、日本中で釈迦像を写した像が作られ現在残っているもので100体以上。釈迦像が全国に出張する出開帳には大勢の人が集まった。像にあるたくさんのくぼみは人々が投げたお賽銭の痕。

日本美術に詳しい橋本さんに、とっておきの国宝と、それに纏わる秘話を聞く。日本における肖像表現の最高峰の作品「国宝 伝源頼朝像」。国宝は明治時代に大きな危機が訪れる。西洋の文化を尊重し日本の文化を軽視する動きに、廃仏毀釈がそれに拍車をかけた。多くの仏像や仏画など、貴重な文化財が売られたり焼かれたりして失われた。こうしたなか、日本の宝を守ろうという声があがる。120年前に古社寺保存法が成立し、国宝という言葉が法的に初めて用いられた。現在は、戦後改めて作られた法律のもと、国が守るべき文化財が選ばれている。

教科書でのお馴染みの「国宝 金印」は2000年前の日本と大陸との関わりを具体的に示す。江戸時代に発見されて以来、偽物ではないかという議論があった。しかし、後にアジア各地で似た印が発見されたことから本物とされている。

「国宝 深鉢型土器(火焔型土器)」は日本の国宝として最も古く抜きん出た価値を持つ。紀元前3500年~2500年に作られたと考えられている。1982年に縄文時代の地層から見つかった巨大な土器、残存率は95%で、この時代のものがほぼ完全な形を残すのは珍しく、世界的にも貴重な工芸品。

「国宝 婚礼調度類(徳川光友夫人千代姫所用)」は金色に輝く、合わせて70点の豪華な国宝。三代将軍家光の娘、千代姫のために作られた特別な嫁入り道具。漆蒔絵の人間国宝、室瀬和美さんはこの調度類を長年調査してきた。日本の漆の歴史において、技・素材の豪華さなどで群を抜く作品だという。尾張徳川家に嫁ぐ千代姫の調度類は将軍の威信を示す宝だった。

1600年の関ヶ原の戦いの勝敗に大きな影響を及ぼした国宝がある。「国宝 太刀 豊後国行平」は平安から鎌倉時代に活躍した一流の刀鍛冶行平の傑作。持ち主は戦国武将の細川幽斎。関ヶ原の2ヶ月前、徳川家康と石田三成が対立し情勢は緊迫の度を増していた。家康が会津の上杉討伐に向かった隙に、三成たちは近畿各地で勢力の拡大を開始。その標的の一つが丹後を納める細川家だった。当時、細川勢の大半は上杉討伐に向かい、城には頭首の父の幽斎と500の兵が残るのみ。城は1万5000の兵に囲まれ度重なる攻撃に田辺城は落城寸前に追い込まれる。幽斎は死を覚悟した。それは同時に細川家頭首が傍らに置き、武士の心を重ねてきた太刀 行平が失われることも意味した。

国宝 不動明王像(黄不動)は平安仏画の傑作。曼殊院で黄不動は国の安寧を願う重要な法要で掲げられていた。今年8月、この黄不動に重大な発見があった。きっかけは修復作業。黄不動の修復を始めるにあたり顕微鏡写真を撮影すると、ヘソの少し上に微かな線のようなものが見え、不思議に思い赤外線を透過して撮影。すると人のような形が見えた。これこそ、古来、仏画を描く人々が込めた思いに迫る重要な発見だった。平安時代の公家の日記に、御衣絹の加持という儀式が記されている。仏の絵を描く絹の布を僧侶が水で清める。この儀式をすることで絹に描かれた仏は本当の仏となると信じられていた。仏を宿らせようとする信念の証が初めて見つかった。

しかし、幽斎には一つだけ気がかりがあった。古今和歌集の意味を正しく知るための奥義「古今伝授」は、当時、幽斎ただ一人に伝わっていた。和歌には神をも動かす力があるとされていた。そのため国をも動かす重要な奥義とされていた。内容はある公家の家に口伝で伝わっていたが、継承者が若すぎたため、当時随一の教養人の幽斎が継承者となっていた。都は古今伝授がなくなると騒然とし、幽斎に和睦を勧めるため使者が送られるが、幽斎は和睦を拒否。そして天皇が動き勅使が送られ、天皇の命に従い、幽斎は和睦を受け入れた。こうして和歌の奥義と太刀は後世に伝えられることになった。そしてわずか2日後に始まった関ヶ原の戦い、幽斎の籠城のため関ヶ原に間に合わなかった1万5000の兵、西軍の敗因の一つとなったと言われる。関が原の戦いの後に古今伝授が行われ、この時、太刀 豊後国行平は古今伝授とともに幽斎の思いを継ぐものへと託された。

キーワード
清凉寺
釈迦如来立像
嵐山(京都)
東大寺
釈迦堂縁起絵巻
出開帳
ちょう然
国宝
深鉢型土器
関ヶ原の戦い
細川幽斎
石田三成
徳川家康
田辺城
嵯峨霊仏開帳志
不動明王像
曼殊院
伝源頼朝像
金印
婚礼調度類
太刀 豊後国行平
古今和歌集

エンディング (その他)
20:40~

京都国立博物館 開館120週年記念 特別展覧会「国宝」の会場には、今年に新たに誕生した国宝「大日如来坐像」「不動明王坐像」が展示されている。不動明王坐像は重要文化財だったが、修復の過程で像を作った仏師の名前や年代が判明し新しい日本の歴史が姿を表した。国宝は現在1101件。それぞれに作り、守り伝えてきた人々の物語がある。

歴史秘話ヒストリアの次回予告。

キーワード
開館120周年記念 特別展覧会 国宝
大日如来坐像
不動明王坐像
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