アスリートの魂 理想の“型”を求めて 新大関 照ノ富士

アスリートの魂(アスリートのたましい)は、NHK総合テレビジョン→NHK BS1で放送されているスポーツドキュメンタリー番組。

出典:goo Wikipedia

放送日 2015年8月22日(土) 17:15~18:00
放送局 NHK総合大阪

番組概要

オープニング (その他)
17:15~

オープニング映像。自室で歌を口ずさみながらくつろぐ新大関・照ノ富士春雄23歳。カメラがいても気にしないおおらかな人柄だ。名古屋場所では終盤まで優勝を争う活躍を見せた。しかし、5月の大関昇進からの道のりは決して順調ではなく、取り組んだ四つ相撲を自分のものにするのは容易ではなかったという。その2ヶ月の戦いを追った。

キーワード
四つ相撲

理想の“型”を求めて 新大関 照ノ富士 (バラエティ/情報)
17:18~

14日目11勝目を上げて戻ってきた照ノ富士は白鵬の一番を見つめた。「来場所番付上の人に勝つ、そういう気持ちがあります」と話した。理想の右四つの型を目指して自分と向き合った名古屋場所だった。

「アスリートの魂」のホームページアドレスがテロップ表示。

先場所、同じ右四つの白鵬に右を深く差され左上手を掴まれ、何もできずに僅か12秒で敗れた。11日目、ここまで9勝1敗で並んでいる白鵬戦。左上手を狙ったが、まわしに手が届いた時白鵬に右手と腰の動きで遮られ自分の体制にさせてもらえなかった。最高峰の横綱に真っ向勝負を挑んだ1分11秒は通じなかった悔しさが残った。

子供の頃から負けず嫌いだった輝ノ富士は体格に恵まれ、モンゴル相撲や柔道に親しんでいた。5年前2つ年下の逸ノ城と日本の高校相撲部に入部。テレビで観ていた祖国の英雄、朝青龍や白鵬の活躍に憧れた。入門から約2年は幕下で足踏みが続き転機が訪れたのは2年前。所属していた部屋の閉鎖で伊勢ヶ濱部屋に移ることになった。稽古は質、量共に格段に増し、先輩力士との稽古からどんな攻めにも対応できる技術を吸収した。諦めずに貫く気持ちを教えてくれたのはモンゴルの先輩、日馬富士。何度も土俵に転がされ泣きながらの稽古で、強くなるには地道な努力しか無いことを身体で覚えていった。

名古屋場所9日目、豪栄道戦の黒星から2日後、次の大関との対戦が組まれた。相手は稀勢の里。右四つになるのが難しい”けんか四つ”の相手でこれまで5回の対戦で右四つになれたことはない。立合いは迷わず右を差しにいったが、稀勢の里の左に阻まれ、投げで相手のバランスを崩し体制を立て直し勝利した。「どしっとしている相撲を撮り続けたい」と語った。

7日目朝、この日の相手は相撲が上手い豪栄道。前回の春場所では豪栄道に得意のもろ差しの体制を作られ、まわしに触ることができず力尽くで振り回しなんとか勝っていた。立合いでは右を差すことに拘り、相手の足技への対応が遅れ大関になって初めての黒星。輝ノ富士は「今場所は右を差して自分の形を作ろうと、そういう意識が強すぎたのもいいこと」と話した。

5月27日に行われた大関昇進伝達式。照ノ富士は「さらに上を目指す」と横綱を目指した異例の言葉を口にしていた。

名古屋場所前の稽古で照ノ富士が取り組んだのが、四つ相撲の型を作ることだった。照ノ富士が理想とする四つの型。右を差して下手回しを取り、そして左で上手回しをつかむ。そして右四つと呼ばれる型に持ち込めれば、持っている力を最も発揮できる。この右四つで大横綱の地位を気づいたのが白鵬だ。照ノ富士は「横綱・大関の相撲はでき上がっていて、絶対に勝てる俺の形というのがある。自分にはまだない」と語った。照ノ富士は、得意な形に持ち込めずあっさりと負けてしまうことや、その後気持ちを立て直せなくなる悪い癖もあった。

元横綱・北の富士勝昭さんは照ノ富士について「一つ間違うとあらっぽくて粗野。多少相手がうまかったりすると危ない相撲は多くなる。確固たる形が一つほしい」と語った。

右四つの型を作り上げるため、名古屋場所直前の稽古では取り口を基本から見なおした。十分に力が出る位置で回しをつかむためには腰を低く落とし、下から回しを取りに行かなければならないが、長身の照ノ富士にはこれが難しい。立ち会いから低い姿勢を作れるよう、徹底的に足腰を鍛え直した。

元横綱・旭富士 伊勢ケ濱親方は「低く行こうという気持ちがなければもっと高くなる。自分の立ち合いで自分の形に早くなるのが上へいく者だったら持ってなきゃいけない」と語った。

名古屋場所では6日目まで6連勝としていた照ノ富士。しかし、右四つで勝ったのは2日目の勢戦だけだった。照ノ富士は「力強い相撲で勝った方が自分も気持ちいい」と語る一方、「白星も大事。勝ちたいけど、いい相撲を取りたい」と揺れる思いを語った。そして、どうバランスを取るかとの質問には「いい相撲を取って勝てばいい」と答えた。

6月2日。照ノ富士が大関になって初めての稽古が始まった。所属するのは角界屈指の稽古量で知られる伊勢ヶ濱部屋だ。いきなりの40番の申し合いでは、幕内力士2人を相手に37勝と圧倒した。さらにすり足など稽古は4時間に及んだ。稽古の後も、ファンにプレゼントするための数百枚の色紙づくりなど大関としての仕事は多くある。照ノ富士の特徴は191cm178kgの恵まれた体を活かしたスケールの大きな相撲。春場所で13勝。5月の夏場所では初優勝を飾った。こうして大相撲の顔となった照ノ富士は、初めてのCM撮影に臨んだ。大関昇進後はイベントや取材もひっきりなしに続いたという。

6月16日。照ノ富士の姿は稽古場になかった。昇進後、1日も休めなかった疲れから右足に膿がたまり赤く腫れ上がってしまったのだ。それでも4日後には巡業先に向かった。ファンには人懐っこい表情を崩さない照ノ富士。髪結の際には疲れたと漏らし寝転ぶ場面もあった。

名古屋場所初日となった7月12日。初日の相手は碧山。豪快な投げで白星をあげたが、納得のいかない様子を見せた。前半戦、番付が下の力士を相手に白星を重ねていく照ノ富士だが、それでも浮かない顔。取組後の宿舎でも、いつもの気さくな表情はなかった。そこには、大関となって目指してきた相撲が取れていないもどかしさがあった。

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