視点・論点 ドイツスポーツ界のなるほど

視点・論点(してん・ろんてん)は、1991年10月から放送されている日本放送協会(NHK)のテレビニュース解説番組。NHKとしては公式にオピニオン番組として位置づけている。

出典:goo Wikipedia

放送日 2017年11月20日(月) 4:20~ 4:30
放送局 NHK総合大阪

番組概要

オープニング (その他)
04:20~

オープニング映像。

ドイツスポーツ界のなるほど (バラエティ/情報)
04:20~

2020年東京オリンピック・パラリンピックまで残り1000日を切り、日本国内ではそのことが印象に残るカウントダウンとして伝えられたが、ドイツでは間近に控えた冬の祭典・平昌オリンピックにようやく触れられるようになったくらいで、2020年のメディア露出はほとんどない。今回は、そのドイツの都市・ライプツィヒに滞在して2ヶ月となる法政大学の山本浩教授が、ドイツスポーツ界で見聞きした事柄のうち、日本のスポーツ界のヒントになりそうな話題を紹介する。

今回の講師、山本浩氏の経歴を紹介した。法政大学教授で元NHK解説委員、スポーツアナウンサーの経験があり、著書に「スポーツアナウンサー 実況の真髄」などがある。

山本教授は現在、ドイツのザクセン州に暮らしている。ザクセン州はもともと東ドイツに属していた州で、東ドイツといえば1970年代から80年代にかけて、スポーツ競技界を圧倒的な強さで席捲していた。東西が統一されてから28年が経過し、石炭の臭いこそしなくなったものの、アスリートやスポーツ関係者の間には当時の空気がまだ色濃く残っているという。

山本教授はことし9月、ライプツィヒ大学の同僚の勧めで、ザクセン州南部の街フレーアで行われた「第46回秋季レガッタ大会」を視察した。この大会は、街を流れるチョッパウ川を舞台に開かれたもので、今回は19のクラブが出場、子どもから大人まで約250名が参加した。参加者の中には大会に出場するのははじめてという子どももいれば、将来性を買われてすでにスポーツエリート校から推薦の来ている子どももいた。大会は朝9時から夕方まで行われたが、炊き出しあり、駐車場の整備ありのくつろいだ雰囲気で、参加者たちは競技というより運動会に近い感覚で楽しんでいた。地の利を活かしてフレーア・カヌークラブが優勝したという。ドイツは世界有数のカヌー大国で、リオでは金4個を含む7つのメダルを獲得した。これまでの金メダル獲得数は32個で、堂々の世界1位だ。山本教授はこの大会に触れ、カヌー界の優れた選手はこうした環境から育まれてきたのだろうと感じ、同時に、2020年東京大会に向けて建設が進んでいる「海の森水上競技場」にも思いを巡らしたという。ボートとカヌーの競技施設として東京湾に面した”東京ベイゾーン”に整備されることになった海の森水上競技場は、当初その建設費用をめぐって大きな議論を巻き起こしたが最終的に建設コストを抑えることで決着がついた。大会前年の春には完成する予定だという。山本教授は「大会終了後にも、子供たちやシニアなど市民にとって優しい競技場、憩いの場として使われるかどうか。そこに力を注ぐこともまた大切なレガシーなのではないでしょうか」と述べた。

ドイツでは、世界に先立ってロシアのドーピング疑惑を報じたり、国営放送ARDあがベルリンマラソン大会の中継放送にドーピングに関するミニドキュメンタリーを差し挟んだりと、メディア全体でドーピングの廃絶やアンチ・ドーピングの啓発・教育に力を注いでいる。それには、プロではない、一般のスポーツ愛好家の間で「少しでも記録を伸ばしたい」との思いから、効き目の強い栄養ドリンクやサプリメントを服用して試合に臨むケースが蔓延しているといった理由がある。ARD傘下の中部ドイツ放送に所属するあるプロデューサーが「ドーピングはトップアスリートの問題と片づける前にスポーツに取り組む自分の行動を振り返るべき」という趣旨の発言をしたのを聞いて、山本教授は目からウロコの落ちる思いをしたという。日本アンチ・ドーピング機構の規定でもアンチ・ドーピングの対象者に「国内競技連盟に関連性を有さない国内競技大会に参加するすべての競技者」を含んでいる。つまりは市井の大会に出るランナーもこの規定の対象になる。山本教授は「改めてアンチ・ドーピングの啓発や教育が広く行われる必要性を感じた」と語った。

ドイツでは、アスリートに対する「セカンドキャリア」の対応にも大きな力を入れている。「セカンドキャリア」といえば、日本では、オリンピックや選手契約を戦い終えた、あるいはプロリーグの選手契約を終えたアスリートのために新たな職業の斡旋が多く行われている。ところが、ドイツの場合には就職の斡旋よりもむしろ学業の充実をいかにはかるかを大切にしている。競技によって学業が遅れても、別の時間をとったり、チューターをつけたり、試験のためにスケジュールを割いたりしてしっかりと学業を身に着けさせているという。職業を斡旋する向きもあるにはあるが、引退したアスリートの多くは、若い時代にしっかりと身に付けた学業を糧に、みずから第二の職探しをする。山本教授は「学生の本分という点を考慮すると考えさせられる取り組みに思える」と語った。

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日本アンチ・ドーピング機構
セカンドキャリア
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エンディング (その他)
04:29~

エンディング映像。

「視点・論点」の次回予告。

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