視点・論点 視点・論点「地震と防災」

視点・論点(してん・ろんてん)は、1991年10月から放送されている日本放送協会(NHK)のテレビニュース解説番組。NHKとしては公式にオピニオン番組として位置づけている。

出典:goo Wikipedia

放送日 2016年9月1日(木) 4:20~ 4:30
放送局 NHK総合大阪

番組概要

オープニング (その他)
04:20~

オープニング映像。

地震と防災 (バラエティ/情報)
04:20~

名古屋大学大学院・地震火山研究センターの山岡耕春教授が、地震と防災について話す。まずは、防災対策上、重要な地震の性質を整理する。最も重要なのは「地震は突然、発生する」ということ。普段からの備えが必要だ。大きな地震が発生すると、たくさんの予震が発生するが、まれに最初の地震よりも大きな地震が起きることもある。熊本地震では、マグニチュード6.5の地震発生の28時間後に、マグニチュード7.3の地震が発生した。地震学的には不思議ではないが、珍しいことではある。気象庁によれば、5%の割合で起きていることがわかっている。また、最初の地震よりも大きな地震はほとんどの場合、最初の地震発生から1週間以内に発生している。2011年の東北地方太平洋沖地震では、巨大地震の2日前に宮城県沖でマグニチュード7.3の地震が発生している。大きな地震が発生した場合、1週間程度は要注意だ。

すべての地震に共通する最も大切な備えは、強い揺れに対する備えだ。そのためには、建物の耐震化が基本となる。熊本地震でも、1981年以降の新しい基準で建てられた耐震性の高い建物は、相対的に軽微な被害だった。これと並んで重要なのは、家具や本棚の固定だ。家具の下敷きになって地震の犠牲になることを防ぐことができる。これに加え、寝室に背の高い家具や本棚を置かないことを勧めている。睡眠中、人はとっさに動くことはできない。先日、イタリアで発生した地震でも多くの人が壊れた家の下敷きで亡くなった。未明の地震であったため、逃げ遅れてしまったものと想像できる。

海で発生する地震に対しては、揺れの対策に加え、津波に対する備えが必要だ。東日本大震災のように、津波は沿岸の街に壊滅的な被害を与える。近い将来、発生するとされる南海トラフの地震でも、大きな津波が発生することが予想される。また、津波の影響を受けない地域に住んでいる人も、たまたま海岸付近にいる時に津波に遭遇することもあり得る。津波の知識は日本に住むすべての人が持つべきものだ。津波被害を考える上で重要なのは、陸上における津波の深さである「浸水深」。沿岸の自治体が津波ハザードマップを公表している。浸水深で重要な数値は、「30cm」と「2m」だ。浸水深が30cmを超えると人が流され、2mを超えると木造の家が流される。強い揺れを感じたり、津波注意報・警報が出された場合は、まず安全な場所に避難し、その後で情報を収集すること。このような海で発生する海溝型地震は、活断層型地震に比較して繰り返しの周期が短いという特徴がある。南海トラフでは100~200年間かけて巨大地震が繰り返し発生している。海溝で発生する地震で忘れてはいけないのは、津波地震の存在だ。

海溝で発生する地震では、強く揺れない巨大地震「津波地震」を忘れてはいけない。海岸では余り揺れを感じなくても、しばらくして大きな津波が海岸に押し寄せる。1896年に発生した明治三陸地震は、この津波地震だった。現在では、気象庁の観測によって津波地震をとらえることができる。

海溝型地震の地震に関する確度の高い予測は南海トラフであっても現時点では困難だ。しかし、プレート境界で巨大地震の可能性が高まっている様子は、最新の研究・観測によって明らかになってきている。その最も重要な現象は、プレート境界がゆっくりとずれ動く現象だ。南海トラフ沿いでは、海底プレートが約半年ごとに数日間ずれ動く現象が観測されている。また、浜名湖付近、紀伊水道付近、豊後水道付近の地下でも、5年以上の間隔で数年間ずれ動く現象が発生していることが観測されている。この現象は地震の揺れを発生させないが、巨大地震の震源域にエネルギーを蓄積させる現象そのものだ。予測は難しくとも、このような地震に近づく現象については着実に捉えられるようになってきた。日本に住む私たちはこのような地震の性質を知って、常に地震に対して備える知識を持つことが大切だ。

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エンディング (その他)
04:29~

エンディング映像と次回予告。この番組はNHKオンデマンドでも視聴できる。

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