映像’16 なぜ私は変わったのか〜元総理・小泉純一郎と3.11

放送日 2016年11月28日(月) 0:50~ 1:50
放送局 毎日放送

番組概要

オープニング (その他)
00:51~

オープニング映像。

今年9月14日、小泉純一郎元総理大臣が引退後初めてテレビの単独インタビューを受けた。インタビュアーは2011年3月11日にどう過ごされていたのかと質問したところ、元総理は都内にあるマンションの一室で地震を感じたと明かした。事故後に原発の安全神話に疑問を抱き、原発に関する書籍を読み出したという。郵政民営化などに着手した元総理は強烈な印象を残し、06年に退任。在任中は国是・国策として原発を推進してきたが、東日本大震災を契機に原発ゼロを提言した。

キーワード
東日本大震災
原発ゼロ

なぜ私は変わったのか~元総理・小泉純一郎と3.11 (バラエティ/情報)
00:55~

今年8月、長野・松本市で小泉元総理は講演に臨んだ。市内最大のホテルの宴会場で行われ、入場無料とあって立ち見も含めて1300人が来場。盛大な拍手を受けながら、小泉元総理を挨拶。冒頭で総理時代は「安全」、「低コスト」、「永遠のクリーンエネルギー」という観点から原発は必要と思っていたが、東日本大震災によるメルトダウンをテレビで目の当たりにし、関連書籍を読み漁るなかで、原発の安全神話は虚構だと認識したという。

東京電力福島第一原発でのメルトダウン事故で、東日本一帯が放射性物質で汚染され、今でも8万6000人近い人々が避難生活を余儀なくされている。そして溶け出した核燃料を取り出すという作業は高い放射線を前に遅滞している。元総理は「政府として5兆円の支援をするも、2年前には9兆円を上限とした。だが東電は追加支援を要請し、さらに汚染水はコントロールできていない」などと指摘した。元総理は原則として講演料はとらず、2013年以降、半月に1回のペースで全国各地をまわっている。

小泉純一郎総理の変化に安倍政権は対応に迫られ、小泉内閣の官房長官を務めた細田博之議員にとっては心境は複雑だった。原発再稼働を進める安倍晋三首相は黙して語らずの姿勢をとっている。財界、読売新聞といった大手メディアは小泉元総理に無責任だと批判した。13年に元総理は日本記者クラブで会見を開き、核のゴミの最終処分場に目処をつけられると思う方が無責任で、首相が自然を資源にする国家に舵を切るべきなどと提言した。

今秋、神奈川・小田原市の農地で太陽光発電を行う新システムが完成し、式典が開かれた。神奈川県が地元の小泉元総理は主賓として招かれ、関係者と歓談していた。

キーワード
松本市(長野)
東日本大震災
原発事故
メルトダウン
東京電力福島第一原発
東京電力
小泉純一郎元総理
菅官房長官
細田博之議員
日本記者クラブ
安倍晋三首相
読売新聞
小田原市(神奈川)
太陽光発電

なぜ私は変わったのか~元総理・小泉純一郎と3.11 (バラエティ/情報)
01:08~

今年5月、小泉元総理はアメリカ・サンディエゴを訪問した。面会した10人のアメリカ軍兵士は東日本大震災の被災地で救援活動を行い、放射線に被曝したとして救済を求めていた。震災当時、兵士による活動は「トモダチ作戦」として美談のように報じられたが、「ロナルド・レーガン」の乗組員の中には帰国後に健康状態の悪化を訴えた。兵士らは原発事故について正確な情報を得られぬまま放射線に被曝したとして、東京電力に損害賠償を求める裁判を連邦地裁に起こした。原告は400人以上にのぼる。

アメリカ海軍は「ロナルド・レーガン」はトモダチ作戦の間、福島第一原発から約185km以上離れて停泊していたとしている。獨協医科大学の准教授は放射性物質の拡散を調査し、ロナルド・レーガンの乗組員に放射性被爆の可能性はあったと考えられるという。他にも東日本大震災の半月後、長崎市内で採取した空気中の塵に福島県内と同等の汚染レベルの放射性物資があったという研究結果も発表されている。

一切の保障がないなかで体調不良に苦しむアメリカ軍兵士たちとの面会後、小泉元総理は兵士たちと会見に出席。兵士たちの現況、会談の内容を語る中、元総理は涙を拭う場面もあった。

アメリカからの帰国後、小泉元総理はトモダチ作戦被害者支援基金を立ち上げた。城南信用金庫の吉原毅氏は目標とする1億円の7~8割までは実現できたと思うと語った。ニュースで基金設立を知った元総理の知人である安藤忠雄氏は大坂で講演を行い、元総理は「体調不良を訴えるアメリカ軍兵士の中には死者もいるにも関わらず、依然として東京電力、原子炉を輸出した企業は放射能による影響は断定できないと却下している」などと現状を嘆いた。なお、講演の会費1万円は同基金に充てられた。

9月14日、都内にある事務所で小泉純一郎元総理の政界引退後、初めてとなるテレビインタビューが行われた。御年74歳、総理時代と比べると髪は白くなったが、背筋はしゃんとして矍鑠としている。元総理は安倍首相は原発推進派の意見に耳を傾けていることは残念だと語った。

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サンディエゴ(アメリカ)
気仙沼市(宮城)
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セシウム134
セシウム137
福島第一原発
トモダチ作戦被害者支援基金
城南信用金庫
安藤忠雄氏
安倍晋三首相

なぜ私は変わったのか~元総理・小泉純一郎と3.11 (バラエティ/情報)
01:24~

インタビュー冒頭、小泉元総理はアメリカ・サンディエゴで涙を流した理由について、アメリカで政治家が涙が流すことは弱いと思われる風潮があるために気を強くしていたが、被災地での活動で被爆し補償を求めるアメリカ軍兵士たちが恨み辛みを述べず、日本が好きと語る姿に胸を打たれてしまったと明かした。

総理時代には原発推進を掲げていた小泉氏は原発事故、メルトダウンを映像で見て、原発の安全神話に疑いを持ち始めた。「安全」、「低コスト」、「クリーンエネルギー」というのは虚構だと痛感し、素知らぬふりをすることはできなかった。同氏は「過ちを改めざる、これを過ちという。過ちを改むるに憚ることなかれ」とコメント。東京電力福島第一原発の事故処理に要する費用を確定させることは難航を極め、汚染水もコントロールされておらず、核のゴミの最終処分場すら目処が立っていないなか、小泉元総理は何故に原発政策を継続するのか理解に苦しむと指摘。

厚生大臣を歴任した小泉元総理は産業廃棄物の処理問題に着手した時期があり、核のゴミの最終処分場の問題について熱く語った。2015年3月、安倍晋三首相は自民党の歴代首相を招いて意見を聴く会を開き、その席で小泉氏は原発ゼロを決断するよう進言したという。元総理は原発ゼロを総理が打ち出し、原発に依存する自治体への雇用、資金などのケアも含めた案を出すべきで、自然エネルギー以上に原発の安全対策の方が金がかかると指摘した。非難轟々だった郵政民営化は必要性を訴えたら支持を獲得したという経験を振り返り、原発ゼロに方針転換しても郵政民営化以上に容易に支持を得られるだろうと語る。

子息の小泉進次郎氏について、小泉氏は「原発ゼロという考えについては分かってくれているだろうが、息子には息子なりの考えがある」とコメント。

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メルトダウン
東京電力福島第一原発
安倍晋三首相
原発ゼロ
郵政民営化
小泉進次郎氏

なぜ私は変わったのか~元総理・小泉純一郎と3.11 (バラエティ/情報)
01:36~

2016年11月4日、小泉純一郎元総理が新潟市で講演会を行い、知事に就任したばかりの米山隆一氏も同席。同氏は柏崎刈羽原発の再稼働に慎重な姿勢を示している。なお、小泉純氏の見立てでは新潟県は保守勢力が多く、与党は米山氏を支持しなかったことから勝利できないと思っていたという。講演で元総理は新潟から原発ゼロに向けた動きを強めていって欲しいと訴え、知事選は野党が一本化して原発ゼロを争点とすれば与党は負けるというケースとなったと語った。

11月8日に京都市で行われた講演会の主催者は脱原発を掲げる市民グループで、小泉氏を呼ぶにあたってはグループ内で異論が出たという。元総理は原発ゼロに向けた取り組み、石油危機、選挙での落選経験を話し、原発事故というピンチをチャンスに変えて新たな社会を目指そうと訴えた。市民グループ代表は「自分たちが出会ったことのない聴衆がはるかに多く、これまでとは違うところへメッセージが届いたかなと思う」とコメント。

小泉純一郎元総理は年をとっても「大志」を抱いても良く、原発ゼロでも文明生活を送り、自然を大事にしてそのエネルギーを生活に活かしていくことは私の大志と語った。さらに憲政の神様と謳われ、尾崎行雄が最晩年に残した「人生の本舞台は常に将来に在り」という箴言を引用し、元総理はこの言葉をいつでも向上心を胸に努力せねばと解釈。自身にとっての本舞台はこれからで、東日本大震災を契機にコペルニクス的転回で辿り着いた原発ゼロに向けて粉骨砕身する考え。

キーワード
柏崎刈羽原発
新潟市(新潟)
自民党
京都市(京都)
原発ゼロ
尾崎行雄
東日本大震災

エンディング (その他)
01:45~

政治家、総理経験者、そして1人の人間として小泉純一郎元総理はこれまで歩んだ人生まるごとの終活を行っている。

キーワード
終活
小泉純一郎元総理

エンディング (その他)
01:48~

「映像’16」の次回予告。次回放送は来年なので、番組名が「映像’17」に変わる。

TBSオンデマンドで視聴できる番組があります。

エンディング映像。

キーワード
TBSオンデマンド
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